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最終決戦③

俺のもとに30万を超える人が集まってくれたなんて言うか安心感が半端ない。まあ、だが大部分は直ぐに脱落するだろう


「さあ。第二ラウンドだ」


俺が小さくつぶやいた同時に邪竜が咆哮をあげた


「グワアアアアアアァァァァァァ!!」


耳をつんざくような音に周りの冒険者は耳を押えて蹲ってしまう。立てていたのはAランク以上の冒険者およそ500人のみだった


「今のは邪竜の威圧だ!! 今ので、立てなくなった者は戦線から離脱してくれ!! そして、Aランク冒険者諸君! 立てなくなった者たちの避難を手伝ってもらいたい!」


全員が速やかに動いてくれる。だが、そんな行動を邪竜は許してくれるはずもなく


「グオオオォォォォ!!」

「聖なる光よ!悪しき者から守れ! ホーリーバリアッ!!」


邪竜が行動を開始した瞬間にハルさんが動いた


「蒼夜さんに守られてばかりじゃないんですよ? しっかりと私も強くなってるんですからね!」

「…………意外だ…………」

「意外ってなんですか!? 意外って!?」


〝やっぱりどこまで行ってもハルちゃんは突っ込み役になったのか…………〟

〝まぁ、ここまで穏やかだと見ていて楽だよね〟

〝こんな場面で穏やかすぎるのも問題だけどな〟


「まあ、いいです! 時間なら私が稼ぎます! 作戦立てるなり避難させるなりしていてください! 5分はその場に縫い付けます!」


意外とハルさんが役に立っていて驚いた。俺からするとまだまだ弱くて守るべき対象何だが……たくましくなってくれているようでうれしい限りである


「蒼夜さん。初めまして。私はこのパーティー『八星(はちほし)』のリーダーの神威(かむい) 颯真(そうま)です」


残ったSランク冒険者の一人が話しかけてきた。どうやらSランクパーティーらしい。


「颯真さんですか。よろしくお願いします。後ろ方々は?」

「まず、魔法使いが霜月(しもつき) 碧斗(あおと)。ヒーラーが真白(ましろ) 優羽(ゆう)。スカウトが(かすみ) 誠也(せいや)。タンクが岩戸(いわと) 冬真(とうま)。アーチャーの夕凪(ゆうなぎ) 綾音(あやね) バッファーが黒音(くろね) 愛莉あいり。デバッファ―が影森(かげもり) 和花(わか)です」

『よろしくおねがいします』

「よろしくお願いします。まず確認です。順番にできることの説明をお願いします」


「では私から」


最初は颯真さんが話始める


「まず、どんなに硬かろうと一撃できます」

「なるほど…………シンプルだけど強い」


「次は僕ですね。魔法をすべての全ての属性を使えます。火、水、風、雷、さらにその派生。炎、氷、闇、光。全てです」


「私は蘇生は不可能ですが死んでいなければどんな傷からでも治せます」

「距離が離れていた場合は?」

「そうですね…………欠損部位を修復することはできなくなると思いますが、腹を裂かれたとかなら治せるかと」


「僕は1秒で100メートルは進めます。それに加え空中での多段ジャンプが可能です」


「俺は竜の突撃や魔法攻撃を防げるぞ。まあ、絶対とは言わんがちょっとやそっとでは屈しないぞ」


「つぎは私ですね。距離にして100メートルは100発100中ですね。それ以上は風の影響も受けますので150メートルまでは命中率80パーセント。200メートルまでは50パーセントほどです」


「私は、身体強化、速度上昇、筋力上昇、魔法効率上昇、物理防御力上昇、魔法防御力上昇、攻撃力上昇、魔法攻撃力上昇が使えます。」

「有効時間は?」

「全て5分です」


「わ、私は、速度低下、筋力低下、魔法防御力低下、物理防御力低下、攻撃力低下、魔法攻撃力低下、異常状態耐性低下が使えます。全て5分です。後は、猛毒と麻痺毒………ですかね。こっちは時間制限ないです」


「なるほど…………」


はっきり言わせてもらう。強すぎる。まず愛莉さんが、全員にバフをかける。同時に和花さんがデバフをかけることでステータスに大きく差ができる。

もしくは大きく差が縮まる。さらにそこに2種の毒が体をむしばむ。それだけで十分脅威だが、最前線に冬真さんが鉄壁の防御を展開する。その後ろから碧斗さんの魔法と綾音さんの矢が飛んでくる。

それに加え、颯真さんの前衛と誠也さんの高速の連撃により相手は攻めることができずに負けるはずだ。

しかし、一撃で絶命させることができなければ優羽さんに即座に癒される。

最強の布陣。最強のパーティーだ


「いつも通りやってくれてかまわない。口出しすることもないだろう」

「了解です。でも、連携とかはしてくれますよね?」

「そこは勿論。バフや癒しの力も便利そうですし」

「それは否定しません」


少し穏やかな雰囲気になったところで弱音を吐いた者がいる


「蒼夜さぁーん!! まだですかぁぁ!? もう5分経ってないですか!?」


ハルさんだ


〝ハルちゃん…………まだ3分しか経ってないよ?〟

〝5分耐えよう!〟


視聴者もなかなか鬼畜だ。俺は鬼ではないのでそろそろ合流してあげよう。俺はハルさんのもとに戻ると声をかけた


「お疲れさまでした」

「蒼夜さん………!」

「ですのでここからは…………」

「はい! ああ、疲れた………」

「魔法で援護をお願いします」

「……………………え?」

「援護をお願いします」

「わ、私攻撃魔法持ってないよ………?」

「ホーリーレイン。魔物にだけ通じる魔法ですよね?」

「ハイ………」


〝これは酷いwww〟

〝3分半の防御の次は魔法で援護とww〟

〝休ませないという思いをひしひしと感じる〟


む。なんかその言い方は気に食わないな。俺ほどホワイトなところはないだろうに


「綿あめ、チョコ、大福、ココア」

「わん」

「にゃ」

「きゅ」

「ぴい」

「十分休んだよな? 行くぞ。邪竜退治だ」


俺は綿あめ達を連れて駆ける。


「まずは一発! インフィニティ・ファイア!!」


紫炎が邪竜へと高速で接近する。そして


「グギャアアアアァァァ!!」


そのまま直撃した、かのように見えたがその直前で羽を前に持ってきて防いだ。その翼は紫炎を纏っており、邪竜は次の瞬間…………


「グオオオオォォ!!」


翼をはためかせ、紫炎の斬撃を飛ばしてきた。それは恐らく、風属性魔法:風刃(ふうじん)だろう。風で翼に紫炎を纏わせて飛ばしていると見た。ただ、喰らっている間、防御ができているわけではないため、翼はボロボロになっているが再生能力が高く、どんどん回復されてしまう。


「碧斗さん! 飛び魔法は悪手です! ブレス等の迎撃をお願いします」


分かっているとは思うが一応情報共有をしておく。報連相は大事だからね


「了解した!」


しっかし、どうすっかなぁ。魔法が効かないのなら俺ほぼ攻撃でき無くねぇ?あ、いや。こうすればいいのか


大福とココアの力を用いて剣を作成する。これに


「インフィニティ・ファイア」


インフィニティ・ファイアを打ち込む。剣は紫炎を纏い、青、赤、緑、黄の四色に輝いている


「グウウウウゥゥゥゥ…………」


邪竜は息を思い込み吸い込んでブレスを吐く準備をしている


「気を付けろ! ブレスが来るぞ! ハルさん!」

「もう…………わかったよ。ホーリーバリア!!」

「俺の頑丈さを見せてやろう! 多重結界発動!」


ハルさんの盾と冬真さんのドーム状の結界が俺たちを中心に出現する。これだけでは耐えられるかわからないので、先に威力を殺しておくことにした


「インフィニティ・ファイア!」

「インフェルノ・フレイム!」


と、思って魔法を使うと、碧斗さんの魔法も飛んできた


「あなたが言ったんですよ。ブレスの対処を頼むって」


そういって笑って見せた。俺の魔法は碧斗さんの魔法を吸収してさらに威力が上がり、飛んで行った。

ブレスと俺の魔法がぶつかると、ドゴオオオン、という音がして熱波が荒れ狂う。地面はガラス化し、黒焦げになっている。

そして、周りは発生した衝撃波によって建物がすべて吹っ飛び更地になっていた。

冬真さんの結界がなければ今頃俺たちは大変なことになっていただろう。

そこでふと疑問に思った。

(そういえば社長はどこだろう?)と。

辺りを見回してみると、黒焦げになって動かない社長がいた。おそらく風刃に当たって死んだんだろう。

あっけな!?

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