蒼夜の過去②
目が覚めると、目の前には年は同じくらいで黒髪、黒目を持つ男の子がいた。
「大丈夫?」
「…………君は?」
「僕の名前はレ………」
「レ?」
男の子は少し考えた後答えた
「イムだよ」
「イム?」
「そう」
「ねえ、戦いはどうなったの?」
既に戦闘の音は聞こえず、悲鳴も何もかもが聞こえない
「見てもらったほうが速いかな。ついてきて」
イムの後ろについていくとそこには辺り一面平らな土地が広がっていた。
「え? でも、ここは…………テーマパークもあったし、ビルもあったはず……だよ?」
「うん。都市は壊滅。そして、邪悪な竜も討伐はできなかったけど封印することに成功した。結果的にみると引き分けかな」
「そう……なの……」
そして、思い出す。邪悪な竜とは父さんたちが戦っていたことに
「封印できたということは父さんたちが勝ったってことだよね!? やっぱすごいなぁ」
「……ついてきて」
イムはただそれだけ言うと歩き始めた。そして、ついた先は横にされている大量の人。そして、目の前には父さんと母さん。さらに兄ちゃんとヴァルナ様、アグニ様、ヴァーユ様、インドラ様が横たわっていた
「……え……?」
僕の口から情けないつぶやきが零れ落ちる
「父さん? 母さん? 兄ちゃん……? 起きて…………起きてよ!! 兄ちゃん!!」
目の前の状況を理解できず、兄ちゃんの体を揺さぶる。だけど、何も反応をしてくれない。車の中ではあんなに笑いあっていたのに
「…………信じられないと思うけど…………これが事実だ。魔物たちに立ち向かった冒険者は9割が死亡。残りの1割は重傷を負った。おそらく、後遺症が残るため、冒険者として活動することはできないだろう。そして…………君の家族も……犠牲者に含まれている」
その言葉は遠くから話しかけられているかのようにくぐもっているように聞こえた
「僕に……力があったらなぁ……」
ぽろぽろと涙をこぼしながら呟く
「なんで……家族が戦っている時に何も出来なかったのかなぁ…………」
上を向きながら涙をこぼす
「悔しいなぁ……悔しいよぉ………」
その時だった。謎の声が頭の中で鳴り響いた
《個体名:蒼夜の願いを聞き届けました。よって魔法名:■■■■■■■■■■■■と■■と■■を入手します》
「蒼夜さん!!」
ここまで思い返したときに、俺は名前を呼ばれ、意識の世界から現実へと引き戻された




