西海岸の怪物魚
そろそろ本命の方をスタートさせたい。
怪物魚と戦ってみたいなんて言った自分は愚かでした。デカ過ぎる。体長20mはある怪物魚。おまけに何でか手足も生えてる。こいつに皆んななす術なくやられて行く。死んではいないだろうけどとても戦える相手では無い。
「ウイチ!なんであんたも来たんじゃ!」
「ジョウさん!手続き全部終わったから転移魔法で来てみました!」
「ならさっさと帰れ!死ぬかもしれんぞ!」
残念だ。だが確かに死ぬかもな。昔から運に頼ってたからなんとか生き延びてきたけど、僕はもう異世界に来た時に運に見放されたんだった。もう何とか生きていけると思ってはいけない。けど来たからには戦いたいな〜
「僕だって皆んなを助けたいんです!」
「後ろ見ねぇと危ねぇぞ若造!!」
へ?急に投げ飛ばされた。
次の瞬間、たった今自分のいた場所はビームで焼き尽くされていた。
一瞬カッケ〜と思ってしまったが、ジョウさんに投げ飛ばされなければ自分もエグれた砂浜と同じになっていたのだ。生まれて初めて命の危機を感じた。
「ビームには気をつけとけ!!」
「は、はい!」
「ヒクバ!わしとあんたで挟み撃ちにするぞ!」
「分かったわ」
「ヘザフェンヲス!!」
「ヘザヲス・ダン!!」
ジョウさんが巨大な氷の拳で殴り、ヒクバさんは超大量の氷の礫を放った。怪物魚の下半身が徐々に凍って行く。
「凄過ぎる。いくら怪物魚でも耐えられる訳ない」
「よく見てください。ウイチさん。怪物魚は下半身が凍っても、直ぐに溶けています」
確かにそうだ。足が何度も凍っても何度も溶けている。
「ヒクバ!」
「グアァ!」
どうしようどうしよう。何か僕にできる事は無いのか!そして今気づいた。武器を持ってない。流れと勢いで来たから忘れてた。
「ウラウさん、何か武器持ってない?」
「い、いや。持ってないよ」
困った困った!目の前で仲間がやらてるのに武器が無い!もういっその事拳で...
「ジジャァァァ!!!」
「こんの手足の生えた魚め!!さっさと海に帰れ!!命は貰うがな!!」
お、何か水色のオーラを放つカッコいい剣が落ちてた。ゴグフェンヂカノンって書いてある。名前もカッコいい。ちょっとフジツボ付いてるけど、これで加勢できる。
「ウイチさんまさか戦うんですか!?海で拾った迷剣で!?」
この剣迷剣って言うのか。
「ウラウさんは戦う気無いのか?」
「だってあいつ怖いんですよ!エグいビーム出すし氷も水も炎も効かないんですよ!」
「じゃあ切れば良いんだよ!」
「あ、ちょ!」
オレは絶対切ってやる。例え100mあろうが関係ない!
「へザフェンヲス・ダン!!ドウリャァァ!!」
「ジョウさん!!上!!」
間一髪でウラウさんが転移魔法でジョウさんを助けた。
「すまねえ、ウラウ。あんたまで戦わせてすまんな」
「こうなったからには戦いますよ!」
二人の上で怪物魚がビームを放つ姿勢に入った。行くしか無い!!!
「ウオオーー!!」
「ウイチ!何やっとんじゃ!」
「見ててください、僕の技!!」
僕の力で切ってやる!運、見てろよ!
「ゴグフェンヂカノン・スラーーッシュ!!」
何故海岸にゴグフェンヂカノンが落ちてたのか?それは本命のストーリーで分かります。いつか書くので待っていてください。