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怪物

ようやく日を進めました。

その後の戦いにはもう興味無かった。そう言えばここには装備を買いに来たんだ。と言っても金を手に入れるはずだった戦いに負けてしまった。どうしようか。クウォカガアックスは(中々良い宣伝になったよ!)って感じで返しちゃったしな〜。

 て言うか全然人が居ないな。まあトーナメントやってるし当たり前か。店にも人が居ないな。盗んでも...いやダメだ!あ〜もー運にお情けを祈るだけか。

「たまたまタダで武器もらえたりしないかな」

 まあ運が聞く耳を持ってるとは到底思えないけど。

 ドゴォォォォォン!!

『ギジェェァァァァ!!!』

 突如闇市の壁が爆発し、巨大な化け物が現れた!!

 これ運完全に弄んでるだろ。つまり、誰も居ないこの闇市に突如現れた、モグラかドラゴンかよう分からんやつを倒せたなら武器あげると、おまけに一人で。ああ良いさ。受けて立とうじゃねえか!!

「ヘザヲス・ダン!!」

 あれ?発動しない?やっぱりクウォカガアックスみたいな武器のおかげで撃ててた感じかな?あれ?でもジョウさんは杖持ってなかったのに手に氷まとってたぞ?

『ビャァァァァァァ!!!』

 何あれ!?あの土竜の周りにバカでかい魔法陣現れたぞ!?なんか早めに倒した方が良い気がする。

「と言っても今魔法使えないからな〜」

「これなら使えるよ!」

「え!?あ、へ?っと、誰ですか?」

「君の左の店だよ!」

「え!?」

 左の店に居たのは紛れもない、魚だ。

「もしかてあなたは魚ですか?」

「そうだ!僕はここの店主に色々魔法かけられたおかげで話せるようになったんだ!」

 さすが魔法。何でもありだ。

「まあこの店は魔法店だ!魔法陣だってあるんだぜ!」

「ん?魔法陣!?... もしや魔法陣なら杖が無くても使える!?」

「そう言う事よ!さあ早く探すんだ!あんな魔獣でも勝てる魔法陣を!」

 急げ急げ!アイツは早く倒さないと被害がヤバい事になる!

「僕の下の所の本棚がたしか魔法陣系統だった気がする!」

「分かった!」

 急げ急げ〜。市場からもトーナメント会場からもヤバい音が聞こえるぞ〜。

「あ!この本が良いよ!」

「ありがとう!」

 なになに?フェングラバンカガ?これで良いか。シンプルな形だし。

「何で描けば良いんですか?」

「ちょうど良いところに筆がある!これを使えば良い!墨が無くても描けるよ!」

 詳しくはよう分からんがとにかく描こう!僕は大通りの真ん中で描き始めた。なんとなく大きい方が良い気がしたので通りの端っこまで描いてる。

「描けた!ええと、フェングラバンカガ!!!」

 そう唱えた途端に、魔法陣から光の柱が立ち昇った!!そして、その光が集まって行き、影がドンドン膨張していく!闇市から一瞬光が消えた。そして次の瞬間、この世に聖なる怪物が再臨した。

『クロラグロラァァァァァ!!』

 声でか!今決闘場と良い勝負してる。

「君の言う事を聞いてくれるみたいよ!がんばってあいつを倒すんだ!」

「ありがとう!がんばる!」

 土竜は決闘場に向かう足を止め、こちらに目を向けた。黄色の目に光りが反射してる。その目に映るのは二足歩行の眩い光を放つ、右手に大剣を持った強大な、正に聖なる怪物だった。

「聖なる怪物よ、我の命令を聞け。あの土竜を、跡形も無く消し去れ!!」

 僕カッケー!!!

『グワァグロォォォォ!!』

 聖なる怪物の剣が徐々に緑の炎を纏ってきた!

『ビャァァァァァァ!!!』

 土竜がもう一度さっきの魔法陣を出した!

 もう周りの被害なんて知らない!この戦いを見れるなら責任なんて関係ない!!!

「聖なる怪物、土竜をぶった斬れ!!」

『ギャロォゴロォォォ!!』

 聖なる怪物、ぱっと見でそう名付けたけど、こいつはやっぱり聖なる怪物と言う名前がピッタリだ!!

 そう言えば土竜の魔法陣ってどんな魔法陣だ?えーと多分これだ!ボーダーノンカガ!なになに?この魔法陣の中に入ると攻撃力が上昇する。ヤーバ、強過ぎる。多分2倍になるとかそんな物だが、土竜が攻撃力2倍となると結構ヤバくなる!2倍の防御力が必要だし、2倍に被害が出る!どんな風に上昇するのかわかんないけど。

『ジャァァァァァァガァァダァァァ!!!!!!』

 あ、聖なる怪物が一刀両断にした。...まあ良いか。攻撃力アップって意外としょぼいな。

「て、あの土竜の首になんか武器あるじゃん!!」

 急いで近寄った。これは!!!

「槍だーー!!!カッケー!!!」

 メタリックな長い持ち手に、そして衝撃波を纏っているとても鋭い刃。運も時には良い事してくれるじゃ〜ん。

「な、なんだあの怪物〜!!??」

 遠くのトーナメント会場から声が聞こえた。

 あ、聖なる怪物まだ居たんだった!どうしよ!

「聖なる怪物よ、え〜鎮まれ!!!」

 聖なる怪物が光り輝き、だんだん小さくなっていき、やがて魔法陣と共に消えた。変な噂が立ちませんように。


 なっがい一日だった。気づいたらもう7時だ。いや、まだ7時と言うべきか。

「お、ウイチさん帰ってきた。カッコいい武器見つけましたね〜。アニポルはどうでした?」

「楽しくて面白かったです!」

「それは良かったですね〜。あ、そうそう。ノットレーの夕刊に怪物魚の事載ってましたよ〜」

「え、本当!?」

 ノットレーって新聞か?なら嬉しいぞ!

「西大海岸に怪物魚が現れた。東バーデンギラの活躍により、怪物魚は倒された〜みたいな」

「僕の事は!?載ってた!?」

「い〜や〜。ノットレーはそう言うのは載せたくないからね〜」

 残念...けどまあ良いか。今日はもう疲れたし。

「ヂランさん。ここら辺に宿ってありますか?ついでに宿代もありませんか?」

「宿なら3、4個知ってるよ〜。宿代ぐらいなら貸してあげるよ〜」

「ありがとうございます」


 は〜よーうやく一日が終わった〜。今日は色々あり過ぎた。先ず朝に異世界に来た。この時点でおかしい。そして次に西海岸でゴグフェンヂカノンを拾って怪物魚を倒す。まあここは異世界に来たからおかしくない。でもあの二人組は何者だったんだろう。そしてディーサーさんに呼び出されて、ゴグフェンヂカノン預かられた。そして新たな武器を探しに闇市に行った。そこでトーナメントに出場したが運悪く敗退。そして巨大土竜が現れて、そいつに聖なる怪物をぶつけて倒して、こいつを手に入れた。そう言えばこいつの名前なんだろう?モグラランス?ダサいな。何か付けてあげよう。そうだな〜、う〜ん、よし、今日から君はアンダーワールドスピアーだ!!北鉱山で活躍するだろうな〜。そう思いながらあとはベットに身を任せていった。

魔法や人名は基本ルーレットで1文字づつ決めてます。異世界をこっちの世界の考え方で決めてはいけないと思いまして。今はだんだんとアドゥラ語もできて来ました。

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