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プロローグ 『終わり始まり』



「……!……ド!!」


外から、声が聞こえる。

誰かの叫ぶ声。

叫んでいるのはわかるがやけに音が小さく、よく聞こえない。


「エド! エドッ!!」


エド?

あぁ、俺の名前か。


「エド! しっかりして! エド!!」


うっすらと目を開くと、目の前で若い女性が叫んでいた。


「死んだらダメ! このバカ!!」


そういや俺、何してたんだっけ……。

敵国と戦争してたよな。

今日はそいつらが攻め込んでくるって聞いてるのに、俺とこいつは何してんだ。


「もうちょっとだから! もうちょっとで何とかなるから!!」


もう耳鳴りでほとんど聞こえない。

全身が燃えるように熱く、身体も石のように動かない。

息をしようにも肺が膨らまないし、話そうにも口が開かない。

呼吸ができず、段々と意識が遠ざかっていく。


「……ド! ……!」


瞼を閉じれば、何も見えず、何も聞こえず、何も感じない世界が出来上がる。

俺はそのままゆっくりと最期の一息を終えた。



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