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安いレストラン

作者: 963special

どこにでもある

安いイタリアンレストラン


透明なドアを開けた男は

ウエイトレスと一言の会話をして

窓際の席についた


窓の外はどこにでもある大通り


無表情でメニューに目を通し

幾つかの注文を済ませると

窓の外を見つめる


大通りには車がひっきりなしに走り

歩道には人々が歩く


何もない時間が少しだけ流れると

ウエイトレスが料理をテーブルに並べた


皿に盛られた幾つかの料理は

みんな違った色をしていて

まるで料理を色合いで選んだように見える


1人ぼっちだけど

小さなパーティのような不思議な光景を

男のマナーのなってない食べ方が崩す


雑に口に放り込み

ただ無表情に食べながら

男は窓の外を見つめていた


すべてを食べきると

男はテーブルの皿を少しだけ横にずらし

隅に置かれた灰皿を自分の前に置く

そしてポケットに手を入れた時


隣の席に親子連れが座った


チラリと隣の席に目を向けた男の表情は

少しだけ穏やかな雰囲気


そしてすぐに席を立つと会計を済まし

ウエイトレスに


「ごちそうさま」


それだけ伝えて店を後にした


大通りの前で男は

背中を丸めて煙草に火をつける


そしてさっきまで見ていた大通りの歩道を

無表情に歩き始めた



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