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無邪気に
授業の合間。
カナに呼び出された。
「まだ、ナオのこと、忘れられない?」
「…そんなことないけど」
「…そう」
学校という、もやもやした時間が過ぎて…。
放課後。
カナが、ナオを連れて現れた。
「三人で遊びに行こう!」
僕らは街に出た。
緊張しなきゃならないかと思ってたけど、意外と楽しい。
僕らは無邪気に街を楽しんだ。
「じゃあ、私、帰るね」
カナが言った。
「えっ?だって…」
「じゃあねー!」
カナがいなくなってしまった。
僕とナオは、どうしていいかわからず、下を向いてただ立っていた。
目が合った。
「…どうしよう?」
「…とりあえず、歩く?」
僕らは並んで街を歩きはじめた。