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異世界大使館はじめます  作者: あかべこ
19:大寒波と大使館

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19-4

施設内の点検(とついでに窓の結露取り)を終えると、「朝ごはん出来ましたよー」という飯山さんの声が響いてきた。


今朝は大使館で作り置きされてる出汁ベースで作られた溶き卵入りの中華粥だ。


「今日はチューブ入りの生姜入れたので暖まりますよー?」


「助かります」


外で雪かきしていたメンバーも一仕事終えてやっと朝ごはんにありつける喜びを全身に漂わせながら、中華粥の入ったお椀を幸せそうに受け取った。


「「「「「「「「いただきます」」」」」」」」


早速お粥を一口食べてみると、出汁を吸った柔らかい米が溶き卵を纏ってとろりと身体を通っていく。


「かゆ、うま」「雪かきあとの体に染み渡る塩気……」


雪かき組は幸せそうに中華粥を食べており、俺も冷えていた末端がおかゆの温かさで温まる感じがしてきた。


こういう時飯山さんが毎食食事を用意してくれるありがたみを思い知る。


(飯山さんがいなかったら暑くても寒くても毎日かまどで火おこししないといけない訳だからな……)


食事を作ってくれる人と言うのはそれだけでありがたいが、この異世界ではなおの事そのありがたみが増す。


「にしても大使のその体育館の床拭きモップみたいな服暖かいんですか?」


「モップって……」


納村の言葉に「確かに」と嘉神がつぶやき、ちょっとわかるなあと言う目で深大寺が俺を見た。


(そんなにモップっぽいかこれ?)


自分の着ているオレンジ色の着る毛布はふわふわとした質感で少し毛足の長い感じもあってモップっぽいと言われればそうかもしれないが、個人的にはモップというと黄色のイメージなので正直あまりピンとこない。


「私は良いと思いますけどねえ。地元のバスケチームのマスコットがこんな感じでふわふわしてるんですよね、先日の帰省で見かけたんですが可愛かったですよ」


「誉め言葉として受け取っておきます」


石薙さんの地元と言うと静岡か。


静岡というとサッカーのイメージだが、バスケチームなんてあるのか?


それはあとで調べるなりするとして、だ。


「そんなにモップ感あるか?これ」


木栖は時に気にするそぶりもなく「いいんじゃないか?」と返してくる。


とりあえず今日はこれで通すが、あんまりモップモップ言われるようなら自室専用にするべきだろうか?


「俺はふわふわしてて可愛いと思う」


「その可愛いはこの着る毛布に向けたものだよな?」


着る毛布が可愛いならまだ分かるが、俺個人に向けられた感じのある言い回しにツッコミを入れてしまう。


「たぶん大使個人の話はしてないんじゃないですかね」


「それにモップっぽさで言うならギリースーツの方がよりモップ感あると思う」


「あー、たしかにギリースーツってたまにモップ感ある奴ありますよね。ぶっとい毛糸みたいなのがついてるやつは確かにモップっぽさあるかも」


夏沢が華麗に話を狙撃手が擬態する時に着用するギリースーツに逸らしてきたので、そのまま話題が切り替わっていく。


こいつが俺のことを可愛いと思ってるのかどうかは聞いてみたい気がしたが、それはここではなく2人きりの時に聞くほうがよかろう。


全員の中華粥が空になった頃には俺の着る毛布の話はどこかに消えていた。

石薙さんの言う「地元のバスケチームのマスコット」が気になるひとはベルティでググってください。ベルティかわいいよベルティ。

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