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異世界大使館はじめます  作者: あかべこ
11:大使館の騒がしい夏

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12-5

休日明け、大使館を訪ねてきたのはトンネル工事関係者の面々だった。


「工事が始まったら色々お世話になる予定なのでご挨拶に参りました」


今回来たのは以前会ったJR総研の井上さんや大森組の相模さんと日本電信の海老野さん、それと3人の上司やこちらへ赴任する関係者など総勢20人。全員と名刺は交換したが覚えられる気は一切しなかった。


「まあ直接大使のお世話になるのは弊社ですと現場指揮官の相模ですので」と大森組の最高責任者の人が言っていたので、とりあえずこの3人のことだけ覚えておけばいいだろう。


軽く談話をしていると大使館の扉を蹴飛ばしてクライフ上級魔術官が飛び込んできた。


その勢いのまま相模さんを捕まえて「瑠璃に久しぶりに会えたー!」と抱きしめると、周りの目も気にせず魔術による意思伝達でコミュニケーションを取りはじめる。


大森組関係者は見ないふり、日本電信の関係者は困惑し、JR総研の人は何故か「キマシタワー!」とつぶやいてた。何が来てるんだ。


「ところで、こっち側の工事現場に日本からの派遣技術者の寮ができるって聞いたけどそこは私も入っていいんだよな?」


「あの人相模さんの上司なので彼に聞いてください」


相模さんの上司に丸投げすると左腕で相模さんを捕まえたまま相談を始めてきた。


状況が把握できてない関係者に軽く事情を説明すると井上さんが「クレイジーサイコレズだ」と呟いた。


ヴィクトワール・クライフという人間がクレイジーはともかくサイコパスではない、と思いたい………わからんが……。


結局、寮への立ち入りは本人から許可が取れればokで強制的に立ち入れば建物出禁ということにとなり、同じ寮に入る他社の人たちもその条件を共有し出禁指定が降りたら全員で情報共有することまで決めてしまった。


「で、瑠璃。私はいつ来てもいいよな?」


「時間などの条件は出させてください」


相模さんも最初に出会ってから現在までの半年で色々慣れたのかキッパリとそう言い放つと、クライフ上級魔術官は「しゃーないなー」と言いながらうりうりと相模さんを撫で回すのを真顔で受け入れていた。


あの真顔が何なのかわからないが、もしクライフ上級魔術官がストーカーになったら木栖やファンナル隊長と共同で逮捕することを心に決めた。


「相模さん、大使館でも出来る限り相談に乗りますので」


「大丈夫です、力加減の出来ない大型犬に懐かれたと思えばまだなんとかなるので」


そしてクライフ上級魔術官は相模さんを腕の中に仕舞い込んだまま次の挨拶先へ行ってしまった。


起工式は今月末、相模さんたちトンネル工事関係者がこちらに2週間後と言っていた。


その前にクライフ上級魔術官が第三者を巻き込むような暴走しないように少し話をしたほうがいいかもしれない、と思うのだった。

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