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マリッサの告白



 王太子の補佐のために与えられた部屋で、ルドルフ、マリッサ、私が集まっている。


 ここで私は、冷静に話を聞く予定だった。


「あの、ね、こんなこと言われても、混乱するかもしれないけど、この世界は…私が前世でやってたゲームの世界なの!!!」


 ……。


(…えっ。えー。えぇー。うわぁー。マジかぁー。じゃあ私はラノベの主人公よろしくゲームの世界に転生してたのかー。)


「…そうですか。その、ゲームというのはどう言ったゲームなのです?」


 乙女ゲームか。

 そうなんだろう?わかっちゃってるんだぞ、私は。

 うちの婚約者がメインヒーローだったりするんだろ。


 私は全然悪役令嬢感ない気もするんだけどな。

 前世と顔一緒だし。

 

 どちらかと言うと、マリッサの方が悪役令嬢っぽい。


 私は前世同様薄い茶髪で、せいぜい違うのは瞳が水色なことくらいだ。


 マリッサは、どこまで前世と同じかは知らないが、金髪ドリル頭で赤いドレスを着てるので、凄く悪役令嬢に見える。でも、顔立ちは綺麗だ。鼻が高く、目がきっとしていて、金髪なのに違和感がない。目の色が赤いので、赤いドレスなのに違和感皆無だ。ついでに私より10cm近く身長が高い。私は160cm以上なので、凄く低いということはないから、マリッサはかなり身長が高いと思う。要はスタイルが良い。


「えっと、選択肢を選んで物語を進める、みたいな感じのゲームなんだけど…。まず、ヒロインの女の子になりきってゲームをするの。」

「へぇ。」

「で、ヒロインの名前がアキって言うんだけど。その子が攻略対象…つまり、そのゲームの物語の中に出てくる男の子達の誰かか、あるいは全員と恋愛をするの。」


 あ、やっぱりか…。


「…つまり、私達は物語の登場人物ということでしょうか?」

「ううん。ちょっと違うの。間違えなく、ゲームの世界、というよりは、ゲームを元に作られた世界なの。それもいくつかの。」


 …なぜ、そんなことがわかるんだ?


「マリッサ、無理をしなくていい。」


 いままで黙っていたルドルフがはなす。


「私…私ね、前世で、教師だったの。思い詰めてた生徒に気付かなくて、屋上から飛び降りようとするのを止めようとして、一緒に落ちて、死んだの。その時に神様に会った。」


「…。」


「それで、神様に、君はまだ死ぬ予定じゃなかったって言われた。本来、前世の記憶を持ったまま転生させるのは基本的に人生の罪に対して、不幸の度合いが大きい人なんだって。だけど、そういう人は大抵若くして亡くなってるし、世界を発展させる力を持ってない。発展して、複雑化した世界で暮らすことで魂が成長するから、魔法で発展の遅れてる世界を発展させて欲しい…とかなんとか転生させてもらうことになった。それで、色々な世界があって、そのうちの一つが、私の前世のゲームとか他の物語をもとに作られた世界なの。」

「なぜ、その話を私に?」

「基本的に、世界はゲームの物語をなぞる。魂の意思で、変わることもあるけど。それから、ある程度の補正がかかる。」

「…補正ですか。」

「ゲームの初めに、戦争で王国か帝国のどちらを勝利させるか選択するの。そして、勝利した国が物語の舞台になる。」

「つまり、王国が舞台に。」

「うん。ヒロインは、アキは聖女なの。」


 聖女…!!





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