魔物討伐イベント⑥
体が浮いたと思ったら、高速で下降する。
「ひっ!」
そして、下降が終わり、ようやく目を開けると、地面に座っている状態だった。
(体の感覚がない…。でも、乗り切れた…!)
力の抜け切った体で空を見上げると、空中をものすごい速度で飛び、大剣で火龍の首を刎ねる殿下が見えた。
「うわ、やっぱり規格外だ…。」
火龍が地面に落ち、地面が揺れる。
「ルシア…!!」
私を受け止めようとしていたのか、シールドから出てかなり近くまで来ていたらしいアルマが私を支え、モランとバルが近くまで来た。
「生きていて良かった…!私が何も出来なくてごめんなさい!!!」
今まででみたどんな人よりも物凄い鳴き方をしている。
「…全員、無事か。」
そして、ちょうど降りて来た殿下が息切れしながら近づき、膝をついた。
「俺の判断で遅くなった…!無理をさせてしまってすまない…!」
私に回復魔法を施しながら、切実に謝られる。
人目があることにも目をやらないほど、余裕がない様子だ。
「7班分の魔法が打ち上がるのを見ました…。死者を出さずに終わらせるには、最弱の班から向かって頂くのが1番です。むしろ想定よりずいぶん早いのは空間魔法で瞬間移動をしたからでしょうから、魔力消費が…。」
喋ろうとしたが、前に倒れそうになり、殿下に受け止めなれる。
抱きしめられると、安心して、体の感覚が戻るのを感じる。
「助けに来てもらえて嬉しかったです。」
それだけ言うと、気絶してしまった。




