ライド・カルフェスの秘密
ガチャ。ズズズ。
「殿下…。」
「…!?どうした!?顔が真っ青だぞ!?」
「国は、私の命を保障してくれますかね?」
殺されるかもしれない。
「とりあえず、順を追って話してくれ。」
1時間ほど前
「…いかにも研究室だな。この書類の束が研きゅ…え。」
本棚には大量の文献と書類を入れたファイルが綺麗にしまってあり、机の上に書類の束が山積みにされていた。
「…魔王化についての研究…?」
椅子に座り、書類の一枚目をめくると、研究の動機について書かれたプリントが出てきた。
「…!?」
そこには、魔王が人為的に発生すること、魔王が発生するにはいくつかの条件が必要なこと、そして、ライド・カルフェスが魔王であったということが書かれていた。
「ライド・カルフェスは王国の誇る知識人であり、学園の創立者と言っても過言でない存在です。魔王であったと知られれば、王国の恥。それに、魔王化の方法を解き明かしてしまったら、この情報の行方によっては恐ろしいことが起こります。…私一人の命で事態を防げるなら、このまま私を殺して全て見なかったことにした方が王家として良い訳で、ただこの情報は活用次第では国の、世界のためにもなりますけど、どうしてもやはり私の…。」
「落ち着け。王家の方針として、あくまでライド・カルフェスの方針に従うと言うことになっている。つまり、この問題は部屋を開ける権利を与えられたお前に全て委ねられる。お前にとっての最善を優先して良い。」
殿下は、慌てて立ったまま話していた私を止め、落ち着かせるようにソファーに座らせながら言った。
「…すみません。」
「謝るな。お前はいずれ王妃になる存在だ。国家秘密の1つや2つ知っていても問題ない。が、別にこのことについて王家に話さなくても良い。研究に必要なものが有れば揃える。好きにするといい。」
「…何も言わないでも協力してくれるほど王家は生易しくはないのでは…?」
「…王家はすなわち俺だからな。」
「…まだ王太子ですよね。」
「…父上の引退も近いな。」
何という危なっかしい冗談…!
でも、とりあえず落ち着いた。
「国王陛下と、できるだけ急ぎで会いたいんですけど、いつなら?」
「…今すぐだ。王城に行くぞ。」
「い、いますぐ?あちらの都合は?」
「あちらに合わせる必要はない。」




