クラス
学園のクラスは7クラスあり、そのうち庶民院のクラスは2クラスだ。人口は貴族よりも圧倒的に平民の方が多い訳だが、平民で学園に入れるほどの教育を受けているあるいは魔力のある子供は少なく、貴族はお金を出して多少成績が悪くてもねじ込んでもらえることから、学園は圧倒的に貴族が多い。
「………隣の席になれて光栄ですわ、ルシアと申します、よろしくお願いします。」
苦笑いしながら言う。
「カリストと言います。こちらこそ、よろしく。」
ニヤニヤ。
…………。
1クラス57名。春期生の席は決まっているので、新しく入った7名の席は新たに付け加えられる。ので、当然秋期生同士で隣の席になる。
「…まさか、アルマさんとバルさんが別のクラスで、あんたが同じクラスとは思わなかったです。」
「私と同じクラスなのがずいぶん気に食わないと言った様子だね?」
「…学園に行ったら、新しく知り合いが出来たり、青春をエンジョイ出来ると思っていたんですけど。」
「私がいてもエンジョイ出来るだろ?…というか、隣の席の人が知らない人だったら、自分から話しかけられるタイプじゃないだろ?」
「……。」
グダグダと話をしていると、教師が入ってきた。
「おー、全員揃ってるな。」
なんというか、担任は気の抜けた感じのおじさん、みたいな人だ。明るい茶髪の髪をガシガシしながら話している。
「俺はこのクラスの担任のブラウン・オルターだ。このクラスは学園の3年間変わることがないから、これからもよろしくな。」
ブラウン・オルター…確か
「…Sランクハンターの。」
「お、お前俺のこと知ってんのか?もしかして、ハンター志望か?」
ハンターは、ハンターギルドから依頼された魔物を駆除したり、一般人からギルドを介して寄せられた依頼を受けたりする仕事をしている人だ。
仕事を選べるので、副業としてやっている人も多い。
ハンターは、世界全体の共有財産とも言える。
騎士団と違って、国にハンターの所有はないし、国という組織が仕事を規制することは出来ない。あくまでも、ハンターギルドのみがハンターを制御できる。
つまり、王国が帝国と戦争をしていたとしても、王国出身のハンターは帝国で仕事することもできる。
Sランクハンターはすごくレアで、余程の功績を立てない限りはギルドからSランク判定を貰えないのだ。
とはいえ、ハンターギルドは騎士団などを除けば貴族とは程遠いし、ハンターが学園ではあまり注目されないのは当然のことだ。
「…ちょっとだけ、噂を聞いたことがありました。確か、オルター領に発生した火龍を倒したとか。それでオルター辺境伯に感謝されて養子になったとか。」
「よく知ってるな。お前の出身はよほど情報に聡いのか?」
「…まぁ、そうですかね。」
覚えようと思って結局覚えられなかった貴族一覧を見た時に、印象に残ったのでそこだけは覚えていた。
「ほうほう、そうか、そうか〜。」
にまにまと何やら嬉しそうな感じだ。




