入学祝い(語り手:ツェルシア)
「「「「「かんぱーい!!!」」」」」
入試の結果発表の後、クルド、アルマ、バル、カリスト、私はお祝いをしていた。
点数は入学式でわかるが、結果としては全員合格であったとわかった。
「カリストはもうお酒飲めるんじゃないの?」
「私はまだいいかな。あんまりいい思い出なくて。」
学園では同期だが、年齢的にはカリストは今年で17歳であり、アルマ、バル、私より1つ上だ。帝国の成人は20歳なのだが、王国の成人年齢は16歳だから、王国ではお酒を飲んでも良い年だ。
「バルさんはいきなり飲むんですね。」
「俺はもう16歳だからな!」
「おう、飲め飲め!」
「ルシア、オレンジジュースあるよ!」
「飲みます!」
クルドの情報屋は拠点を帝国に移し、私達は学園の寮に入るので、これから生活形態が変わるお祝いでもある。
とはいえ、ただの飲み会というか、食べ会というか。
ケーキとか、ポテチとか、寄せ集めのお菓子やアルマの手料理と色々な飲み物がテーブルに乗せられた。
「あ、アルマさん、それお酒…。」
「え!?ほんと!?一気に飲んじゃった!!っていうか、なんか、喉が熱い!」
そして、こういった会では定番の事件が起こった。
バシッ!!
「おーい、カリスト君よー!?なんで俺を、俺を騙したんだー!!!俺は!!俺は!!顔がついたバナナが浮いていると、期待したんだぞ!!!」
「いった!てか、酒くさっ!バル飲みすぎだ!」
「ルシアー!!胸!胸揉ませて!!」
「おい!俺はルシアじゃねぇ!やめろ!気持ち悪りぃ!」
「あれー?クルドじゃん。ぺっ!きったねぇおっさんに用はないわ!」
「お前が絡んできたんだろ!!くっそ、こいつらに酒飲ませた俺が馬鹿だった!!」
バルはカリストに、アルマはクルドに、酷い絡み方をしていた。
バシッ!
「いっっ!!ちょっと!」
「るーしーあー!!いい乳してんなぁ。ふふ、このままお姉さんと遊ばない?」
「ひっ!!も、揉まないで!あんた酔いすぎ!」
「うっわ、おい、アルマ!離れろ!」
「えー!いやだ!」
「アルマさん、とりあえず水、ほら水です!」
「へへへ。ルシア、口移しで飲ませて〜。」
「自分で飲め!」
「ふふ。ルシアの心臓の音がする〜。」
とにかく、恐ろしい事になった。
「カリスト!俺と勝負だ!よぉし!叩いて被ってじゃんけんぽん!へい!俺の勝ち!歯ぁ食いしばれー!」
「うっわ!あぶな。」
荒ぶるバルの攻撃を避けたカリストがこっちを見てくる。
「…私、一生お酒飲めない気がします。」
「…本当にね。」
後日、正気に戻ったアルマとバルには酒禁止令が出された。




