ストーリー…
王城から、王都の公爵邸まで馬車でおそよ40分。
公爵邸までの道のりで、私はマリッサから貰った資料を読んでいる。
普通に、乙女ゲームの世界に転生したとか、そんなラノベみたいな展開を安易信じたりはしないのだろうが、マリッサは幾度か未来を言い当てていると聞いているし、まぁ、非現実はもうすでに起きているので、信憑性は高いのだと思う。
だが、しかし。
内容があまりにも、ただの乙女ゲームだった。
まず、ヒロインが聖女として、湖の上に降臨するところから始まる。
戦争に勝利したものの、魔物の出現の増加に国が対応せねばとしていた時の登場だったので、国は聖女を大歓迎した。
そして、聖女は王立学園に入れられる。
まず、ここが謎だ。
聖女は国の重要人物であり、王家で囲って仕舞えば良いものを、わざわざ派閥やら何やらのある学園に行かせて、時間を浪費させるとは。
で、聖女に学園を案内するのが、殿下だ。
そのまま殿下とのフラグを立てて、ヒロインが殿下とくっつくのがトゥルーエンドなのだそうだ。
…学園を色ボケに費やし、ヒーローに庇われて生きてきた聖女が、王妃になれるのか?
…まぁ、いい。
聖女の学園入学は2学期から。学園は、特別な事情で最初から入れなかった人のことも考慮して、2学期から途中入学するための入試がある。これに受けたのか、はたまたとりあえず2学期入学生と同時に入れたのか知らないが、とりあえず、ある程度派閥やら友達関係やらの出来たところに入学。
苦労するだろうと、とりあえず味方かつ指導係として同時期に入学させられた、本来の私、つまりツェルシア・ノーランド公爵令嬢はお助けキャラと言ったポジションらしい。
入学して間もない頃は、とにかく攻略対象とのフラグを立てることになる。
放課後にたまたま図書館で出会して勉強したり、同じ本を取ろうとして指がぶつかったり、廊下を曲がったところでぶつかったり、いじめを助けられたり、草むらでサボってるところに出会したり、…
で、大抵面白い女パターンなんだけど。
学校生活に慣れてきた頃に本格的なイベントがある。
・聖女としての魔物討伐イベント
・攻略対象と一緒にレベルアップ
・11月に行われる学園の舞踏会
・期末試験
・好きな対象とデート
・国の舞踏会かつ悪役令嬢の断罪
・帝国との戦争
まだ多少はあるが、とりあえず近いイベントと準備が必要なイベントはこんな感じだ。
「正直、帝国と聖女の取り合いでまた戦争することになるところが一番心配だ…。」




