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TOCKEY STORY第1話【いてくれるだけで】

作者: TEAM OF TOCKEY
掲載日:2021/03/08

ここは、ハングワールドと呼ばれる仮想空間。

人々はアバターを持ち、バーチャルな空間で会話や、ゲームを楽しむ世界である。

お互いに本名も顔もわからないが、あたかもそこに存在しているようで、人々は多種多様なコミュニティを作っている。


そして、今日の主役は中学生の2人の少女。

天真爛漫で少し天然な愛沙(うさ)と、

冷静で負けず嫌いだが、面倒見の良い鈴萌(れも)。


ある日のこと。

サンセットヒルと呼ばれるハングワールドで1人、

愛沙は遠くの海に沈む夕日を優しいそよ風を浴びながら見つめていた。


鈴萌「愛沙っ!」


愛沙「はっ!レモチぃ〜!もう!びっくりさせんでよ〜!(´∀`*)」


鈴萌「ごめんごめん!wどうしたの?遠くなんか見て」


愛沙「うん。。ちょっとね。」


鈴萌「そっか。」


愛沙「聞かないの?」


鈴萌「無理にはね。でも、愛沙が言いたくなるまで、そばにいるよ。」


愛沙「。。。」


2人は何も言わずに夕日を見つめた。

そして、愛沙が重い口を開いた。


愛沙「あのね。仲良い2人の友達に彼氏ができてさ。彼氏ができたのは、友達として嬉しいし、幸せになってくれたら良いなって思うんよね。」


鈴萌「うん。」


愛沙「でも、ちょっと寂しくなってさ。。いつもそばにいた2人が突然いなくなったような。。それで、不意にウチ、今1人なんだなって思っちゃって。。。好きな人とかいるわけじゃないんだよ!彼氏が欲しいとか、妬んでるってことでもなくて、なんか、、、自分の存在ってなんだろ?って。凄くちっぽけに思えてきちゃって、誰にも必要とされてないのかな?って、今すぐにでもいなくなりたくなっちゃってさ。」


鈴萌「そっか。でも、なんかわかるよ。」


愛沙「ほんま?」


鈴萌「うん。私も学校で1人だからさ。自分に自信も持てないし、人前だと恥ずかしくなるし、私なんかが話したら、迷惑になるんじゃないかなぁって考えて前に進まなくてさ。」


愛沙「そんなことないよ!レモチ可愛いし、ウチは好きやし!」


鈴萌「うん、ありがとう(*^^*)私も、愛沙の事大好きだよ!愛沙がいつもそう言ってくれるから、ここまで頑張って生きてこれたんだよ(╹◡╹)」


愛沙「エヘヘ( ´ ▽ ` )」


鈴萌「だから、私には愛沙が必要なんだよ(*^ω^*)愛沙の存在が凄く生きるための力になってくれててさ、私も愛沙の為に何かしてあげれたらなぁとか、愛沙ともっと仲良くなって、一緒にたくさんの思い出とか作りたいし。いつか大人になったらハングワールドで出会った龍之介や慧(とし)や真流(まる)ちゃん同い年組でオフ会してさ!夢衣(むい)と3人で女子旅しながらワイワイしたいなって!(*≧∀≦*)」


愛沙「それいいなぁ〜(´∀`)今から旅の企画でも考えるかぁ!」


鈴萌「うん!だからさ、また寂しくなったり、色々考えそうなら、溜め込まないで全部教えてほしい。愛沙のこと大事にしたいし、リアルじゃなくてもリアルの友達と同じくらいに大切だと思ってるからさ!」


愛沙「レモチ。。」


夢衣「あっ!ここにいたの?」


慧「にーにーが寂しがってるから夢衣ちゃんと龍之介で探してたんだよ!」


龍之介「あの人、ワイらのうち誰か一人でも欠けたら大袈裟に泣き叫ぶから、今もうるさかったんだよね〜」


夢衣「さぁ!早く帰ろ!」


鈴萌「だね!行こ!愛沙!」


愛沙「うん!」


龍之介「何?もしかして愛沙、病んでたの?」


愛沙「うるせー!病んでねぇわ!」


龍之介「本当に?目頭赤くなってんじゃね?」


愛沙「龍之介の顔みたら笑いが止まらなくなったからかな?」


龍之介「はぁ??w」


愛沙「w」


慧「そこ!イチャつくなよ!!!龍之介は俺の親友だから愛沙取んないでー!!!」


愛沙・龍之介「イチャついてねぇわ!!」


夢衣「お熱いですね〜w」


この後、みんなが遅くまで会話を楽しんでいたのは言うまでもなく。

誰かを思う気持ちや、必要としてくれている人がこの世界のどこかに必ず1人以上は誰にでもいる。

それはリアルだろうと、バーチャルだろうと関係ない。

友達100人作るより、1人の唯一無二の親友がいればそれだけで世界が明るく感じることができる。

あなたはもう、そんな人に出会えていますか?

あなたがいなくなった時、悲しんでくれたり、寂しく思ってくれたり、心配してくれる人は必ずいます。

だから、不意にいなくなりたいとか思った時は、

自分がいなくなった時に悲しむ人たちの事を考えてみてください。

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