表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
無垢な罪  作者: 宮永文目
とある手記
1/6

手記 1-2

前半略

 ※


 私はというと、それはもう大変な罪を犯したのです。とても人には言えないことを、あの子がずっと笑っていられるために──だから私は、ずっと見て見ぬ振りをしていたのです。


 それは直視するには、余りにも酷な罪です。ああ、この日記に書けぬことが恨めしい。どうあっても自由にはなれない。私は私である限り、一生この罪に縛られたままなのです。


 私は決断しなくてはならないのでしょう。打ち明けるのか、それともいっそ……


 どちらにせよあの子を苦しめる選択です。其れも此れも私が隠してしまったから。今更どうと言う気は無いのです。その筈なのに、


 ───今夜限り、今夜限りはあの子が羨ましい。あの純真無垢な心持ちでいられたら、どんなに幸せでしょう。あの様に伸び伸びと、何時迄いつまでも自由に清らかでいられたら、どんなに楽なことでしょう。でも私は知ってしまった。そうならざるを得なかったのですから、仕様がないのです。


 ※

1-3に続く

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ