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Echo  作者: 茉莉花じゃすみん
18/68

美空カノン

新キャラってわけではないですが、

私の中で結構好きなキャラクターがしっかり出てきてくれます。

よろしくお願いします。

「優太くん」

美空(ミソラ)さん」

コウを失ってから二週間経とうとしていた放課後。

美空は優太に話しかけてくる。

「最近元気ないね」

美空はウェーブのかかった茶色のロングヘアを風になびかせて、優太の席に近づいてきた。

「あのさ優太くん、優太くんの部活なんだけど」

「ん、生安部(セイアンブ)のこと?」

優太の机に膝立ちで頬杖を付いた美空は、首をブンブンと縦に振った。

そしてコッソリと小さな声で、

Asp(アスプ)の部活なの?」

と尋ねられる。

驚いた優太は、ガタリと椅子を揺らして、身体を仰け反らせた。

「そんなに驚かないでよー」

「いや、でも、なんで、」

優太はパニックになってしまい、目を真ん丸にして美空の顔を見遣る。


「ねえ、部活見学しても……いいかな?」



豪に優太が伝えると、豪も目を丸くして「部活見学!?」と驚く。

「はじめまして、美空カノンです」

美空は丁寧に豪へ挨拶すると、豪も一応しっかりと頭を下げる。

「えっと俺が豪、んで隣が黙」

黙も静かに頭を下げる。

「わぁ、有名人に会えた気分です」

「ユーメージン?」

美空はウキウキとスキップをしながら部室の中を回る。

なにもないなぁ、と美空は困った顔をして、

いつも優太が座っている手前の席に座る。

「うん、色々動画見たよ!」

「もしかして……」

優太は思い出す。

そういえば、最近SNS上にとある動画が拡散されているのだ。

その動画は、ショッピングモールで生安部が戦うシーンであった。


「ツルってして、ボオッ!ってなって、モクモク!」

大きく手を振ってあの時を再現しているらしい美空を、

優太は頭を掻いてみている。

「優太くんも氷をポーン!って投げて凄かった!」

「あんな動画で良く分かったね」

そう、件の動画は遠くから撮られているため画質が荒く、

個人特定が全くできないほどであったのだ。

SNS上では豪と黙の制服から連邦日本学校であることだけ特定はされていたようだった。

それだけじゃないんだなー、と美空はケータイを操作して優太へ画面を向ける。


『コウ―ーー!』

『よそ見してんなよ!』

流れた映像は、先日スラム街で行われた戦闘の動画であった。

そこには煙に紛れて数名の人影が見える。

薄っすらとコウの姿、そして優太の姿が映っていた。

「優太くんってすぐわかっちゃった」

「あわわ……」

黙は、ワタワタと手を振ったかと思うと、

慌てて自分のケータイを取り出して何処かへ連絡を始めた。


豪は深くため息を吐いて、

「美空ちゃん、ソレ見て来たってことはさ」

ゆっくりと美空の肩を叩く。

「命がけの戦闘に巻き込まれるってことだよ?」

諫めるように優しく伝える豪とは裏腹に、美空はずっとソワソワしている。

「分かってますし、きっとお役に立てると思います!」

「役に立つ?」

優太が聞き返すと、美空は胸をポンと叩いてふん反りかえった。


「私もAspなんだもん!」

カノンちゃんは小説設定を書き始めた時はいませんでした。

なんとなく能力だけ決めていて、いざストーリー構成を決めるぞってときに、

突然名前とキャラが浮かんできました。かわいいですね。


次回投稿予定日:7/16 朝7時

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