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Echo  作者: 茉莉花じゃすみん
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Echo

結構戦闘シーンが続きますね。

あまり得意ではないので本当恥ずかしいばかりです。

十一月に入ってすぐのことであった。

豪から連絡が来た優太は、全力疾走で現場へと向かっていた。

『コウが危ない』

豪がそれだけを連絡していたのは、十分前だった。

スラム街中心への路地を進む。

見えてきた噴水はいつも通り枯れていたが、

そこには赤い液体が付着していた。


「コウ!」

スラム街中心は既に黙の煙によって視界が悪くなっていた。

炎が燃え、煙が突風で巻き上がって竜巻の様に渦を巻いている。

「コウ!」

優太は臆せずに煙へと立ち入る。

中には、連邦軍らしき武装した男たちが三名立往生していた。

優太は手前に立つ男の足を払い、コケさせる。

異変に気付いた残り二人が振り向く隙間を通り抜けて、更に煙の奥へと進む。

「ユータ!」

コウの叫び声が聞こえた方に走る。

煙幕の中に少しずつ、小さな影が浮かび上がっていく。


「コウーーー!」

煙の向こうにカゼの手が見えた。

銃口をコウに向けている。

優太は周りも気にせずに、コウの胸元へ駆け込んだ。


パァン!


カゼが撃った銃弾はコウのいた場所を通り抜ける。

コウと優太は床へ転げ込んだ。

「チィッ」

「よそ見してんなよ!」

豪の猛火がカゼへと巻き上がり、カゼは咄嗟に避けたが右腕にかすったらしい。

持っていたハンドガンを落し、膝をついた。

「ユータ!」

コウは恐怖で一杯だったのか、優太に抱きついた。

「コウ、よかッ……」

優太は顔を歪めて、左二の腕を右手で押さえる。

コウが慌ててその手を外させると、

優太の左腕は銃弾によって傷を受けて血が零れ出していた。


「ユータ、待ってて」

「コウ?コウ!」

痛みで歯をギリギリと軋ませる優太を見て、コウは立ち上がる。

コウのズボンの裾を掴んで止めようとする優太をよそに、

コウは両掌を広げ伸ばした。


「はぁあ!」


コウが力むと、カゼの足元が光り輝く。

「なんだコレ!?」

スポットライトの様に一人照らされたカゼを、

今度は光で包み込んだ。

煙によって光が反射して、光に包まれたカゼは完全に周りが見えなくなる。

「ぐぁああッ」

光で目を焼かれ、更に周りが眩しさのせいで見えなくなる。

完全に盲目になったカゼは手を伸ばして何度も風を発する。

突風で煙を絶とうとするが、黙がそれを許さなかった。

更にモクモクと煙を立たせ、カゼの抵抗は虚しくも全て空振りになる。

段々と攻撃のスピードが遅くなり、光が消えた頃にはカゼは床に倒れ込んでいた。


「すごい……コウ凄いよ!」

優太はズボンの裾を引っ張りコウに呼び掛ける。

だが、返事はなく。

バタン、とその場に倒れ込んだコウに、優太は慌てて抱きつくのだった。


ストックを数話分作っているのですが、

油断するとギリギリまで減ってしまっていて怖くなりました。

きちんと投稿間に合う様に頑張っていきます。


次回投稿予定日:7/12 朝7時

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