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Dea occisio ーFlamma florumー  作者: つつみ
Marme Miwa Ogula(烈都白塔)
70/125

『Oderat turris adhibere』

白塔の中継点を越えて、迫り来る狂信者や騎兵達を薙ぎ払いながら上階、また上階へと確実に歩を進めていた。



ーー其の白塔の中で、最も広い場所………外部から見た時に妙に膨らんでいた部分であろう場所に辿り着いた時、空間は熾烈な熱さが其の渦を解き放った。









































「あ〜あら…御一行様じゃあないですかぁ?」


少年と少女以外は聞き覚えのある、()()()()()

「ペールア・ラショー…………」

「ご名答!!よぉっく覚えてくれていましたね!!!正解です☆異形ちゃん達ラブ♡のペールアです!!」

きゃはー♡とお茶目な仕草をしながら彼女は不気味な程あっけらかんとした様子で答えた。




「うええっ!?何で女神がこんな所に!!!!」

「ん〜、何でと言われてしまいましても。綺麗な炎の虫ちゃんが居ましたから〜………」

彼女はあくまでも巫山戯(ふざけ)通した態度で返す。

「本題は何なんだ、ペールア。そういう理由で此処に現れたんじゃ無いだろ」

彼女に対しては警戒を一切解かない復讐者が剣呑な様子で問い詰める。


























「ん?んふ〜」

ペールアは少しばかり鼻息を荒くした。

















































「あのですねぇ、復讐者さん達にぃ…塔の攻略を止めて頂きたいんですよねぇ〜」

もじもじと態とらしく恥じらいながらペールアは告げる。

「…は?」

「んんっ、だから〜、塔を壊す行為を止めて欲しいんですぅ、困りますから」

妙に甘ったれた其の声に、一行を舐め切った態度が透けて見える。




ペールアの巫山戯た歩み寄りに()()()()()()を感じ取った復讐者は更に彼女を警戒しより剣呑になった。

「…お前の本性は知っているんだ、歩み寄っても殺意は隠せておらんぞ、ペールア!!」

「んふ♡決裂ですかぁ…残念」

ペールアは目元を不気味な位笑わせながら眉尻を異様に下げて残念そうにした後、






「そうですかぁ〜…………………」

俯いて、腰に提げた炎剣(フランベルジュ)を手に持つ。そして…




































「ならば死ね!!!復讐者ァァァッ!!!!!!!!!!」


















































身体を大きく広げて剣から炎の波を発生、復讐者達へ向けて放つ。

「はァッハハァァァァァァッーー!!!!!」

ペールアは狂った様に何度も剣から無数の炎の波を発生させる。

「死ねッ死ねッ死ねッ死ねッ死ねッ死ねッ死ねッ死ねッ!!!!!私の言葉を聞かない奴は死ねぇぇぇッ!!!!!!!!!!」

何度も、何度も何度も何度も何度も。

「ヒァッ、ヒャハハハァァァあああ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っははははぁっ」

嗤い過ぎてひくりひくりと口の端から泡を吹かせる彼女の目は、既に焦点が合わない。

「避けろっ!!!!!!!!」復讐者の叫びに合わせて仲間達も迫り来る無数の炎の波を避ける。

「でも…!あんなには避け切れないです…っ!!」

サフィーの言う通り、炎の波の全てを避け切るのは難しい。此の儘では細切れにされた上、炎に焼かれてしまう。

















「ならばお任せを!!!」

そう叫ぶと咄嗟に一行の前に出たレミエが、厚い水の盾を生成する。

「追従者ディーシャーの氷盾も必要だ」更に復讐者が報復の力で生成した追従者ディーシャーの氷の盾を生成し、レミエが生成した水の盾の前に構成する。

「氷で一度両方受け止めて、水の層で炎を完全に消化し斬撃の波を更に緩和させれば良い」

彼の力と言葉、そしてレミエが咄嗟に発動した力によってペールアの炎の波は緩和され、完全に無効化された。

「助かりました、お二人共」

エインが空かさずペールアへの狙撃を行う。


































「効かないっ!!効かない効かない効かない効かない効かない効かない効かない効かない効かない効かない効かない効かない効かない効かない効かないッッ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

あはははっと嗤いながら銃弾を剣で弾き流すペールアに、エインも小さく舌打ちをした。


「あぁ生意気、生意気っ生意気っ生意気っ、大人しく死ねェッ、死ねよぉぉぉぉぉッ」

態度を急変させたペールアの表情は完全に狂気が色濃く染み付いていた。









ーー偽物や幻と疑いもしたが………どうやら、正真正銘の女神ペールア・ラショー本体らしい事は事実だと悟った。










































「消耗は避けたいが………女神が相手なら已むを得ない…か」

状況的に不利を強いられつつある中、復讐者は報復者の黒剣を握り締めた。

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