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Dea occisio ーFlamma florumー  作者: つつみ
Quiescis ーveritasー(真相)
112/125

『Sophiae, Virginis ■■』

……………………analysis.





Unzip, unpack, direct: Appear.



=//>>_Transcendence.




Open, document="Sophia, God's spouse."

















ーー見た事もないプログラムの羅列と、目まぐるしく開かれる情報にニイスは目を見張った。

…寧ろ只見る事しか出来なかった。プログラムの知識なんて立派なものでは無いが、表示されてゆく事柄に確かに彼女達の意思と計画を感じたからだった。









































ーー……………………plan. A shining starry sky motif.


Key word『I like the starry sky, antiques, and odd eyes.』



…星空とアンティークとオッドアイが好き。





Bless our noble mission.


…私達の崇高な使命に祝福あれ。





Thou Sophia, the Maiden of the Stars, becomes the only lovable companion of the Great God.


Sofia. Sofia, Sofia.

A girl like a starry sky. Should be confirmed with the mother who produced you.

We entrust all our ideals to the mother of growth Den=Den and her daughter Sophia.




……汝。

星の乙女であるソフィアは、偉大なる神唯一の愛すべき伴侶になる。


ソフィア。 ソフィア、ソフィア。

星空の様な女の子。貴女を生み出した母親に確認しなくてはならない。

私と皆の全ての理想を貴女にとって生みの母であるデン=デンと彼女の娘ソフィアに託しましょう。









……………………


『よりによってこんな施設に…』

ニイスは少々苦そうな表情を浮かべた。書かれている言葉は計画の其れでありながらまるでデインソピアと星の乙女(■■■■)への言葉の様で、更に計画の成功と彼女達を祝福するものだった。



流れ出す文章達はニイスの青紫色の瞳に映り、記され、母親や女友達、或いは伴侶となる男が花嫁へ捧ぐ静かな誓いと祝福の言葉後に続いて彼女達の『計画』と『真意』が見え隠れしてゆく。









What I'm about to write is important to us.

(これから記載する事は私達にとって重要な事だ。)


Not just us. The holy vow to myself that everything comes true.

(私達だけじゃない。全てが思い通りに叶う私自身への、聖なる誓いだ。)



Give me the best gift for my beloved Sophia.

(愛おしいソフィアちゃんへ、私からの最高のプレゼント。)


I will make you a wonderful bride of ■■.

(■■くんの素敵なお嫁さんにさせてあげる。)




















ーー文字の羅列を一通り見詰め続けて、シーフォーンの吐き出しそうな程の愛とねっとりとした精を湛える文章達を見続けた。

そして此の先の文章から、ニイスは遂に「少女」と「計画」、女神達の思惑も全て知る。











『……。』彼はモニターに浮かび上がり続ける文字列に僅かであっても視線を逸らさない。

































ーー………………………………………………………………。


ーー…………………………………………。


ーー……………………。




…………………………………………。


This facility exists to store the necessary power for the realization of the "God's spouse Sophia Plan" and to diffuse it when it is realized.

(この施設は「神の伴侶たるソフィア計画」の実現に必要な力を蓄え、実現時にそれを拡散させる為に存在する。)


The representative of the plan is I, Yuka Takama chi.

(計画の発足者はこの私、嵩町有夏。)


The starting point was SNS.

They mutter on SNS and often spit out wishes.

(出発点はあるSNSだった。私達はSNSで呟いて、よく願いを吐き出す。)


It takes a great deal of power to realize a wish, and often requires cooperation or enormous efforts.

(願いを叶えるには多大な力が必要であり、多くの場合、協力や沢山の努力が必要になる。)




"I" have noticed…

("私"は気付いた…)


When the wishes of many human beings are exhaled all at once, the strange energy bodies overflow from them.

Then, the overflowing power eventually separates from the words and converges in a lump.

(多くの人間の願いが一気に吐き出されると、そこから奇妙なエネルギー体が溢れ出す事に。

そして、溢れるその力はやがて言葉から切り離され、一つ所に収束してゆく。)


Then, the converged power was transformed into a great fulfillment power, and it became possible to fulfill someone's wish.

(そして収束した力は大きな成就の力に変わり、ーー誰かの願いを叶える事が可能になった。)









And I thought.

(そして、私は思った。)




"Isn't it irreversible if the power released by people becomes so huge that it covers the world?"

(「人々が放つ力が世界を覆う程巨大になった場合、それは不可逆的ではないだろうか?」)




…And I once remembered having survived an intractable disease and the existence of a young man who acted as a trigger.

ーーWasn't that young man also of that kind of existence?

Isn't it possible to get rid of my intractable, irreversible disease by getting the power of people all over the world?

(…そして、私はかつて、難病を乗り越える切っ掛けとなったある黒い青年(死神)の存在を思い出した。

彼はそういう存在だったのではないか?

世界中の人々から成就の力を手に入れて、私の難治性で不可逆的だった病気を取り除けたのではないか?)



The intractable disease that affected me, which was supposed to die.

(難病で死ぬはずだった私に影響を与えた。)


The miraculous event may have been due to the existence of numerous aspirations.

(奇跡は、多くの人の願望によるものかもしれない。)






My choice is not wrong.

The martyrdom red is the red of life and miracles for me.

The life that is sacrificed for my desire is a lie. They are giving their lives for my ideal. That's right, definitely.

(私の選択は間違っていない。

殉教の赤は私にとって生命と奇跡の赤。

私の欲望の為に犠牲にされた他人の生命は嘘だ。彼等は私の理想の為に命を捧げたんだ。そうに決まってる。)



Then let's transform people's wishes into our ideals.

This facility is a storage machine that accumulates the wishes and desires of people around the world.

(だから、人々の願いを私達の理想に作り変えよう。

この施設は世界中の人々の願いや欲望を蓄積する為の貯蔵機。)


It manages the stored miracle power and accumulates higher-quality power while repeatedly releasing it.

(蓄積された奇跡の力を管理して、繰り返し放出しながらより純粋な力を蓄積する。)


By collecting high-quality power, when it reaches the amount that covers the world, irreversible is realized.

(純粋な力を集め世界を覆う量に達すれば、不可逆性が実現するでしょう。)









First, let Sophia-chan, which Den=Den thought, be a reality. For that, the power that Den=Den has acquired is necessary.

Together with her power and the amount I accumulated, Sophia-chan becomes a reality.

And I use them for pure, high-quality miracles.

(まず、でんちゃんが考えていたソフィアちゃんを現実にしよう。その為に彼女が得た女神としての力が必要になる。

彼女の力と私が蓄積した奇跡の力と一緒に、ソフィアちゃんは現実になる。

そして、私はそれを純粋で高品質の奇跡に使用する。)





procedure.

(手順。)


First, let Den=Den and Sophia be in the same space.

I got the approval.

At the innermost part of this facility, two people are converted and sublimated into one entity.

(まず、でんちゃんとソフィアちゃんを同じ所へ。

施設の最奥部で2人が変換する様にする。そして1つの存在に昇華するでしょう。)


 

Next. Dressing up the person who became Sophia-chan and Den=Den as a "new girlfriend" to become a companion of ■■.

(次。ソフィアちゃんとでんちゃんが一つになった彼女を「新しい伴侶」にさせて、■■くんの伴侶にさせる。)


Wear a fine wedding dress to make her more beautiful.

(彼女に美しい花嫁のドレスを着せるの。)



Then, I consume the accumulated amount separately and exercise miracles.

With that power, they call in, fix the ■■, and make "her" stand.

(そして、蓄積させた力を引き出して、奇跡を起こす。

その力で■■くんを実現させて「彼女」をその隣に立たせる。)


Next to ■■ is a bride and a beautiful throne prepared for his wife.

(■■くんの隣には、妻となる花嫁の為に用意された妻の座と美しい玉座がある。)


If "her" can be seated in his presence as a real image, then the world will accept him and her as a new concept and be selected.

(「彼女」が実像として彼の前に座る事が叶った時、世界は彼と彼女を新しい概念として受け入れ、選ばれるでしょう。)





If Den=Den and Sophia become the wife of ■■, my plan will be completed.

(デン=デンとソフィアちゃんが1つとなった彼女が■■くんの妻になれば、私の計画は完成する。)


Exile the old goddess who originally sat there, and raise our own "goddess" for us.

(元よりその座にいた旧い女神(■■■■■)を追放し、私達の為に、私達自身の「女神」を育てなくてはならない。)

















ーーTherefore, this facility is a consumer product for that purpose.

(そして、この施設はその目的の為にある。)









Bless our noble mission.

(私達の崇高な使命に祝福あれ。)









By Cyphorn.

(シーフォーン)

















































『……、何だって……………………』ニイスは唖然とした。

あの女神、どうやら裏でとんでもない事を企てていた様だ。


ニイスは両の手の拳を強く握り締めて、女神(かのじょ)達の本当の目的へ対し、怒りに近い複雑な感情を抱く。





『不可逆にして非現実である筈の事を、本当に実現させようとしていたのか…!!』

英文だらけの文書を懸命に読み解いて、彼は一通り整理する。

















…施設に機械があった理由。

欲の蓄積、

願望の剥奪、

"搾取"に彼女達は本質を見出した。





詳しい理論は不明だが、どうやら人の欲を可視化させて、「施設」の機器達に集めるつもりだった様だ。


…然し其れだけでは奇跡と成り得る程の純粋な欲=願望の力は集められないらしい。

欲にも優劣があり、強弱があり、彼女が望む程のものを集めるのは容易じゃなかった。だから……………………此処は其の為の施設。




自分にとって都合が良く、搾取されても失われず、従順であれ。

欲深な人間達を支配して、そして彼女は奇跡へ転じられる程の強い欲望を孕んだ人間達の「牧場」を作った。

只其れでも足りないから自分達にとってより良い欲の搾取の為に言葉に女神の魔力を乗せて、洗脳した……


シーフォーンの洗脳、世界統一、あらゆる理由、経緯。




…そして。

星の乙女の出現の真実。

蓄積させた力を一部のみ行使して星の乙女(■■■■)を現実にさせた…………

此処で遂に明らかになったが、彼女の出現についてはどうやらデインソピアのみの力では無かったらしい。

































…………彼女の。




彼女達の、本当の目的。長い年月とを掛けて迄、求めたもの。


高い宙の先にある始まりの相。

大いなる初より確約され続けている至高の女神の座。

歳月の父、偉大なるラティパンとなる■■の、唯一にして永遠なる伴侶ーー


世界に不変的に存在していた、人類の永き神話を拒絶、更に漂白して自分達が新たなる神話へと昇華しようと考えていたのだった。

旧き女神、変わらない伴侶たる存在を排して、唯一の伴侶をデインソピアと星の乙女の合一者となった者を据え置く為に、そして新しく可憐な花嫁を生み出した大いなる存在へ到達する為に。
















……………………神話の領域へ、なんて人類でしか無い存在であった彼女達。

馬鹿馬鹿しい、と吐き捨てたくなる程の傲り。

愚かである事の、最も許されざる選択。

叶えてはならぬ禁忌。


そんな馬鹿らしい事を実現させてしまおうと企てていた、シーフォーン…有夏の狂気に、ニイスは戦慄した。









だけど、だけどもーー今はこうしていられない。


















































『此処までの狂気と執念があったんだ、シーフォーンだって何か奥の手位有る筈さ…』

何か良くないものを薄っすらと感じて、逸早く復讐者達の所へ戻らなくては、と青年は決意した。

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