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コンサートに行ったよ。

 サラスさんが8月12日にK駅の大階段でコンサートを開くそう。

正確に言うと大階段の前の広場にステージ設置して、大階段が客席になるよ。

案内状が郵送されてきたよ。


 なんか意外。

あそこは料金取るような場所じゃないし、階段部分を区切ったとしてもエスカレータは普通に使えるから。

やるなら、プライド高そうなサラスさんに見合う、もっと格式の高いホールとかでやると思ってたよ。


 どうも主題歌歌った映画が夏休み映画第二弾で劇場公開されるので、それに合わせてやるプロモーションイベントみたいね。

映画の主題歌歌ってたとか全然知らなかったよ。

正直サラスさんの事何も知らない。

親友じゃないから。

私の親友は霧子ちゃんと、えっちゃんだから。


 あそこでやるイベントは昼が多いんだけど、夕方18:30から19:30だって。

これマジックアワーってやつ?

でも、コンサートは関係ない気もするよ。


 霧子ちゃんに電話掛けて見た。


「サラスさんが駅の大階段でコンサート開くって知ってる?」と私。


「なんかそうみたいね。」


「案内状きたよ。」


「私のところにも来たよ。クラスのみんなに出してるんじゃないかな?」


「なんだ、そうなんだ。

で、行く?」


「行くよ。エリサさんグループも行くみたい。」


 それってまさか黒金さん情報なの?


「霧子ちゃん一緒に行かない?

えっちゃんも誘ってみるよ。」


「うん、一緒に行くよ。」


「じゃあまた。」


「またね。」


 えっちゃんにも声を掛けたけど、どうも彼氏と一緒に行くみたい。

と言うか、結局付き合ってるんだ。

そうか、一緒に来るんだったら彼氏を見るチャンスじゃない?


 TV見てたら、その映画の事やってましたよ、サラスさんの歌った主題歌も。

インド映画ってダイナミックだね。


 この前のガネッシュ・メルワさんの所から荷物が来たよ。

開けてみたらなんか衣装っぽい。

大きな布ってこれサリー?

電話掛けて聞いてみたら、サラスさんのアドバイスでとりあえずのお礼に献納したらって言われたらしい。

献納って私は神社仏閣か。

コンサートに着て来て欲しいらしいけど、無理です。


 いよいよコンサート当日になりましたよ。

今日は朝から良い天気で正直暑いです。

コンサートの前に霧子ちゃんちに寄ってラッキーアイテム補充したよ。

その後霧子ちゃんちで少し休憩。

ラッキーアイテムは相変わらず売れてるようで、安心したよ。


 コンサートは午後6時半からだから、午後5時半位に駅に向かったよ。

早過ぎたらデパートでウインドウショッピングするつもり。

まだ暑いから途中で地下街に入った。人一杯だね。

コンサートと言っても大階段でやるし、人が沢山来たら座るところがなくなるかも。

ちょっと心配になった。


 大階段についたら、下のステージに近い部分の一部が囲ってあって、案内状持ってきた人だけ入れるらしい。

ちゃんと持って来たけど、そう言う事は案内状に書いておいて欲しかったです。


 まだ時間があると言うのに、大階段の囲ってない部分には多分コンサートを聴きに来た人が結構座ってますよ。

TVの影響かな?やっぱりTVは凄いね。


 私と霧子ちゃんはデパートで涼んでから直前に向かいましたよ。

そしたらステージの真正面に案内されました。

何で?


 ようやく少し日が暮れてきて、いよいよ、コンサートが始まりました。

ステージ中央に琵琶のような楽器を持ったサラスさんがいて、後ろに楽団とバックコーラス。

サラスさんの歌声を生で聞くのは初めてだったけど、霧子ちゃんがファンになるのも当然だね。

私の表現力では凄いとしか言いようが無いですよ。


 良く見えないけど、聞いてる人の人数も増えてきてるみたい。大階段だけじゃなくて広場の方も立ち見の人がどんどん増えて、通行邪魔してるよ。


 サラスさんが最初の三曲を歌うと、司会者が出てきてサラスさんの事や映画の事を説明し始めたよ。

みんなそんな事よりサラスさんの歌をもっと聞きたいって感じだね。


 司会者が下がると、代わりにダンサーが出てきて、ステージの左右から照明があてられたよ。

サラスさんが歌い始めると音楽に合わせて踊り始めたよ。

どうも映画の中のシーンを再現しようとしてるみたいだけど、

映画見てないから良く分からないけど。

一曲終るごとにダンサーの構成が変わるのは結構良い趣向だと思う。


 大分暗くなってきたところでダンサーは退場。

司会者がまた出てきてこれからの曲の説明を始めたよ。

なんでもインドの神々に捧げる歌らしいです。

ちょっと、サラスさん自身がサラスバティの化身なのにどう言うこと?


 サラスさんが歌い始めるとみんな引き込まれたみたい。

これまでの曲も良かったけど、この歌は引き込まれるような魅力があるよね。


 聞きほれていたら、目の前を小さな光が上から来て下に落ちていく。

上を見上げると無数の小さな光が空から降ってくるよ。

これ雨や雪じゃないよね。


 光は何かにぶつかるとふっと消えてしまう。

これってサラスさんの祝福なの?

ああ、だからこの時間帯にしたんだ。

コンサートの曲順も日が暮れるタイミングを考えて構成されてるのかな。

でもサラスさん、私には「普通の人にあまり奇跡を見せたら駄目ですよ。」って言わなかったっけ?

まあピッカリなら私もいつもやってるから今更だけどね。


 サラスさんが歌い終わると光が消えたよ。

司会者が出てきてコンサート終了を告げたけど、なんか騒然とした雰囲気だった。


 みんなが退席するのを待っていたら、広場の方から私の前に20代ぐらいの女の人が来て話しかけてきた。


「少しお話できませんか? (よし) 祥子(しょうこ)さん。」


 何でこの人私の名前知ってるの?


「どんな御用ですか? それに何故私の名前を知ってるのですか?」


「お時間をいただければそれも含めてお話しします。

その辺のカフェでお話出来ませんか?」


「多分カフェとかいっぱいだと思うけど予約してあるんですか?」


「いいえ、ではその辺の隅の方ででも。」


 結局大階段のエスカレーターと反対側の隅の方に行って話始めたよ。


「で、話って何ですか?」


 その女性は少しうつむいてから、決意したように顔を上げて話し始めたよ。


「大変失礼とは思いますが、SNSのシュリー(吉祥)@SriってIDはあなたですね。」


 どうしよう。

ここで認めると何か不味いことないかな?


「何故そう思うのですか?」


「『K市不思議館』と言うサイトをご存知ですか?

私はあそこの関係者です。」


「え、そうなの?」


「シュリー(吉祥)@Sriさんは何人かをブロックしてますね。

『K市不思議館』の管理人がブロックされた人が、ブロックされて以来極端に運が悪くなったと言ってます。」


 あ、不幸配っちゃったよ。


「たとえ、私にいかなる報いがあってもかまいません。

彼らのブロックを外してもらえないでしょうか?

お願いします。」


『あなたの行為は賞賛こそすれ、報いを受けるようなものではありませんよ。』

とラクシュミーが勝手に私の口を使って喋ったよ。

って言うか、ひょっとして私、今光ってない?

この公衆の面前で、なんて事を。


「ありがとうございます。」


「じゃあ話は済んだので帰りますよ。」


と言うと一番近いドアから室内に逃げ込んだよ。




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