:- D.D - ダンジョンダイバー
設定の方にダンジョン関連追加しました。
ダンジョンがモンスターの大繁殖場で地脈を無尽蔵に吸い出す世界の敵とバレた世界。
これまで、ダンジョンは内部に魔物を飼い、地脈と中にいる生物の生命と魔力を吸うことで成長している事は薄々判明してはいた。だが同時に特殊で貴重な資源を生み出す鉱山的存在とも考えられていた。それ故冒険者共が潜りそのお宝を鵜飼の鵜の如く咥えてくるよう冒険者ギルドに管理させ、持ち帰ったお宝を商業ギルドに買い取らせて国家の資源として活用していた。
だがあるとき、とある歳若いダンジョンマスターがその国の姫と組んで最終一万の民をダンジョン内の安全地帯に住まわせた。権力闘争に破れた姫の起死回生の一手として半ば独立国として生まれたその都市には安全な居住環境、税金の免除、快適な居住空間etcを約束され、多くの民が集ったのだ。むろんそんな事国が許そうはずもなく攻めてきたがダンジョン勢力によって撃退されると、次になぜか周辺のダンジョンからモンスターが定期的に攻めてくるようになった。ダンジョンは姫とその新たな国民と手を取り力を合わせ首尾よく撃退していくも、だが半年も経ったある日を境にダンジョン内部からあれ程いた人々は消え失せた。これに対し冒険者ギルドが中心となった調査隊が結論付けた結果は『ダンジョンに食われた』であった。おそらくダンジョンに長期間滞在していると眷属以外の生物はどうあっても吸収されてしまうのであろう、と。一万もの命を喰らったそのダンジョンは覚醒魔王化し周辺の国々を巻き込んだ紛争の末辛くも撃退された。これによりダンジョンは危険視されていった。
この事件を皮切りに、この後もダンジョンの危険性を示唆する事件が歴史上度々現れ、ついには冒険者ギルドを中心とした多国連合からダンジョン危険論が発表されるも、ギルドの警告も無視してこれまで同様ダンジョンを鉱山のような資源として管理したとある国は最終湧き出した魔物により大暴走:大氾濫で滅びた。
これまでもダンジョン内から魔物が溢れ出す惨事はあれど、管理されたダンジョンからこれほど大量の魔物が溢れ出すことなどなく、これによりダンジョンこそ長年の謎であった大暴走:大氾濫の元凶であると結論づけられ以来、あらゆるダンジョンは補給を断つため入場規制が引かれ、多国連合によって地脈を吸わないよう結界で覆われるようになった。
結界に閉じ込めて補給路を失ったダンジョンに止めを刺すべく攻略、破壊する為にダンジョン内部に入り込まねばならないが、補給を絶たれたダンジョンは凶暴化し内部に侵入した生命体を強制的に吸収しようと以前とは比べ物にならぬ程にその吸収力を増していた。これに対処すべく、ここに旧来の冒険者の代わりに新たにダンジョン攻略、破壊の為の専用の職種:ダンジョンダイバーが誕生した。
深く潜る程に長く留まる程に生命力や魔力を吸い尽くされ、死体にならなくても最終生きたままでも吸収されるので大深度を潜るためにはこれに対処する特殊装備が必要となった。また深度ごとに滞在時間が生存臨界が定められ、これらを管理監視するダイバーメーターの開発によりダンジョンダイバーはより安全に活動できるようになった。
人類存続のため全てのダンジョンを破壊するため、ダンジョンダイバーは今日も活躍するのだった!