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むかしばなし

作者: 谷川山

 むかしむかし、緑色の藻が生えたようなキツネの玉藻と、八股をかけている遊び人の八岐大蛇、周りからクズだクズだと言われている九頭龍がいました。


 ある日、彼女をとられた腹いせとして、八岐大蛇が殺されてしまいました。


 またある日、八岐大蛇を生き返らせようと朝廷に入り込み、少しずつ力をつけていった玉藻が濡れ衣を着せられて討伐され、石になって飛散してしまった。


 クズな龍は友人だった二人の事など気にせずに寝続けていた。



 八岐大蛇が殺されてから2000年。クズな龍が目を覚ますと、玉藻と八岐大蛇がいないことに気づきました。


 少し周りを見渡して、面倒くさくなったので再び眠り始めました。



 八岐大蛇が殺されてから3000年。クズな龍が再び目を覚ますと、体に沢山の土が乗っかっていました。周りには今まで少なかった人間がわらわらとうっとおしいくらいに増えていました。


 クズな龍はクズなので、自分にとって気に入らないことがあると我慢できません。


 とりあえず、体の上の土をどかすことにしました。


 頭の一つを動かすと、地震が起き、山が崩れました。


 頭の一つを動かすと、八岐大蛇の墓の封印が解けてしまいました。


 頭の一つを動かすと、島が一つ現われました。


 頭の一つを動かすと、海が割れ、津波がおき、地表を流しました。


 頭の一つを動かすと、海に流されたものが一か所に集まり、殺生石が一つになりました。


 頭の一つを動かすと、その上には玉藻が載っていました。


 頭の一つを動かすと、玉藻は八岐大蛇の墓に運ばれました。


 頭の一つを動かすと、黄泉への道が開きました。


 頭の一つを動かすと、九頭龍は疲れました。



 クズな龍は世界に甚大な被害をまき散らしましたが、疲れて眠くなったので、再び静かに眠るために新しく現れた島に移りました。


 しかし、九頭龍は眠れませんでした。


 いきなり現れた玉藻と八岐大蛇が、島の上でどんちゃん騒ぎを始めたからです。


 なんだかんだで楽しんだ3人は、酒に酔って眠り込んでしまいました。


 そして、何とか生き残っていた少数の人間によって封印されてしまいました。



 九頭龍は封印から抜け出すのが面倒くさく、再び眠り始めました。


 玉藻はなんだかんだで楽しかったらしく、封印されても特に何もしませんでした。


 八岐大蛇は、女遊びがしたいと再び八股をするために封印を解くのに必死になっているということです。

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