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こんな主人公は嫌だ!  作者: 佐原金矢
5/5

いざ決闘っ!!

 ばあさんを家まで送って帰る途中。

「こんなところにいたのね、嶺」

 中学生くらいの見た目で釣り目の可愛いというより綺麗で長い髪を一つくくりにしている女の子が、俺に話しかける。

「やれやれだ……。まだ、居たのかオニコ」

「探したのよ! 早くあなたに熱血系最強主人公を倒して欲しくてね」

「家が分からないなら送ってあげようか?」

「自分の家くらい分かるわよ! 子供扱いしないで、しかも今はあなたの家に住んでるわ」

「子供扱いしないでって、お前子供だろ?」

「子供じゃないわよー! 私はこう見えて642歳って何度も言ってるでしょ」

「はいはい、すごいなー642歳」

「すごいって、思ってないでしょ。もう、いいもん、すごくないもん」

 オニコはグスッグスと音を立てて泣いてしまった。

「ごめんねーオニコちゃん」

 泣きやんでくれ。

「うわぁぁぁん! 子供じゃないよぉぉ~!!」

「ご、ごめん!」

 しょうがない……あの手を使うか。

 実はオニコをバカにすると泣くのは、オニコが来てからはいつものことだ。

「ふぅ……」

 よし!! いくか!

「オニコはすごいなー 大人だなー 還暦がでてるよー」

「うっ……ぐすっ……本当?」

「本当だ、オニコの大人っぽさに憧れるなー」

 オニコが涙をゴシゴシとふいて

「そうよねー私、大人だから嶺が私をバカにしたことは許してあげるわ」

「ほんと、よくこんな子供っぽい大人がいたもんだ」

「なにか言ったかしら?」

「何でもないよ」

 疑いの目でにらんでくるオニコ。

 無視だ、無視。

「……まあいいわ、ところで、また人助けしてたの? あんたも物好きね」

「別にいいだろ、それに人が困ってるのを助けるのは当たり前のことだ」

 俺は昔から人が困ってるのを見ると、助けないと気が済まない人間だ。でも、できるだけ面倒くさいことは避けてるつもりだ。

「まあ、嶺のそういうところが主人公に選ばれた理由なのよね」

 そう、オニコは少し前から俺のところに来て、漫画界やら主人公やら訳のわからないことを俺に押し付けに来た。

「だから、面倒くさいって言ってるだろ」

「なんでよ~ 人助けはする癖に私は助けてくれないのね」

「って言っても俺は何もすることがないだろ?」

「まあそうね、もともと、やれやれ党は人気1位だからあなたは向かってくる敵を潰せばいいだけよ」

 そう、オニコの言う主人公同士の戦いは基本何もしなくていいはずなのだが。

「敵が来るまでは自由にしてていいだろ?」

「それじゃだめよ、向こうが来る前にこっちから出向いて、潰して二度と挑戦する気がなくなるようにしてあげましょうっ ふふ」

 あやしくにやにやと笑うオニコ。

「お前、結構えぐい考え方するな」

「当たり前でしょ!! 私たちは最強なんだから!!」

 どんな理由だ。

「と~に~か~く~だ。 俺は絶対にお前の言う通りにはしない」

 俺が負けたら嫌だしな。

「わかったわよ~。 それじゃあ早く帰りましょう」

 オニコはぶるぶると寒そうにしながら俺に言ってきた。

 確かに、もう四月だというのに風が強くて少し肌寒い。特にオニコはまだ春だというのに、白いワンピースに身を包んでいる。

 漫画界ってずっと暖かいのかな?

「そうだな、俺も特にすることがないし、帰ろうと思ってたんだ」

 すると、オニコが俺より少し前に走りだし、

「これ以上人助けに時間を割いてたら帰れなくなっちゃうわよ!」

 とニコニコと楽しそうに話した。

 俺はオニコにおいつき右手を差し出す。

「な、なによこの手」

「いや、手をつながないと迷子になると思って」

 すると、オニコの顔が かぁーーーっと赤くなって、

「迷子になんかならないわよ!! バカ!!」

 そう言って、ズカズカと早歩きで言ってしまったオニコ。

「おーーーい! 待てよオニコ!」

……

「ちょっまてよ!」

「言い直さなくていいわよ!!」

 後ろに振り返り落ちていた空き缶を俺に投げてきて――

ゴンッ!

「いってぇー!」

空き缶は俺の顔にジャストヒットした。

「ふふん! 私をバカにするから罰が下ったのよ」

「お前が投げたんだろ!」

「そんなこと知らないわよ」

「なかったことにするのか!?」

 俺の華麗なツッコミを無視してまた先に帰ってしまうオニコ

「ったく……」

 俺は近くにあった自販機の横のゴミ箱に空き缶を捨てて、オニコをもう一度追いかけた。



……………………



「どこにもいないじゃないか!」

 おばあさんが行ったであろう方向に、俺とモモは、超特急で向かったのだが……

「春馬さん本当におばあさんこっちに来たんですかー?」

 これはまずい、おばあさんがもし、こっちに来てなかったら探すなんてこと、到底無理に等しくなる。 だが、どうしてもここでおばあさんを見つけておきたい、なぜなら、

「春馬さん、目ついてないんじゃ……」

 モモの俺に対する信頼が刻一刻と無くなっていってるからだ! 

「こっちに来てると思ったんだけどなー」

「ったくちゃんとしてよー」

「敬語じゃない!?」

 モモからの尊敬のまなざしがゴミを見るまなざしになった!!

「ゴミ以下ですよー」

「またさりげなく心を読まれた!!」

 モモの奴、実は超どSなんじゃないか? このままだといつの間にか俺に首輪が巻かれる日もそう遠くはないな。うん、ここは素早く順応しとこう。

「モモ様、僕を好きなだけ殴ってください」

「や、やめてくださいー 冗談ですよー」

「いえいえ、遠慮なさらずに」

「もう、やめてくださいよー 怒りますよー?」

「モモ様、怒りを受け止めさせ――」



……………………



「やれやれだ……。オニコの奴どこ行った?」

 今まで確実に前方に見えていたオニコが、曲がり角を曲がったのを見送り、後を追いかけると、突然いなくなってしまった。

「あいつ、どんなけ足速いんだよ」

家に帰ってるのは確実なのでそう急ぐことはないのだが、もし、万が一何かあったら、と考えてしまう。 

「まあ、考えても仕方ないし、とりあえず帰るか」

 独りで喋りながら、夕日に染まった帰り道を急ぐ俺だった。



……………………



「モモのやつ、力強すぎだろ」

 あの後、本当に殴られた俺はモモに「この別れ道、私はこっちを探すので、春馬さんはそっちをお願いします」と、笑顔で告げられ、俺とモモは別々でおばあさんを探すことになった。

 モモが持っている、あの笑顔の裏側にある大きな怒りを無くす為にも、早くおばあさんを見つけないとな。ってか探してるのは男の方か、まあどっちを見つけてもオッケーだろ。

「確かにこっちの方に来てると思ったんだけどなー」

 そう喋りながら曲がり角を曲がった時だった――

ドンッ!

「すみません!」

ぼーっとしていた所為か、人にぶつかってしまった。

「そっちこそ大丈夫か?」

 ヤクザの人だったらどうしよう! とりあえずあやまれ!!

「いえ、すみません!! こっちの不注意で!」

 相手の顔も見ずに全力で謝る。

「いやいや、俺は大丈夫だから」

「いやいやいや、ヤクザなら間に合ってるんで!!」

「ヤクザ? 俺はやくざじゃない」

 ヤクザじゃない? なら安心だ!!

 安心した俺はもう一度普通に、相手の顔を見て謝った。

「いやーなら安心です! ぶつかってごめんなさ……」

 相手の顔をよく見た俺は驚愕した。だいたいみんな分かってると思うけど……

 そこには、俺の追い求めていたあの男がいた。



「お、お前はーー!! あの時の!」

「あの時? いつの話だ?」

「いつの話って、お前さっき……」

 そう言えばこいつ、俺に気づかなかったんだ。存在感抜群のこの俺を!

 中学の頃、存在感がありすぎた俺は『幽霊の反対側』というあだ名で呼ばれていたんだぞ。さらには同じ、中学の頃、存在感を消すために幽霊に近づけようということで、半殺しにされたこともあるんだぞ。

「まあいい、お前が覚えてないなら改めて自己紹介だ。俺の名前は寿 春馬、主人公さ!!」

「主人公……だと?」

 この反応ってことは、モモの予想が当たってことか。

「お前も主人公なんだろ? 名前くらい名乗ったらどうだ?」

「あ、ああ」

 男は俺をものすごく不審な目で見ながら

「俺の名前は明智 嶺だ」

 と、答えた。

 なんて嫌な名前だ。俺なら三日で改名してるぜ。

「おいそこのエロメガネ!」

「俺は一度もエロい発言はしていない! そして、眼鏡もしてないぞ!」

「そんなことはどうでもいい。俺がなんでお前を探してたか知ってるだろ?」

 どうでもよくないだろ、とツッコミながら明智は俺の質問に答えた。

「分からないって言ったら?」

「なら、俺が答えてやるよ!」

 俺は一呼吸おいて、全力で答えた。


「俺とお前、似過ぎなんだよ!!」


「やれやれだ……。お前……馬鹿なのか?」

「馬鹿とはなんだ!! お前思わなかったのか?」

「思うって、俺たちの容姿の説明なんて、この小説一度もなかっただろ?」

「無かったよ! なら俺が説明してやろうか?」

「やれやれだ……。好きにしろ」

「じゃあしてやるぜ。俺の説明からだ!」

 俺! 寿 春馬16歳。髪は黒色で特に長いってわけでも短いってわけでもない、顔は中性的でレベルは中の中くらい、体はそこまでごつくなくどこにでもいる感じの高校生!!

「これが俺の説明、次はお前だ!! 視点は俺からだ」

 黒い髪は長くもなく短くもなくて、中の中って感じの中性的な顔をしたどこにでもいそうな高校生の明智 嶺がそこにはいた。

「一緒だよ!! どこまでも一緒だよ!!」

「それはお前の捉え方次第だろ」

「じゃあお前は説明できるのかよ!! 俺とお前の違いを!」

 違いが無いと主人公として終わってしまうけどな。

「やれやれだ……」

 自信満々に嶺が答える。

「簡単さ――静かな雰囲気なのが俺で、うるさそうなのがお前だ」

「なーんだ簡単じゃん! そうそう俺はうるさいで有名だからな~」

「有名だったんだ……」

「そうそう! これでキャラの書き分けができるぜ!」

 これさえ分かれば後はこいつに用は無い。早く家に帰って晩御飯でも食べよう。

「それじゃあ――」

 俺は嶺のいる方向と反対側を向いて帰ろうとしたが。

「待てよ!」

 嶺もなにか用事があるみたいで俺に話しかけてきた。

「もっとキムタク風に」

「は? なんで、そんなことしなきゃいけないんだ」

「俺に用事があるんじゃないのか? なら、キムタク風に言え!!」

「…………」

 こいつが言わないようなら帰るとしよう。

 俺はまた来た道を戻るように嶺に背を向けて歩き出した。

「ちょまてよ」

 言ったーーーー!! 

なにか反応した方がいいかな? でも、あいつ顔真っ赤にしてるし、この話題に触れたらかわいそうだな。よし、特に触れずに行こう!

「なにか用か?」

「え? いや、お前他に言うこと無いのかなって思って」

 キムタクに触れないことにびっくりしたのか、驚いたような顔をして嶺は答えた。

「言うこと? 俺は特にないけど」

「そうか、ならいい、俺もめんどくさいことは嫌いだからな、手間が省けてよかった」

 嶺は少し安心したような顔をした。

「なんだよ。お前なんか隠してないか?」

「隠してない」

 あっやしすぎる!! 何考えてやがったんだ? 気になる、気になるぜ!

「教えてく――」

「嫌だ」

「なんでだよ!! 早いよ!! 嫌がるの早いよ!!」

「お前が思い出したらいいだろ。まあ、俺の思ってたことが、お前が言いたい思ってたかは知らないけどな」

 俺が言いたかったこと? ただ俺はモモと一緒に、この男を見つけなきゃと思ってて、

「あれ? なんで俺、お前のこと探してたんだっけ?」

「そこを考えてみろ」

「うーーんぅーーんんんんんうーん」

 俺が一生懸命こいつを探してた理由を考えてた時、曲がり角からモモがこっちに向かってきた。

「春馬さんー 見つかりましたかー?」

 するとほぼ同時くらいに嶺側の向こうにある曲がり角から、中学生くらいの気の強そうな女の子が出てきた。

「ちょっと嶺! あなたどこ行ってたの?」

 両方の曲がり角から出てきた二人は顔を合わせた瞬間、ものすごい驚いた顔をした。

 そして――


「「えーーぇええーーえーーえーえー!!」」


 鼓膜にまで響くような大きな声で二人は突然叫んだ。

 モモと女の子は俺と嶺を見て何かを感じ取ったみたいだった。

「オニコがここにいるってことは……」

「ええ、そうみたいね」

 

「オニコは私に、会いに来てくれたんですねー!」

「ちがうわよ!」

 コケながらモモにツッコむオニコという女の子。 

「冗談ですよー 昔はよくやってたじゃないですかー オニコが会いに来たシリーズ1958

弾目ですよー」

 そんなに長いシリーズギャグなのか!?

「懐かしいわね」

 やってたのかよ!! 冗談かと思ったよ!!

「でも今は、そんな冗談を言っている場合じゃないないわよ」

「そうみたいですねー」

 二人はまたニヒルに笑いながら目で語り合っていた。

「モモ? この状況っていったい?」

 俺にはモモがこのオニコって子と、なにを企んでいるのかさっぱりだった。

「春馬さんわからないんですかー?」

「ああ、さっぱりだ」

「あの男の人ですよー!」

「あいつ? あいつがどうしたんだ?」

「春馬さん、まさかあの男の人を探してた理由、忘れたんですか?」

「ああ、さっぱりだ」

「もう、春馬さんってばー」

 モモはすごく失望してて、嶺もこの状況が分かるみたいで、やれやれだ……と言わんばかりに俺をみつめてきた。

「ふふん! あなたのパートナーはめちゃくちゃ頭が悪いみたいね。それとも、あなたがまだこの男に主人公選挙の話を言ってなかったのかしら?」

主人公選挙……?

「そうだったのか…… 思い出したぜ!! お前を探してた理由!」

 主人公選挙――漫画界の選挙の方法で、人間界に住む人たちの性格を漫画界で党ごとに分かれている性格に変えて、支持率をあげようっていう選挙だ。 

 そして俺は、モモの所属する『熱血党』から主人公に選ばれて、他の、特に『やれやれ党』っていう党から選ばれた主人公を倒して『熱血党』の方がいいぞって! みんなに教えて、『熱血党』に変えようっていう企画をやっているわけだ。

 誇らしげにみんなを見ると、やっとかよ、と言わんばかりの目で見つめてきた。

「春馬さん、遅すぎですー」

「遅い早いは関係ない! お前を探してた理由が分かったなら話が早い!!」

 右腕をまっすぐ嶺とオニコにつきたてて、俺は叫んだ。

「俺はお前を倒す!!」

「ふふん! さすが熱血主人公、意気込みだけは暑苦しいわね」

「褒めてるのか貶してるのかどっちだよ!」

「ツッコミもキモい」

「ただの悪口になった!?」

 くそ! 俺の心を戦う前からズタズタにしやがった。

「おいお前たち! 俺は負けねえ!」

「そうですー! 春馬さんは負けませんー!」

「やれやれだ…… 意気込んでるのはいいが、どうやって戦うんだ?」

「おい! そんなの誰でもわか……る」

 ……………………確かにどうすればいいんだ?

「おい、モモ! どうすればあいつ倒せるんだ?」

「それはですね――」

「ふふん! モモ、あなたまだ話して無かったの?」

「いや、俺も聞いて無かったんだけど……」

「いやいや、お前も言ってねぇじゃねーか!!」

「べ、別にいいじゃない!!」

 いや、ダメだろ

「それで結局、どうやって戦えばいいんだ?」

 これ以上突っ込んでも意味がなさそうだったので、話を聞くようにした。

「それはね、今もう戦えるわよ」

 …………ん?

「つまり……どうゆうことだ?」

「つーまーりーですねー!! 私たち漫画界の人間がパートナーをつれている状態で、鉢合わせになると特別な結界が張られて戦える状態にー なるんですー!!」

 ここぞとばかりに自分の出番の為にモモが割り込んで喋った。

「あなた達二人が殴り合えばいいだけよ」

 モモに出番をとられて少し悔しそうに話すオニコ。

「なるほど、つまり喧嘩で勝てばいいだけだな」

 にやりと笑って勝ち誇る俺。

 勝てる!! 喧嘩なら勝てるぜ! 俺は喧嘩なら負けなし! 一戦しかしたことないけどな!!

「俺は勝てる! なんたって運動神経は中の下だからな!」

「そんなに運動神経よくないですー!!」

 俺は全力で走り嶺にパンチをかましに向かう!

「死ねーー!!」

「あっ!! 春馬さーん!!」

 モモが何かを言う前に俺のパンチが嶺に届く。

 ところがどっこい、パンチが当たった瞬間、なぜか俺の方がふき飛んでしまった。

「言い忘れてましたがー! この戦いは主人公力が強さになるので春馬さん負けますよーって言いたかったんですがー」

 5メートルほど吹き飛んでしまい、完全に俺の体はボロボロだ。

「遅いよ!! もう死にかけだよ!!」

 モモは俺の体から流れる血、体中の傷をじっくり眺めた。

「よかったですー!! 元気そうでー」

「どこ見てんだよ!! 死にかけって言ってるだろ!!」

 嶺に完全に負けてしまって、少しイライラしている俺はモモと言い合いになってしまう。

「ふふん! 仲間同士で言い争いって、さすが弱い熱血主人公ね」

「おいオニコ、やめとけ。弱い熱血主人公に怒られるぞ」

 オニコと嶺はニヤニヤと嫌な笑みを浮かべながら俺たちに嫌みを言ってきた。

 こーいーつーらー! 馬鹿にしやがって。

 しかしこちらに今、勝つ方法はない。この状況を変えるには……

「おいお前ら!!」

 俺は息を吸い込んで大きく叫んだ。

「次は覚えとけよーー!!」

 モモの首元を掴んで全速力で逃げ出した。

 …………

「ふふん! あいつら逃げて行ったわ。まあ、次もし来てもまた返り討ちにしてあげるわ」

「やれやれだ……」


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