表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
12/40

今、そこにある。。。

 たくさんの精子がたった1個の卵子に辿り着く奇跡。

その奇跡を、まだ見えぬ生命いのちを、自分がした事の代償として、私は空に払った。

自分が空へ飛んでいけばよかったのにとも、今、思う…。


 (ごめんね。)

見えない、受け止めてあげれなかった命。

ごめんね…。

私の…。

 

 レースのカーテン越し、揺れる木が沈む夕陽をキラキラさせ、部屋を照らす。

アキは布団の隙間から見えるその場面をしばらく見ている。

キラキラした光…。


 「アキちゃん…。」

陸は襖を開け、ずっと塞ぎ込むアキにそっと声をかける。

「…。」

寝てるフリ、してるのは分かってる。

「…アキちゃんには…愛があったんだよね?。」


 愛があったんだよね?…。


陸の言葉に堪えていた涙が溢れ出る…。

愛は、あった。

溢れるほど愛はあった。

私は、タケル先生を愛してた。

「ずずっ、うん…。あったよ。溢れるほどの…愛が…あったよ。」

陸はアキの布団をそっとめくる。

涙で濡れてる頬とぐちゃぐちゃになった黒い髪。

陸は座り、アキの頭をさする…。

「アキちゃん…。」

陸…。

アキは起き上がり、陸の目を見つめ、

「私には、溢れるほどの…愛が…あったよ。」

「…。」

「溢れすぎるほどの…愛が…あったよ。」

そっとアキを抱きしめる。

私は何度、この大きな胸でホッとしたんだろう?。

今、私はこの暖かい大きな胸がなかったらどうしてたんだろう?。

ここまでで、いられるのは陸の大きなハートの…おかげ。

「…きっと、分かってくれるよ。アキちゃんには愛があったんだから、きっと分かってくれてるよ…。」

逢える事の無かった命…きっと分かってくれるよ。

その言葉がとても救いになる。

「陸…。」

「ん?。」

「ありがとう。」

「ん。」

ほんとにありがとう。

こんな私を…。

「抱きしめてくれてありがとう…。」

アキはぎゅっと陸を抱きしめる。

陸はそっと目をつぶり、

「どういたしまして…。」

ぎゅっと強くアキを抱きしめ返した。


 しばらく、こうしていたい…そう思う…。



これは物語ですが、アキがとった行動として中絶という内容になってます。私も未婚の身で妊娠し、すごく悩んだ覚えがあります。けして軽い気持ちで書いてるわけではありません。意味不明の文でごめんなさい。

         希凛希


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ