可愛い看護婦
掲載日:2025/11/14
私はアルコール性精神病である。
幻聴、幻覚があり、気分の浮き沈みも大きい。今日はどちらかというと、気分がいい。かなりよろしい。嬉しい。かなり嬉しい。きゃはははは。医者からは人前できゃははは、とやるようになったら、すぐに病院に来るように言われている。
ドアがノックされた。
「カギは開いています」
今日は訪問看護の日である。
「お邪魔します」
訪問看護婦が部屋に入って来た。
私は布団に横になっている。
看護婦は、次回の訪問日時をかえて欲しい、という。 いいですよ。
私なら、断らないだろう、と当たりをつけたのだろう。 ありがとうございます。大変、助かります。看護婦はコケティッシュな笑みを浮かべて、(coquettish = 性的にかわいい)私の目を覗き込む。
私は女言葉になって、言う。「まあ、あなた、お上手ね」
看護婦「うふふふふふふ」
私「きゃはははははははは」
看護婦、五九歳。
私、七六歳。




