【毒の魔女】
残酷な描写があるかと思います苦手な方は
お控えください。
ばーちゃん視点です。
あたし、アイサ-アルギス-ヴォン-メディシーナは
五十年前クルセリカ王国の宮廷薬師だった。
【メディシーナ】はクルセリカ王国で代々宮廷薬師に
与えられた称号だった。
当時のあたしは、人々を薬の力で助けることにやりがいを感じ、色々な研究をした。
ある時、薬も毒も表裏一体なのではないかと考え
奴隷を用意し様々な薬や毒の人体実験をやり、
それをもとに新薬をつくっていた。
奴隷になった人間が悪い。
借金を返せない、犯罪をした、戦争でまけた。
無理矢理奴隷にされたものもいただろう。
奴隷も、自分が助けたかった人間と
何も変わらないっていうことに、
その時は気付きもしなかった。
しばらくして、ある奴隷が入荷した。
戦争奴隷の男だった。その奴隷は実験のたびに
あたしに話しかけてくるおかしなやつだった。
大抵奴隷になったものは、無口である。
喋ったら何されるか分からないからなのか。
あたしも、最初は無視をしていた。
しかし、その奴隷は薬の知識が少しはあったようで
たまに、「その分量は違うよ」とか
「あれを、まぜたら?」などと言ってくるので
ためしに作らせてみた。
作る工程はあたしに遠く及ばないが、発想と着眼点が
面白かった。中々行き詰まっていたこともあり、
その奴隷を助手にした。名前はマイクというらしい。
月日が経ち、研究も進んだある日
「もう奴隷に実験するのはやめよう」
「実験体は全て僕がやるよ」
マイクはそう言った。
あたしは断った。マイクにはやれないよ、
あたしは奴隷にいつのまにか恋をしていたみたいだ。
人体実験をしなくなった。
そのころから、宮廷である噂が立った。
宮廷薬師が奴隷にお熱だと。
無視して、研究室にこもった。
ある日の夜、研究室に火をつけられた
マイクがあたしをおこして、「はやくにげろ」
と言った。
あたしは「マイクも一緒に!」と叫んだ
マイクは悲しそうに笑って
「僕は奴隷だからここからでられないんだ」
そういってあたしを突き飛ばして炎に包まれた。
何故火がついたのか、何故こんなことに。
あたしは王国の密偵に金をつんで
調べてもらった。
悲しみに打ちひしがれているころ
ある貴族達が、研究室に火をつけたと報告があがった。
奴隷と恋仲なのが、気に入らなかっただけだと、、、
だだそれだけの理由で?、、
あたしは復讐を誓った。
その毒薬は遅効性で自分かかっていることに
気付くこともできない
四肢から動かなくなり、苦しみながら死に至る。
あたし以外に解毒できる人間はいない毒
それを火をつけた貴族、とめなかった貴族
ついでに、国に必要ないとおもった貴族に
毒を盛った。自分の作った毒に自信があった
結果も見ずに
あたしはその足で国王様にお暇をもらい
称号を返して、国を出た。
それから何十年かあちこち旅をした。
気に入らない人間、魔物全て毒殺していたら
いつしか【毒の魔女】と呼ばれるようになった。
人と関わり生きていくことに、
疲れたあたしは最後の場所に
【毒魔の森】を選んだ。あたしの毒耐性.8でも
対処できない毒もあり
久し振りに解毒ポーションを飲んだ。
しばらく森を彷徨っていると森が開けた場所があり
そこに家を建てた。Levelが80を超えたあたしは
家ぐらいあっという間に建てれる。
すこし、身体か衰えてきた頃森を散歩していたら
一人の赤子が寝ていた。
あたしは、久しぶりにびっくりし
近寄りスキル【看破.9】を使った。
【看破】はスキルRevelが高ければ高いほど
ありとあらゆることを看破できる。
恩寵前であってもその者がもらうスキルが分かる。
【名前】【No name】
【年齢】 0
【種族】 人族
【性別】 男
【Level】 1
【スキル】 エリクサー創造1.
【魔法適性】 雷魔法
【称号】 異世界からの魂
【健康状態】 毒
【HP】 20/100
いけない!と思い解毒ポーションとHP回復ポーション
をその赤子にぶっかけて。
家へと駆け込んだ。
まず濡れた身体を拭き取りもう一度看破を使うと
【HP】100/100
【健康状態】 良
ひとまず安心して、考えをまとめる。
この赤子は【異世界の魂】を持っているってことは
異世界人である。
何故こんな所にいるのかは
推測だが、生まれ落ちて不要と感じたか、双子の赤子だったかで、ランダム転移陣に乗せた。
それか、何かの理由で逃すためにのせたか。
そして、【スキル】エリクサー創造は
長年あたしが作りたかった神薬
ありとあらゆる怪我、欠損、病気、呪い、毒
を一滴で治す、神如き秘薬
Aランクダンジョン以上でごく稀に発見される。
その取引き額 一滴 金貨10万枚以上
そんな代物が1人の人間にスキルとして現れることに
なるなんて、羨ましくも同情した。
看破で、エリクサー創造を詳しくみたら
一滴創造するのに魔力が一万必要みたいだ。
宮廷魔術師になるために必要な魔力は千以上でなれる
それの
およそ10倍の魔力がいるなんて、、、
それでも、欲望が勝ってしまった
あたしが、研究した成果があれば可能なはず。
この目でエリクサーを見るためにアタシはこの子を
育てることにした。
特性魔力増強毒薬と栄養ポーションを混ぜて作った
黒い液体をのませて。。
文章を書くのは難しいですね。
ありがとうございました。