終わりよければ全てよし
読んで頂きありがとうございます。
気がつくと深い闇の底にいた。ここには、前にも来た事がある、魔王の意識に身体を受け渡した時に。前と違うのは目の前には黒い姿をした俺がいた。
(よぅ、何とかエルを救えたな)
あぁ、ありがとう。
そう言って頭を下げる。
(何だよ気持ち悪いな、俺に頭をさげるなんて俺らしくないぜ?)
かもな、、だけどお前の力が無かったらエルは死んでいた
俺の代わりに皆を頼むよ。
(、、、。はぁ〜エル達が求めているのは俺じゃないんだよ
今まで隠れてお前に成り代わる機会をずっと待っていたのに
全部水の泡だぜ、、約束しろよ?俺
もうこんなヘマをしないって、あいつらを傷つける奴は必ず殺せ?分かったか?)
え?それはどう言う?
(うるせぇ約束するのか!しないのか!)
もう一度皆といられるなら必ず守る、敵は誰であろうと倒すよ。だけどそんなことは、、、
俺は、、あの力の副作用でじきに消えてしまう。
(はんっ!せいぜい幸せになれよ俺 じゃあな)
そう言いながら徐々に黒い俺は消えていく
おい!待てよ!どう言う事だよ?
(俺が代わりに消えてやるって事だ。だが、足りねーからお前のレベルとスキルを貰っていくぜ?
最後に、言っておく、、お前は、、ただたんに生きてなどいないぜ、ちゃんとやれているよ、、、)
な、、何でだよ!?お前はそう言うキャラじゃないだろ!?
(うっせ、、、じゃあな)
そう言って俺は消えていった、、、馬鹿野郎が、、
そこで暗く深い闇は晴れ綺麗な湖のほとりにでた。
「ルークすまなかった」
後ろから声がしたので振り向くとゼウシス達神達がいた。
エルが死ぬ所だったあとは任せろと言っていたじゃないか?
「そうだね、ルーク君 僕の神毒でも倒しきれないと思っていなかったごめんね、、」
メデュルが謝罪をしてきた。
謝罪はいい。結局オーディスは死んだのか?
「あぁ、貴様の一撃で消滅したことは確かだ。良くやった
感謝する、、」
ポセイドスが礼を言っただと!?
「ぐぬぬ、あまり調子に乗るでない小僧!最初で最後だ!」
はいはい。笑
まぁ倒しきれたなら良かった。
「私達神の国を救い地上を救った英雄に何か礼がしたい。
何を望む?」
ゼウシスがそう言った。 何を望むか、、
今世は色々ありすぎた、、俺が望むのは皆との幸せな時間だけだな、、強いて言うならば "絶対に守る力"かな?
「そんなことか?この功績があれば神の末席に名を連ねることを許してやってもいい」
ポセイドスがそんな事を言うがあんた最初俺を殺そうとしていたよね??
だけど、そんな事が俺は出来なかった。守ると決めたのに、もう1人の俺がいなければエルは死んでいた、、
だから俺の望みは絶対に守りきる力だよ。
「ふんっ勝手にしろ!我は帰る」
ポセイドスは捨て台詞を吐きながら消えていった。
いじけたのか?
「あい、分かった。ルーク-アルギスに【神具 アルギスの盾】を与える、これをもって謝礼とする。これは神具 アイギスの盾にオーディスが持っていた神器に刻まれた文字を読み解き【鍛治神 ヘパイストシス】に付与した物だ」
ゼウシスが箱を俺に渡してきた。中を見るとイヤーカフが入っていた、これが盾?それにアイギスって、、
「これには【守護】【警告】【癒し】【道標】の文字が刻まれている、ルークが守りたいと思えば必ずやそれは力を貸してくれるだろう、私達でもそれは壊すことは出来ない。
そして、危険が迫れば教えてくれる、間に合わない事はないであろう。癒しは傷や病を治してくれる。道標があれば迷う事もないであろう。アイギスとはこのような意味もあるのだ
ルークはこの世界の希望となるだろう。
しばしの間私も眠らねばならぬ、どうかこの世界を見守って欲しい、其方に神と対等の証 【神友】を授ける
これにより、暴走した神への抑止力となるはずだ」
アイギスにそんな意味があるのか、、ありがとう。
神友って、、、
この世界とか神とかは期待しないでくれ
俺は俺の好きなようにやらせてもらう。
「それでよいでは、また起きたら挨拶にこよう。さらばだ」
「僕からもお詫びで神薬のレシピをおくるよ!ルーク君
うまく使って」
「私は貴方が愛にあふれるように祝福を」
「僕の雷もいつでも貸してあげるから!」
そう言って神々は消え、俺の意識もおちていった。
気がつくとベッドの上だろうか?ふかふかの羊毛だ。
「ルーク様!?ルークさまぁ!!」
エルが泣きながら抱きしめてくれた。
心配させちゃったな、、
それから皆を呼び事の顛末を話した。
「皆のおかけで勝てたよ、皆の声が聞こえたんだ」
「力になれたのならばうれしいです!!」
自分のステータスを眺めるとレベルは100まで下がっており
スキルエリクサー創造が無くなっていた。
これが"俺"が言っていた事か、、
いっぱい助けてもらった力だからちょっと寂しいな。
だけど、エリクサーなら普通に調合出来るからあまり苦にはならない。レベルもまたゆっくりあげれば良いしな。
エルを守れたなら安いもんだ。
メデュルがくれた色々な神薬のレシピが頭に入っているので
ちょっとずつ作っていこうかな。
アルギスの盾は不可視の結界みたいな物をだせる様なので皆に張らせてもらった。そしたら、どうも俺に包まれているみたいらしく、幸せと言ってくれた。恥ずかしいな、、
色々ありすぎた日々だったから2、3年はゆっくりしようかなとエル達に伝えた。
俺が欲しかったアーティファクト【無限魔蓄】と【食前方丈】はもうエル達が回収してくれていたので
とりあえずダンジョン都市を後にしてルワルツに帰ることにした。もういつでもこれるから暇な時にちゃんとしたダンジョンライフを満喫しようかな?
久しぶりにルワルツに戻ると俺の知っているルワルツではなかった、、、
森を切り開き整備するのでは無く、森と共存し邪魔な木々は動かしている様だ。
そして、なにより人がすごい、、、帝国やダンジョン都市にも並ぶぐらい人がいた、、
「すごいですね、ルーク様?」
「そうだね、、、やり過ぎだよ、、」
「良いではないですか?皆笑顔で幸せそうですわ」
「まぁ、、そうだけどさ、、」
「パパ〜?ワルツの分体も頑張ったよ〜」
「ありがとうね?ワルツ」 「ん〜!」
「さすがルークだな。この広大な魔の森を開発してしまうとは、、」
「いやいや、俺はなにもしていないよ?眷属達がやったんだよ」「その眷属達は皆ルークを慕っているからこそだろう」
そうみたいだけど、、、
「ルーク様、ぜひ、帝国と同盟国になって下さい!8:2でも構いません!!」
8:2なんてほぼ属国じゃん!
「俺は何処も支配するつもりはないよ、行き場のない弱者の拠り所になれば良い。そして自立したら出で行ってもらう
そんな国で良いんだ。全てを救うなんて聖人じゃないから俺は」
「そ、そうですね、、申し訳ありません。出過ぎた事を、」
「いやいや、謝らなくて良いよ?リーシャは帝国に帰らなくても大丈夫?」
「わ、私は邪魔でしょうか??」
「いや、そう言う事じゃ無くてさ、皇帝とかパラム様とかに報告とかは大丈夫かなって」
「大丈夫です!文をだしていますので!しばらくはルーク様のおそばに、、いたい、、です、、」
「それなら良いね」 「はいっ!」
そんな会話をしながら歩いていると突然人々が道の端に割れて片膝を突き始めた、、、
そして奥から眷属達が走ってきた。
「大将!!戻るなら念話してくだせぇ!!迎えが遅くなってしまう!!それと、、無事で良かったですぜ」
あー忘れてた、、、
「すまん、忘れた。心配かけたね。
それより本当に国を作ったんだね」
「大将に恥かかせる訳にはいかないからな!!
どうですかい?ルワルツは?」
「うん、すごいよ。やり過ぎな気もするけど、、」
「はっはっはっ!大将の国なんだならこのぐらいはしないと吊り合わないぜ。まだまだやる事がいっぱいですわ!」
それから城に案内された、、、城だよ城、、、
世界魔樹ワルツすぐ側に建設されたそれは帝国の城よりでかかった、、
「大将!行きますぜ?」 「あ、はい、、」
中は獣人でも入れるように広く、
なんとエレベーターがあった、、、
機械式じゃなくてエルダートレントが引っ張ったり下ろしたりしているみたいだ。ファンタジー、、、
「ここがルワルツの王の間ですぜ」
中へ入ると目が痛い、、、ピカピカすぎるでしょ、、
「この部屋は全て金で出来ているんだぜ?」
これはちょっとやだな、、
「ピカピカしすぎだからもう少し抑えて欲しい」
「そう、、か、、、分かったですぜ、、、」
すごい落ち込むドワーフのダルフ、、
「ま、これも良いかもね?」
「ッ!!そうだよなぁぁ!!」
はぁーしょうがない。。
数日に分けてこの国の全体を見てまわった。
ダンジョン都市で集めたアイテムを全てダルフに預けて
俺のイメージを伝えて丸投げした。
マーテル母さんも俺の側から離れなくて困っている
子供みたいにあれやこれをしてくれる。
まぁ嫌じゃないけど、、
そして一年が経ち、エルとアスラとの子供が出来た
嬉しくて泣けた。生まれ来るのが楽しみだ。
リーシャとラーナも俺の妃になってしまった、、
言い訳はしない!ハーレム万歳!!
たまにルワルツに戦争を仕掛けてくる馬鹿がいるので
一度全員殺して蘇生したら誰も来なくなった。
そんな力があるなら世界中救えるのに!とか
自国の事しか考えない無能!などなど言ってくる輩はエル達が処刑していた、、、もちろん蘇生したけど彼らはもうだめだろう、、
確かに救えるかも知れないけどそうするとこの星が先にだめになるだろう。際限なく増え死なない人間、星の汚染などなど。その為に魔王システムがあるのだと思うが
神達は望んでいないだろう。
そんな事したらルシエラ様に殺されそうだし、、
俺が好きな様にする。助けるやつは助けるし助けないやつは助けない。
ここ最近魔国が騒がしくなっているみたいだ
龍の都にも招待されているし、やる事たくさんだな!
ただたんに生きたくなかった前世の俺よ!
俺はどうやらただたんに生きていないから安心してくれ!
「ルーク様!朝食が出来ました!」
おっ、朝食が出来たようだ。今日も一日頑張りますか!
__to be continued__
約一年読んで頂きありがとうございました!!
終始拙い文でしたが、
少しでも暇つぶしになれたのならよかったです!
いつかこの後の話も書ければなと思いますが
これにて一応の完結とさせて頂きます。
また新しい話を書いていきたいのでまた暇つぶしになれれば幸いです。