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爆縮と体温の機知(6)

屯集する鬼

対面の愛憎の

剛流に激変する顔面に

生きながらに般若になることは

何一つ間違い無いと知る

第三者として着席しているが

如何ともしがたいこともある

鳩時計が出入りをして

五月蝿いと誹られるのではないか

肝を冷やすのは

何故だか

笑顔を向けられるからで

得体の知れない笑顔ほど

怖い物は無い


茶でも飲み出せば

少しは冷えるだろう

鬼には通用しない見通しを

自分の中に作り

見守ったのが間違いだった

水掛け論を荒声で

縦横無尽に飛び出させた後

それは授業で学んだことであるから

実践してみようというかの如く

カップが飛んだ

ずぶ濡れになった両者は

素知らぬ顔で菓子を勧める

口に運んだのはどら焼きだが

どっちがパサついているのか

分からなかった


勝手にやってくれよと思うには

これ以上になるかもしれないが

見事に蓋をする

どんな迫真の演技を見るよりも

現実で飛び交う言葉と顔ほど

強烈な物は無い

間に立って時間を使うには

実に有意義な観察実験だ

四人に影響を与えているから

お代でも必要になるか

透けたTシャツを見ながら

静かに思った


こちらに意見を求めるなよ

居るだけで抑止力だろう

悪いのコイツだって

どっちもどっちな地獄絵図だ

綺麗じゃなくなったって

元から良い噂は聞かなかった

素直に好きだったのに

違う意味で素直だね

最初から疑ってたんだ

その時点で対処しなよ

もう切った方が良い

お前の場合は髪の毛だな


無言で

どっち付かずにしていれば

話にならないとかで

纏まる気配は無い

四人の人間が雁首そろえて

何言ってるんだか

似た者同士で

揃っているじゃない

楽しくなってきたから

もう少し続けて貰おうと

今から思案する

甘い物とコーヒーで

閻魔にでも

なってみようか



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