表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7/38

転勤日和な遠距離恋愛(4月4日)

日比谷花壇によれば、トリテリア(ハナニラ)。


花言葉は『耐える愛』です。


https://www.hibiyakadan.com/hanakotoba/m04.html

 最初から、色々な事に耐えなければならない事は分かっていた。

 私も彼も、頻繁に転勤をする仕事をしていて、二人とも自分の仕事を誇りに思い大切にしていたから。

 私が日本にいるとき、彼はアメリカにいた。私がフランスにいるとき、彼はイタリアにいた。このように、国レベルの遠距離恋愛を続けていた。

 私たちが一緒に暮らせるのは、バカンスにしている春の一か月くらいのもの。

 私たちが出会った、長くて短い一月だけだった。


 その日も、朝起きた時には、もう彼はいなかった。

 部屋中に残る彼の匂いと、外と中に残る液体の残滓。

 バカンスでない時は、たとえ休暇が重なっても、『ヤる為だけ』のデートとなる事が多かった。

 30になるまでは避妊していたけれど、それからは生でヤるようになって……。

 まだ、子供が出来ているような兆候はない。


 子供が出来たら、彼と一緒に暮らす事ができるだろうか。

 ただ共に過ごす為だけに、今の仕事を辞める気にはなれなかった。

 浮気を疑う訳じゃないけれど、それでも起き上がってくる不安。

 仕事の愚痴をSNSで言いあったりせずに、ただただ抱きしめて欲しかった。

 辛くて、寂しくて、それでも耐えるしかなかった。


 だって、家族になる幸せよりも、恋人として仕事も頑張る誇りを、選んだのは私なんだから。


 今回は、子供が出来ただろうか。

 次のバカンスは、夫婦として過ごせるだろうか。

 子供の名前なんて、男女ともに何個も考えた。

 それを全部使いきって、また考えないといけないくらい、子供が出来たら良いなとも思う。


 だけど。

 子供が出来たら出来たで、今度は仕事が出来ない事に耐えなければいけない。

 ふと目に入ったトリテリアの置物を見て、確かにその通り(耐える愛)だなぁと苦笑いするのだった。


Wikipediaとか見て、ふと浮かんだ話にしました。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8F%E3%83%8A%E3%83%8B%E3%83%A9

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ