最悪の再会
「目的の場所まであとどれくらいだ?」
「800mぐらいです。」
「ぐらいって本当お前は適当だな。まあだいたい合ってるからいいんだけど」
「B、Cは所定位置へ。散会。」
ここは国立冥永学園。生徒数3500人というマンモス校である。そして、退魔士の育成するための国が建てた学校。校長から新米の先生まで全てがこの国のエリートたちが集まりできた教員。全国の猛者たちが集まった生徒。その生徒たちの頂点が生徒会である。生徒会は会長1人、副会長2人、書記2人の計5名で構成されている。その生徒会を紹介しよう。会長は3年の星風 奈緒。成績優秀。スポーツ万能。そして優しい。完璧と思えるがとても面倒くさがりやな人である。副会長は3年の夜織 湊。イケメン。あとは以下略。もう1人は2年の屋久麻 聖。兄を行方不明とする女の子。そして、主人公の妹さん。あとは名前だけ。書記は同じく2年の浜谷 美海。1年の八神
タクト。紹介はこのぐらいはこれでおわりである。
同時刻。学園内では。
「なあ知ってるか?3日前に王のルシファー討伐に行っていた光の王の2人が死んだらしいぞ」
「まじかよ⁉︎そしたら、こっちはあと5人の光の王しかしいなくなっちまうじゃん‼︎」
「確かに。悪魔側の王は7人。こっちが不利になったのは間違いないな。だが、両方についていない光闇の王を討伐しに行ったんだろうな?」
「さあな?国が考えてることは俺たちにはわからん。」
「そうだな。んっ⁉︎何だあれ?北と北西、北東側に何か立ってるぞ?」
「マジだ。なんだあれ?」
「緊急放送。ただ今北側に見えているのは鬼門です。悪魔によりこの学園への襲撃が始まりました。全生徒は直ちに迎撃に向かいなさい。」
「鬼門だって?早く俺たちも迎撃に行こうぜ。」
「わかった。」
「全員所定の位置についたな?」
「B完了。」
「CもOKですわ。」
「よし。それでは鬼門を呼び出せ。」
「我、契約を契りしもの。契約に従い我らの呼び声に応えよ。来い‼︎鬼門よ」
その声に応えるように地響きが起こる。そして地面の中から巨大な門が現れた。
「B、C。終わったか?」
「とっくにな。」
「余裕ですわ。」
「それじゃあ門を開け。そして、攻撃開始。」
「楽しめそうだ。」
「一気にかたをつけますわ。」
「それじゃあ俺も。降臨せよ‼︎ルシファー」
「相手は北側から攻めて来るぞ!北側の守りを固めよ。高位天使使いは前へ。サポートは中位が。遠距離攻撃は低位が。弱い悪魔はこの結界を突破することはできない。中級から上級悪魔のみ攻撃せよ」
「はいっ。」
「聖副会長。低級悪魔が結界近づこうとせず陣形を組んでいます。そして、中級以上悪魔がまだ見えません。」
「相手は指揮者がいようだな。結界の外に出ている3年生たちから連絡は?」
「鬼門を調査しに行った3年生は全員シグナルロストです。死んだ模様。」
「何⁉︎彼らはこの学園でもかなり上の方の退魔士だぞ?それがやられたというのか。」
「副会長‼︎敵後方より男爵級以上の魔力を3つ確認。そのうち1人は王のうちの誰かだと思われます。」
「王自らが攻めてきたというのか⁉︎マズイな」
「間もなく結界前に到達します‼︎」
「全員構えろ‼︎」
「もうすぐ結界だな。2人とも結界を破壊するぞ。準備はいいな?」
「準備なんてのはずっと前から出来てるさ」
「この程度の結界に準備も何も入りませんわ」
「学園より強い魔力を感知。七大天使以上のもと思われます。」
「この学園に今校長も生徒会長さんもいないんじゃなかったのか?」
「副会長か誰かのだろう。問題ない。」
「それぐらいの力を持っていたとしても私たちの敵ではありませんわ」
「結界まで100m。みなさん破壊してください。」
「いくぞ‼︎」
「「はっ‼︎」」
「ルシファーよ。お前の力の片鱗を弱い人間に見せてやれ。」
「我の力など無くともお前自身の力で破れるものではないか。」
「俺はあいつと戦うときに全力で行きたいんだよ。」
「本気で妹を殺す気か?」
「ああ。向こうも俺を見たら本気で来るだろうしな。」
「覚悟さえあれば我は言うことはない。」
「来るぞ‼︎あれはルシファー⁉︎悪魔の攻撃ではなく堕天使たち光闇の攻撃か⁉︎それに結界を破った他の2人はアザゼルにベリアル⁉︎こいつら本気で潰しに来たか⁉︎」
「副会長我々はどうすれば?」
「高位天使と遠距離部隊はアザゼルへ。他全員はベリアルへ。私はルシファーを撃つ」
「一斉にかかれ‼︎」
「やはり俺を倒しにあいつがきたか。あいつが使っているのはラファエルか。俺の相手にはならなそうだな」
「お前の相手にはならないだと⁉︎私が使えるのはラファエルだけだと思ったか‼︎ならば最初から本気でいかしてもらう。我の声に反応せしものよ我に力をかしたまえ。いでよカマエル‼︎」
「ほう。破壊の天使カマエルか。攻撃力に長けるカマエルとスピードのラファエル。攻撃特化にはとてもいいものだ。だが、お前はどんな天使をだそうとも俺には勝てない。なぜならお前は俺に攻撃ができないからな。」
「何だと⁉︎私がお前に攻撃ができないとはどうゆうことだ?」
「俺の声を忘れてしまったのか?なあ聖よ。俺はお前の兄屋久麻 影斗だぞ」
黒い大きなマントについていたフードを外すとそこには兄の顔があった。忘れるはずもない5年前見た時と変わらない兄の顔が……。
「兄さん……?兄さんがなんで堕天使のルシファーを使役しているの?どうして……?」
「俺は両親の葬式の日に墓の前でルシファーの声に気付くことがてき、その時に契約した。俺は両親と暮らしたこの街を‼︎この国を守るために人間を滅ぼす。」
「守るため?……兄さんのやってることは壊すことだよ‼︎やめてよ兄さん‼︎」
「何もわかっていない人間からすればそうかもな。だが、俺たちからすれば守るための闘いなのだよ。」
「訳がわからないよ。何からこの国を守るのか説明してくれなきゃわからないよ‼︎」
「そうだろうな。おまえからすれば。だが、説明するつもりは微塵もない。さらばだ聖よ」