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身体の異変

そして中学3年生になると、僕らは受験という難関を迎える。


既に周りのクラスメート達は受験勉強をし始めていたが


僕はまだどこの高校を受験するのかさえも、


決めてはいなかったし、普段と何も変わらない生活を送っていた。


その僕に衝撃な事実が突き付けられた。


何気ない健康診断でそれは発覚した。


ずっと自分自身、健康体だと思っていた。


健康診断後、一通の封筒が僕の手元に届いた。


『要再検査』


一瞬、『えっ?』と思った。


何で再検査?身体は普段と何も変わらない。なのに再検査・・・。


僕は教室の自分の席に座り、黙って外を眺めていた。


『良太、部活に遅れるよ。』


『あぁ、梅野か?先に行っててくれないか?』


『どうしたの?』


『いや、何でもないよ。今日はちょい体調悪いから、

休むと飯島に伝えてくれないか?』


『どこか痛むの?』


『いや、ちょっとな。』


『うん、わかった。無理しないようにね!』


『おぅ、了解!』


そう言うと、梅野は教室から出て行った。


家に帰り、とりあえず再検査の封筒を母親に見せると、


僕と同じように母親も驚きを隠せなかった。


『良太、あんたどこが悪いの?』


『悪いところがまだはっきりわかんないから、再検査じゃない?』


『まっ、それもそうね。とりあえず明日、病院に行きなさいね。』


『うん、わかったよ。』


僕はそう言うと、二階の自分の部屋に入り、


再検査の封筒を机の上に投げ捨てるように置き、


ベッドの上で横になる。別に痛くもかゆくもない。


だけど再検査を受診しなきゃならない。


僕はその日、不安を抱えたまま浅い眠りに着いた。



次の日、僕は病院に行き、再検査を受けた。


検査結果は二日後に出ると言われたがどこが悪いとか他には


何も言われなかった。


深く考え過ぎかも知れないけれど


言われなかったほうが、余程不安になる。


二日後、僕は再び病院に行き、再検査の結果を受けた。


今度は母親も一緒に再検査の結果を聞きに来た。


診察室に入り、不安感は更に増していった。


医者が僕の前に座る。


『最近、身体の調子はどうですか?』


『別に普段と何も変わりません。』


『じゃあ、脈を計らせて頂きますね。』


僕は右腕を前に突き出し素直に血圧、脈拍を計る。


『再検査の結果なんですが。』


『はい。』


『心臓弁膜症の可能性があります。』


『心臓弁膜症?』


『えぇ、心臓弁膜症とは。』医者の話が続く。


心臓弁膜症とは弁の開きが悪くなり血液の流れが


妨げられる「狭窄」と弁の閉じ方が不完全なために


血液が逆流してしまう「閉鎖不全」の二つあり、


弁膜症の原因には、先天性と後天性の二つ、


原因を特定できないものも多くあるらしい。


そして弁膜症は自然に治ることはない。


一通り、話を聞き終わって僕は診察室を出た。


『どうだったの?』母親が出て来た僕に聞いてきた。


『う~ん、よくわからないんだけど、

心臓弁膜症の可能性があるらしいよ。』


『心臓!』


母親が驚いていると、今度は母親が診察室へ呼ばれた。


多分、詳しい説明を聞いて来るのだろう。


15分くらい経っただろうか母親が診察室から出て来た。


母親は待合室のソファーに座ると、ため息をついた。


会計を済ませ、病院から出ると母親が声をかけてきた。


『良太、ちょっとご飯食べて帰りましょ。』


『うん。』


母親と僕は病院の近くのファミレスに入る。


まだ昼前だったのでさほど店内はお客さんは多くなく、


窓際の席に座れた。

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