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桜の花びらが舞う中で

時は流れ、僕らは中学生になって3度目の桜を見る季節。


初々しい新入生を見ると、僕らも当時はそうだったのかなと感じてしまう。


今年は中学生として最後の年になる。


桜の花びらが舞う中、僕ら4人で空を見上げる。


『いよいよ、今年は受験かぁ、良太は進路決めたか?』


『まだ、何も決めてないな。とりあえずサッカーは続けるけどな。』


『梅野と坂井は決めたのか?』


『私もまだ決めてないよ。有紀は?』


『私は決めてる。』


『坂井はもう決めてるのか?どこだよ?』


『飯島、気になるの?そういうあんたは決めてるの?』


『まだ決めてないよ!坂井はどこだよ!』


『内緒!』


有紀が進路を決めているとは思いもしなかった。


明日の事すら読めない、ましてはたった15年しか


世界を見ていない有紀以外の僕らは今すぐに進路なんて見当もつかない。


僕は今、サッカー部の副キャプテンとしているし


受験の事なんてまだ考える余裕すらない。


中学生生活の3年間がこんなにも、早く過ぎ去るなんて思いもしなかった。


桜の花びらも散り、新緑の若葉が見事に描かれた緑の絨毯のように


鮮やかに芽吹いている。


僕ら、4人の関係は微妙なバランスを取りつつあれからずっと続いていた。


飯島はサッカー部のキャプテンとして、


そしてフォワードとして今はこのチームで一際、存在感を出している。


有紀は全校でも、1番に挙げてもおかしくない位、


美人で大人っぽい女の子になっていた。


実際に今では他校からも有紀を見に来る男子もいるくらいだ。


有紀は研ぎ澄まされた感性を更に深みを出しているように感じる。


梅野もまた、有紀に負けず綺麗になっていた。


負けず嫌いの性格とかは変わらないのだが、


周りへの配慮も忘れない大人の女性へと変化を遂げている。


そして、希ちゃん。


実際に中学3年生になった希ちゃんは、


手紙とともに送られてきた写真を見ると、


既に1歩も2歩も僕の先を行っているような


既に完成が近づいている大人の女性の雰囲気を出している。


最後に僕、自分で自己分析を冷静にしてみても何も変わっていないかも?


別に変わろうと思って変わろうだなんて、更々思わないし、


今のままで大人になる事が本当は1番自分らしいと思っている。


自分と向き合って、今の自分を認める事が出来ると


本当の大人になれるのかも知れないけれど。

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