お前はお前のままでいい。
『さぁ帰るぞ。』
僕は梅野をおんぶした。
『やめてよ!』
梅野は言葉ではそう言いながらも、僕にしっかり掴まる。
『梅野の家までおんぶしてやる。しっかり掴まれ!』
『いいよ、恥ずかしいから・・・』
『恥ずかしいだろ?』
僕は笑いながら言う。
梅野はじっと黙っている。
梅野の家まで、あと5分くらいの所まで来て、
『もう少しだからな。大丈夫か?』
『うん、ありがと。重かったでしょ?』
『あぁ、とっても!』
梅野が僕の頭を叩く。
『冗談だって!そう叩くなよ。』
『良太が悪いんだからね!』
『悪りぃ、悪りぃ!』
もうすぐ、梅野の家が見えてくる。
『なぁ・・・』
『なに?』
『梅野は梅野だよ』
『何それ?』
『梅野は希ちゃんの替わりなんてしなくていい。
梅野は梅野のままでいてくれよ。』
梅野は黙っている。
『お前はお前のままでいいんだよ。』
背中越しに梅野が泣いているのがわかる。
『よし、着いたぞ。でもほんとマジ重いな!』
『うっさい!でもありがとう・・・7』
『どう致しまして!』
『良太に罰を与えていい?』
『えっ、またビンタ?もういいだろ?』
『違うよ・・・』
『だったら、何?』
梅野の泣いた顔が近づく。そしてキスをした。
今度は長いと実感出来るキスをした。
『良太に移せば私の風邪も治るかな?』
梅野の泣きじゃくった顔が笑顔に変わる。
その顔を見た時に僕は梅野が恋しくなった。
今度は僕のほうからキスをした。
『早く元気になれよ。』
『うん、ありがとう良太。』
そういうと梅野は家の中に入っていった。
最低なスタートで開幕したクリスマスイヴは、
最高のクリスマスイヴとして閉幕した。
今思えばこの時はまさに恋に恋してた時?
ドラマの影響をがっつり受けていたのだろう!
特に梅野奈津子が!(笑)




