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名前と苗字

その子が席に着いた途端、今まで仲間と


くだらないおしゃべりをしていた僕は固まった。


小学3年生になって初めて見かけた女の子、


僕の席の横に彼女が座って、僕らはすぐに仲良くなった。


どちらが最初に声をかけたのかはわからないけど、


とても笑顔がかわいい女の子で、今思えばその笑顔は


クラス全員を明るくする不思議な笑顔だった。


彼女の名前は『谷本希』僕はずっと『希ちゃん』と呼んでいた。


そして新学期が始まってすぐに、彼女はクラスの中心になっていた。


希ちゃんには、多分2年生の時に仲良しの女の子が同じクラスにいた。


友達の名前は『梅野奈津子』


もしかしたら僕は最初の仲良しになったのは、


希ちゃんではなく、梅野のほうかもしれない。


でも希ちゃんと彼女が僕の中で大きく違うのは、


希ちゃんと呼んでいたのだが、梅野のほうは当時も


大人になった今でもそのまま苗字で呼んでいた。



新学期になっての最初のイベントといえば机の並び、


いわゆる席替えだったけど、新学期という事で出席番号順に、


男女が隣り合わせに座るということで、イベントは自動的に


決まっていた。そして隣には希ちゃんがいた。


次のイベントは新入生の歓迎遠足、歩いて1時間くらいの場所にある


大きな池のある公園へ、もちろん他の学年も一緒の場所に


行くのだけれど実は遠足が大きなイベントではなくて、遠足に


行くまでの準備が大きなイベントになっている。


遠足には300円までのおやつを持っていける事になっており、


遠足前日に近所の駄菓子屋で300円分のおやつを買いに行く事が


最大のイベント。


昔は近所に一軒は駄菓子屋はあったものだが、最近は見かける事も少なく


今ではどこのお偉いさんがいったのかわからないけど、


不公平感を取り除くために、学校でお菓子が配られていると聞いた時、


一番の犠牲者は子供達だと感じた。


自分で決められた範囲の中で買い物をする、これも立派な社会勉強だと


思うのだけど、今はとにかく社会に出てあまり活用しない


勉強ばかりを教えている。


その話はさておき、300円分のおやつなんて大人になったら、


大した事ないけれど、当時は300円でどれだけ多くの駄菓子を


買えただろう。


遠足前日、僕も近所の駄菓子屋へ友達と一緒に買いに行くと、


そこに希ちゃんと梅野がいた。


そう言えば二人がどこに住んでいるのかも聞いてなかった。


この近所でおなじみの駄菓子屋に2人がいるということは、


2人の家は多分この店の近くだろうなと楽しそうに


2人がお菓子を選んでいるとこを見ていた。


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