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守るために 3

大桜山都市の入り口。

防衛装置が勝手に動き出したことで原因の調査のために大騒ぎになっている。

砲撃は都市の内側を向いたことで都市内の人間たちが一斉にパニックを起こし、各所から状況の説明が防衛隊に来ていた。


「攻撃は失敗だったようだ。被害は与えられたが当初の狙いだった護祈らは無事らしい」

「もっとも精神をかき乱してしまえば変身はできないという話だったな、悪くはない。あとは砲台に細工を行った陽動班が各所で問題をおこしながらこちらに合流するだけだな」


大きな荷物を背負い埃の積もる暗い通路を歩くサイボーグたち。

二人は背丈は普通の人間と変わらないサイボーグだが、先頭を歩くサイボーグは肩をすぼめ背を丸めても天井に頭をこする程度に大きかった。


「ともあれ、都市の注意を引くことには成功した。防衛隊も都市の人間も何が起きたのかわからず混乱している。作戦は続けられる」

「クソッ、護祈に被害が出ていればこれからすることがもっと楽になったのに。陽動班の連中ビビりやがったな」

「それよりも外の連中はちゃんとやれているのか。俺たちがこれからの用事を済ませるまでちゃんと護国獣と防衛隊を引き付けられているのか」


配管内の通行を妨害するための金網の留め具を大柄のサイボーグは力ずくで引きちぎって取り外し進行を続ける。


「護国獣を引き付ける役割はすでに二人やられ、一つは知らないやつが巨躯に変身しこちら側と戦っている」

「どうせなら護国獣と戦ってこっちの有利になればよかったのに!」

「静かにしないか。この壁の向こうは普通に道だ、誰かに聞かれるかもしれないだからな」


機械のため呼吸などしていないがしぐさと音声で大きなため息を漏らすサイボーグ。

有毒ガスが流れる配管の中を進む一団は徒歩でゆっくりと大桜山都市の心臓部へと向かっていた。




スケール4の巨躯輪天暴羅を攻撃する影刃青輝。

攻撃を躱しバリアで守りながら足元を走り回りながら反撃のチャンスをうかがっている。

防衛隊と護国獣たちは影刃青輝が防衛隊を攻撃するわけでもなく、すぐには都市に向かわないということで輪天暴羅と妖閃禍呑の対処を優先する。


『暴れる影刃青輝は様子見。先にスケール4を排除するらしいよ』

「それでいいの? だって、いつ都市を襲うか……私の変換機でそんなことは起こしてほしくない」


タブレットで戦闘の様子を見るルツキ。

歩きながら何度か壁にぶつかりそうになる。


『予想では防衛隊の誰かが変換機を拾ったって話』

「なら早く助けないと大変じゃない。奪われてロックが破壊されて誰でも変身できる状態になっていたんだわ。普通の人はアースライトのエネルギーで護国獣になっているという説明だけで、体への負担なんて知らないのに。早く助け出さないと、お姉さまたちは知っているのユウスイ?」


戦える護祈たちは別の場所に移動し、ルツキはユウスイと通話をしながらどこかと連絡をとっているリウガンの後を追って移動していた。


『まぁ、知っていたとしてもまずは身の安全と脅威の排除の方が優先なのかも。今現在防衛隊にも民間人にも危険が及ぶ気配ないから、さっきみたいに率先して攻撃はされていないみたいだけど。ところでこっち来るのルツキ?』

「そうみたい、そっちも安全なんでしょ。ああ、ユウスイ、メノウと連絡着いた?」


『ルツキに連絡する前まで話してたよ。攻撃を受けた時下の階に行っていたみたいで難は逃れたみたい。んで、負傷者の手当てでこっちとは合流できないみたいだよ。隊長の心配してたから無事って言っておいた。隊長は私の作った防衛機構の指揮を執るみたい、今なんで砲撃したのか、他は安全なのかを調べている最中。遠隔操作の設定を切ったから私じゃ何もできなくなった』

「それで今度は通信の中継役をしているのねユウスイ」


『仕方ないよ、私の回線は独自のものだし防衛隊だけじゃなくて一般回線もパンクしてるし混乱した現状一番スマートに意思の疎通ができる』


エレベーターに乗り下降しているとリウガンが通信を終えてルツキの方を向く。


「今は一体でも多くの護国獣が必要だ。ルツキ、今話し合った結果お前に臨時的に護国獣を扱ってもらうことになった。お前専用に調整されていないから体への負担は大きくなる。もちろんお前にその気がなければ護国獣にはなれん、それに俺から無理にあれを使わそうなんて気もないが」

「おじい様、……それって」


リウガンは無言で頷く。


「お前と同型の速度重視型の変換機が保管されている。いつでもここへ運んでもらえるように狩ってだが話を付けた。その変換器が元は誰のものだったか……最後まで説明がいるか?」

「いいえ。影刃青輝の護祈と間違われたお姉さまの力を私が借りるのですね。大丈夫です。もう、誰も犠牲にしないために戦うんですもの。力を貸してくれます」


ルツキの持っていたタブレットが喋る。


『あの無人護国獣は使わないのですか? すでに動かせる状態までになっているようですが』

「いつ調べたのやら。あれはまだ自由に動かせるようになっただけで調整中だ戦闘に出せる状態ではない」


『私に手伝えることがあれば手伝いますよ』

「君の巨躯や護国獣に対する知識の広さは確かに必要だと思ってはいるが、今日ではないな。いつか頼りにするかもしれないが、今日は通信役をしていてくれ」


『わかりました』


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