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基地襲撃 1

荷物を車両に載せて大桜山の基地へと向かったカヅキを見送りハクマはレイサの宿舎へと戻る。

サポートチームの者たちは掃除や夕食の準備で動いており、ハクマは宿舎の周囲の掃除を言い渡される。

レイサが窓を開けその隙間から掃除をするハクマを見ていた。


「えっと……こんにちは、ルツキちゃんの……ところの、人ですよね。すみません名前を憶えていなくて」

「ハクマです」


手招きするのでハクマは掃除の手を止めて彼女のそばによる。

レイサの手にはタブレットがありそれを膝の上において近寄ってきたハクマに話しかけた。


「ええ、ハクマさん。こんにちは。体調がよくなったので、今日は部屋を出てきました」

「聞いて大丈夫かわからないですけど、体調不良の回復の速さは護祈にもよるんですか?」


「別に構いません、隊長の回復は人にもよりますね。私はもとよりそこまで巨躯と戦いたくないので、どうしても意識が整わないんです。こうして話すのは初めてですね、挨拶の時はすみません人見知りをしてしまって。ルツキちゃんとの喧嘩の話は聞いていますから、少し……怖くて」

「ケン……カ、で済ませられないことなんですが、ならどうして」


「ラショウやクテンさんなどから話は聞きました、……すれ違いと、おじい様に罰を与えてもらったと。ルツキちゃんも怒っていないみたいですし、私も怒ってはいません。……どうかしました? 何か変なことでもいいましたでしょうか?」

「護祈の中でルツキさんが一番年下なのだと聞きました。やっぱりレイサさんの方が年上なんですね」


「そうですね、ラショウやルツキちゃんよりは年上です。私はあまり背は伸びませんでした。よく言われます、大人っぽい服よりかわいい服の方が似合うと」

「ラショウさんは呼び捨てなんですか?」


「ラショウは生意気なので、手に入れた力を使って知ったような口ぶりで話すの。ああ、私が陰口叩いてたなんて言わないでね、どうせいつか知られるだろうけど直接顔を合わさなければ大丈夫です」

「そ、そうなんですね」


「ルツキちゃんも大変よね。過去のことがあって人間不信、疑心暗鬼になって。そのせいか知り合いに対する束縛が強くて。それに、あんなに戦って。私は巨躯と向き合うのが怖いのに」


ふいにレイサがタブレットを持ち上げるとハクマにむけた。


「はい、ハクマさん。こっちを見てください」

「今日はなんだか楽しそうですね」


「ええ、今面白いことになっているんです。私が、久しぶりに巨躯と戦ったから皆からの心配してくれる連絡が来て、そのやり取りの最中に、あなたのことを聞いたのラショウたちからね。このチャットの中にルツキちゃんもいますよ、体調が悪くて部屋に籠っている間、みんなと話していました。ちゃんと仕事しているかと聞かれていたので、今写真撮って送りました」


「あと私は巨躯が出現すると体調が悪くなるだけで、普段はそれなりに元気なの。その、巨躯が、護国獣になるのが、皆の期待が怖いだけで」

「度合は違うけど、スピーチや度胸試しで急に緊張したりするみたいなものだと思ってます。俺だって力を与えるから巨躯と戦えだなんて言われたら戸惑いますし、護祈は孤児が巨躯と戦うために引き取られて育てられてたと聞いています」


「フォローしてくれるのね。他のみんなは護祈なのだから戦えとか、勇気を出して戦ってみましょうとか言うのに」

「いや、話を聞いた時。護祈のすべてが本当に巨躯と戦うことに疑問を抱かないのか気になったんです。レイサさんのような人もいたんですね」


「そうね。痛いのは嫌だし傷が、消えるとはいえ腫れたり痣になったりするのもいや。護国獣から戻ると体も怠いし頭も痛くなるし吐き気も眩暈も内臓がひっくり返った感覚もするし」

「ルツキさんたち護祈を見てきて、体にかかる負担が大きいのは知っています」


「私のために戦ってきてくれたルツキちゃんの為にも私が戦わないと……いけないの。変換機を取られて、今まで頑張りすぎたからルツキちゃんには休んでほしい。あの事件がなければ、命を狙われることもなく人に怯えることもない楽しい生活があの子にもあったはずなのにね。さてまたチャットが盛り上がってきたのでそろそろ失礼しますね。お話に付き合ってくれてありがとうハクマさん」

「え、ああ、こちらこそ」


手を振りレイサが部屋に引っ込み窓が閉まると、ハクマはまた掃除の続きを始める。



それから数日が立ち巨躯の現れない平和な日がしばらく続いていた。

しかしそんな平和な時間を壊す巨躯出現のアラームが建物内に響き、護祈およびサポートチームは出撃命令が出され、皆が大部屋に集合する。

レイサは青い顔をして立っており、その横で隊長がタブレットをもって皆の前に立つ。


「皆知っているだろうが改めて。巨躯がこの担当地域に現れた、数はスケール3相当が2体。今までにない事例で巨躯の分離のため現在海上での戦闘が行われている。我々はそのうちの1体を龍装烈輝の飛行能力使って海上で仕留める命令を受けた。担当する巨躯の名前は闇陣雲閣、光を吸収しているため反射のない黒い体をしている結晶型の巨躯だ。海上での戦闘分析で非常に強いビーム系統であればダメージを与えられることがわかっている。それと今回、この巨躯を受け持った理由が上陸させると非常に危険だという事、闇陣雲閣は放物線を描きスケール1を射出する能力を持っている。上陸させた場合立ち入り禁止区域外にスケール1を撃ち出す恐れがある」


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