カクカクシカジカ……
■■■〜〜〜お昼/如月宅/晴れ〜〜〜■■■
(第一発見者、及び容疑者:百鬼 千尋の証言)
「──如月くん、あ〜そ〜ぼ〜〜〜!!!」
と、呼びかけてみたのですが返事が無かったんです。
だから、居留守かと思って……ダメ元で玄関のドアを開けようとしたら、すんなりと開きました。
──それはもう、呆気ない程簡単に……。
「如月? 居ないの???」
ドアが開いた事に驚きつつ、中へと足を踏み入れました。
そしたら──ッッッ!!!
………………_(°ཀ°」 ∠)
「き、如月ぃいいいいいいいいいいッッッッッ!!?!?」
彼が……如月が、玄関に倒れていたんです。
それも、白目を剥いて──。
◆◆◆
「──被害者は如月 境夜、17歳、男性。オレの憧れであり、先生っす」
「んで、私の部下ね」
仰向けにされ、薄布を一枚……顔面へ掛けられる。
「そんで、女社長? 貴女のさっきの証言を証明できる人は居るんすか??」
「──そんなの居るワケ無いじゃない! 私は此処に一人で来たのよ!?」
………………つまり、アリバイは無し。誰も証人が居ないのだから、仕方無い。
「なら、貴女のその証言は嘘である可能性があるっす! ホントは先生に恨みがあって──思わず、ヤッちまったんじゃ無いんすか!?」
「何ですって!?? そりゃあ確かに恨みも憎しみも妬みだってあったけど──ッ!」
めっちゃ有りますやん。もう、犯人ですやん貴女。
「──それでも! ヤる訳無いわ!!! だってアイツをヤッたら、誰が私と遊んでくれるって言うのよ!? 自慢じゃ無いけど……友達めっちゃ少ないからね、私!!!」
「女社長…………(憐)」
……千尋さん………………フッ(笑)
「あの……社長さん? それに龍鬽くんも……ちょっと落ち着いt──」
「──兎に角! 私はヤッてないからね!!?」
「其れなら…………いったい誰が先生を──?」
「──おい、もう起きても良いか?」
と、そう声を掛けると……いきなり警察ゴッコを始めた社長と久遠は、ほぼ同時に、
「良いわよ!」
「あ、大丈夫っす!」
悪びれる様子も無く、告げて来る。
◆◆◆
「はぁ、全く──おちおち気絶する事も出来やしない……」
「アンタがそう簡単にくたばる様な奴じゃ無い事くらい知ってるわよ!」
「一発やられたら、笑顔で五十発はやり返しそうっすからね! 先生は!!!」
おい止めろ! 二人してオレを何だと思ってるんだよ!?
──それに! 一発やられても、五十発もやり返したりはしない!!! それだとコッチまで悪くなるだろうが!
やっても……徹底的に被害者ぶって、相手から取れるだけ搾り取るくらいしかしないぞ。オレは平和主義者だからな!
「──あの、それで……如月さんは何で、玄関に倒れていたんですか?」
したり顔をしていたら、中々に鋭い質問が綾ちゃんから放たれる!
そして、その質問に便乗するように……。
「そうよ! さすがに吃驚したわ!!!」
「何かあったんすか??」
と、社長と久遠も言ってくる。
──まぁ、隠す様な事でも無いしな……。
そう思い、オレは三人にカクカクシカジカと事情を説明するのであった。
見てくれてありがとうございます! 宜しければ是非ともブクマなどをお願いします_:(´ཀ`」 ∠):