石化事変9
■■■新生D班■■■
──よぉ、テメェらに新生D班を紹介するぜ!
餌と囮と壁とオレ。新生D班こと、通称やらかし組だぁ!!! ちな、やらかし四銃士でも可。
「いや、だから私信用出来ないって言ったじゃない!!!」
「訊いてみただけですよ。やらかした事には変わらないんで、チーム入りは確定してました(笑)」
「何よそれぇーーーーー!!?!?」
はいはい。んな事より、サッサとアンフィスバエナを狩りに行きますよ。
「あの……やらかしといて言うのもアレなんすけど、この『囮』って何すか?」
「拙者は『餌』って書いてあるのでござるが……?」
「ああそれ? 今回の狩りでの『役割』です☆ 分担は罪の重さによって決めました……佐藤(父)が!」
いやぁ、ね? 今回ばかりは仕方無いよ……大人数で行動しても被害が増えるだけだしね。
──それなら、今回やらかした奴ら集めて少数で狩らせた方が効率が良い。て、事ですわ。
まぁ、オレとしゃ──ああ、間違えた。オレと壁は今回巻き込まれたようなモンだけど……。
…………別に、綾ちゃんグッズで釣られたワケじゃないよ? 『チビ綾やらかし事件簿』とか、ぜ、全然知らない!
「ちょっと待つでござるよ! 罪の重さで役割が決まるのであれば、どうして拙者が『餌』で、上野氏が『囮』なのでござるか!!? 納得出来んでござる!」
「──アンタ佐藤(父)に嫌われてんのよ」
これ以上無い程の正論で、壁はバッサリと餌を斬るが……この餌、イキが良いのかまだ喋るぞ!
「だってオカシイでござろう!? 罪の度合いは拙者も上野氏も同じハズ! 贔屓でござるよ、贔屓!!!」
と、オレを見てくる餌。
──あーはいはい。と、溜息と共に言葉を紡ぐ。
「餌さん家の鶏は、囮さん家の龍くんがパックリいっちゃいましたからね。その件を踏まえてこうなりました。
もっと言うと──やらかした上で迷惑しか掛けていない貴様は、自分で召喚した鶏と同じ運命でも辿ってな!
……って、事ですよ☆
──わざわざ説明させんなよ餌が(´∇`)」
ふぅ……コレでええんか?
◆◆◆(° - °)◆◆◆
「あの……鈴木さん? おーい??」
「これは逝ったわね。呼吸も止まってるわ」
「大丈夫です、割と良くある事なんで──さ、今の内にふん縛って木にでもぶら下げておきましょう!」
テキパキと餌の準備を終え、後はただ……BOMを片手に待つだけである。
◆◆◆〜〜〜30分経過〜〜〜◆◆◆
「──来ないっすね」
「餌が悪いんじゃないの?」
「まぁ、釣りは忍耐ですから……」
◆◆◆〜〜〜1時間経過〜〜〜◆◆◆
「よーし、キメラ取ってこーい!」
「ねぇ、ソレ本当にあの子なの? 私にはGにしか見えないんだけど??」
「え? でも言う事めっちゃ聞いてないっすか?? それに逃げもしないし……」
◆◆◆〜〜〜2時間経過──ッ◆◆◆
「──すみません、もう飽きちゃったんで直接探しに行っても良いですか?」
「忍耐どこ行ったのよ? ま、でも同感ね」
「あの……それよりも、コレ……餌やられて無いっすか? 二時間も経ってんのにずっと無言って、いくら何でもおかしくないっすか??」
………………いやいや、それは流石に……ね?
草陰から顔を出し、餌をぶら下げておいた木を確認する。
「──どうっすか?」
「餌は? いる??」
囮と壁、二人がオレに問う。
なのでオレは、そんな二人に最上級の微笑みを向け……告げたのだ。
「今からドラゴン狩りの時間です。30秒で支度しな!」
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