石化事変6
◆◆◆
「──拙者のスマホぉおおおおおおッッッ!!?!?」
ふッ──ワンチャン……他人のスマホかもしれない可能性に掛けたのだが、↑の雄叫びにて確信した。
【悲報】……このスマホ、やっぱり鈴木のだった!
「如月、アンタ……やったわね?」
ポツリと呟かれた千尋さんのお言葉と共に──、
──はぁーーーッ、心無しか皆の視線が冷たいなぁ!!!
だが、まだだ! まだ終わらんよ!!!!!
……オレの手札はまだ、尽きちゃいない!
「いや……あの…ど、ドワーフなら直せますよ……多分」
──そうだ! モンスターの万能チート能力を信じるんだオレ!!!
ドワーフ様なら大破したスマホでもきっと直せるって、オレ信じてるから!
ん……? 『責任』はどうしたって???
………………え、何その言葉? 誰が何時、何時何分何秒──地球が何回周った時に作った言葉なんだ??
SE・KI・NI・N??? はぇ〜〜〜、そんな言葉が有るんだぁ?
「──いや、仮に直せたとしても……直すまでの間、野放しになってる石化モンスターはどうするのよ?」
ン"ン"ンンンンンンンンッッッ!!!!! さすが千尋さん、嫌な質問をする!
だが、誰かが言った──保身かを求めるのなら、無償労働かを犠牲にせねばならない……と!
「すぅぅーーーッッッ………そ、それは勿論、オレが──ウグゥゥッ(マཀジ)──あ、相手をしますよッ(でД嫌)」
◆◆◆
──一つ訊きたい、無償労働なんてファ●キン概念作った奴is誰?
あ"ーーーーーッッッ、マジで嫌だ!!!!!
スマホ破壊事件後──鈴木はロッジへ、B班はC班の救出へと向かった。
──そして、オレことD班が件の石化モンスターの相手をする事になったのである。
もう一度言う……この『島』で、鶏一匹捜し出して相手をする事になったのである!!!
──しかもオレ一人で……いや、モンスター達は居るけどさ!? 難易度が鬼畜過ぎない、この鬼ごっこ!??
それに、このコカトリスとかいうモンスター……サイズが普通の鶏と同じなのである。
何なら──見た目だって『尾羽』が『蛇の尾』になっている事以外、マジもんの鶏と変わらないのだ。
──どう考えても割に合わないだろ、コレ。
もういっそ、残った上野くんは石化したまま……後、一万年と二千年ほど放置して、A〜D班全員で島狩りせんか??
…………ダメ? あ、はい。
パラサイトウィングをナイナイして、自分と、一応キメラに『無敵付与』した後……渋々、歩いて鶏を捜索する。
◆◆◆〜〜〜数分後〜〜〜◆◆◆
『──あ! 境夜ぁ!!!!!』
「チキン、手羽先──ん? どうした、myプリティ妖精フェアリーちゃん??」
若干、慌てた様子でフェアリーちゃんが飛んで来た。
その勢いに、オレの肩の上でノンビリしていたキメラがビクリッ! と、飛び上がっていたがそれは秘密だ。
『あのね──何か変な鳥が居たの!!!』
「フェアリー様、そのお話しkwskお願いします!」
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