石化事変5
◆◆◆
とりま、B班は置いといて……鈴木の石化を解除する。
「──ひゃうッッッ!!? え、き、境夜たん!? それに社長達も! い、いきなり目の前に現れるなんてどうし……あれ?? 何故、空が明るくなっているのでござるか?」
混乱しつつ、そう問うてくる鈴木に軽く状況を説明し、逆に問う。
「何か変なモノを見たり、聞いたりしましたか?」
──と。
「う"〜ん……特には何も…………あっ! そう言えば、拙者のモンスターは何処でござるか!?」
「──モンスター? 何か召喚してたんですか?」
慌てた様子で訊ねてきた鈴木に、そう質問を返す。
「yes! 『コカトリス』とかいうモンスターを入手したので試しに召喚してみたのでござるよ!!! 境夜たん達も見てないでござッ──へぶしッッッ!」
◆◆◆
「──A班に報告!!! 件の石化モンスターは『コカトリス』と断定! 召喚者も確保した!!」
オレは声を大にして、A班に報告する!
『へ……? あ……ぇ…り、了解しました! 少々お待ちください!!!』
怒号にも似たオレの報告に、通信向こうからA班の面々の会話や忙しなく動き回る音が聞こえてくる。
「──な、なして拙者は殴られたのでござるか……? あんな強烈なアッパーは初ですぞ??」
「コレばかりは、アンタが悪いとしか言えないわ」
「おい……今からする質問に正直に答えろ。今ならレートは、1隠しにつきアッパー1発だ──理解るな?」
決して綾ちゃんには聞かせられないようなド低音ヴォイスにて、オレは犯人に問う。
◆◆◆〜〜〜尋問中〜〜〜◆◆◆
『──ふむ。事情は概ね理解した』
途中から尋問に参加した佐藤(父)は溜息を吐きつつ、納得したように一つ頷いた。
「うぅ……まさか、その様な大事になっていようとは……」
──全くだ! その所為で犯人だと疑われたオレの気持ちを考えてほしい!!!
このオレが! 自ら、悪事のバレるような真似を!! わざわざ、するワケが無いだろう!!!
……そんなのもっとバレないようにやるわ!
『あはは……でも、良かったです。鈴木さんが召喚したモンスターなら、スマホに戻せば済みますしね?』
苦笑いしつつ、綾ちゃんが言う。
──それもそうだ。こんな下らない事件はとっとと終わらせてほしい。C班の救出もあるしな?
「……そうしたいのは山々なのでござるが…その……先程から、拙者のスマホが見当たらないのでござるよ……」
「はぁ? 鈴木、アンタ……もしかしてスマホを無くしたの??」
「──落としたのでは? モンスターを召喚した時には持ってた筈ですし、石化された時にでも落ちたんでしょ」
一難去って何とやら…サッサと鈴木のスマホを見つけて、
──バキンッッッ!
この下らない事件に終止符を……って、バキン?
オレは自身の足元を見下ろし、背筋に冷たいモノを感じながらも確認する。
………………
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………………………………………………あッ。
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