石化事変4
◆◆◆〜〜〜1時間後〜〜〜◆◆◆
──はい、皆さんどうも現場の如月です!
単刀直入で悪いが、良い情報と悪い情報……どっちから聞きたい?
…………ま、両方聞かせるのでどっちからでも良いか! じゃあ、勝手に良い情報の方から話すね!!!
先ず、『人間の石化』だが──普通に万能回復薬をぶっ掛けたら『解除』されたよ、やったね!
そして、モンスターが持つ『状態異常回復』の能力を使っても同じ結果になったよ!!
──いやぁ、マジで良かった……危うく時間操s──ごほん! 奥の手の一つを解禁すべきか本気で悩んでたから助かったよホント!!!
ん……? 心許ないとは言ったけど、手立てが無いとは言ってないからね、オレ。
──ただ、原因も解らないのに奥の手を使う事に抵抗があっただけだ。
というワケで…………以上が良い情報となります。
……次に、悪い情報なんだけど…………B班とC班が壊滅したらしい。
「──マ?」
さしものオレも、そうとしか言えねぇよ!!!
『は、はい……B班、C班からの通信が完全にロストしましたので…………壊滅、もしくは壊滅に近い状態になっていると思い…ます。すみません……』
──いや、綾ちゃんが謝る必要は微塵も無いけどさ?
えぇ……??? あの戦力で壊滅? 何やらかしたの社長と久遠は??
「とりま了解。オレの方でB班、C班と接触してみる──それと、まだ石化が解除されてない奴って居る?」
『──えっと──あ、鈴木さんと上野さんがまだみたいです……!』
あの二人か。
「じゃあ、そっちの方も発見次第ついでに解除してくるよ」
そう言って、油性マジックを握るオレ!
──ふへへへ、悪戯するのが愉しみだなぁ?
◆◆◆???◆◆◆
「えぇっと……どういう状況なの、コレ?」
思わず、オレはそう声を洩らす。
(°д° )ノ ̄(´∇` )
──千尋さんが油性マジックを持って、鈴木の顔面に何か書こうと……いや、落書きしようとしたのか?
んで、その直後に何かに気付いたけど、石化した……のかな???
……というか、無敵付与持ちのモンスターに指示を出さなかったのか?
オレがB班の所に到着した時には、耐性持ちのモンスター以外は皆石化してたのだが?
──それに残ってたモンスター達も、指示を下す者が居ないからアワアワしてるだけだったし……どうなってるんだ?
事前に『無敵付与』の能力は使える。それなのに──いや、石化モンスターが『強化解除』の能力を持っていたのか……?
…………まぁ、本人に訊けばいいか。
千尋さんの額に『マヌケ』とだけ書いて、万能回復薬をぶっ掛ける!
◆◆◆
「──はぅあッッッ!!?!? え? え"ッ!? 何で如月が此処に居るの!??」
石化が解除された瞬間から、既に煩い社長。
…………はぁ。
「それは──かくかくしかじか。とりま、思い出せる範囲で構わないので情報プリーズ」
──取り敢えず、今は情報が欲しいので……他の奴らの石化も解除しつつ、千尋さんに情報を求める。
「えぇ……私が石になってたってマジで???」
とか、ブツブツ言っていたが……オレが千尋さんの額に書いた落書きを手鏡にて見せてやったら、信じたらしい。
「うわ、マジなのね。えー……でも──特に何も見てないわよ? あ、でもアンタから借りた索敵の子が何かに反応してたわね。それで其方の方を向いて──」
思い出そうとしているのか、ウンウンと社長は唸る。
「──そしたら……そしたら…ッ、駄目ね! 其処から記憶が無いわ!!」
千尋さんは、そうキッパリと断言した。
「何か見たとか、聞いたとかも無いんですか?」
と、問うてみるが……。
「うーん……無い、と、思うわ!」
──そっか! 無いと思うか!!!
「うーん、この無能。マジで使えねぇ☆」
「あ"んだとテメェ!!! この落書きにしても一度ゆっくり話そうじゃねぇかよア"ァ"ンッ!?」
「えー、嫌ですお断りしまーす!」
……真面目に鼻メガネを付けてたのに石化したという事は──『直接視る』事で能力が発動するタイプでは無いのか?
だとしたら、能力が発動するトリガーは何だ??
──其処でふと、気になる事を思い出した。
「あッ! そういえば、どうして『無敵付与』の能力を使わなかったんですか? 事前に使えるのに……?」
「逃すk──って、え……?」
「効果時間が切れても大丈夫なように、ちゃんとモンスターを2体渡しましたよね??」
「………………」
──なして黙るのかね?
自分に『無敵』を付与しておけば、石化を無効化する事が出来た筈だ。
なのに石化したという事は──『無敵付与』を使っていなかったという事だろ? もしくは『強化解除』されたかだが……それなら、憶えていそうだし。
「何で能力を使わなかったんですか? つーか、モンスターにちゃんと指示出してました??」
この質問は千尋さんだけでは無く、このB班全員に対する問いだ。
「「「………………………………」」」
ほ〜ぅ? 皆さんダンマリですかそうですか。
「成程……ロッジに戻ったら、ゆっっっくりとお話ししましょっか☆」
「「「──はい……」」」
■■■
B班:壊滅理由
モンスターに指示を出していなかった!!!!!
──以上! ファ●ク
■■■
──え? 無敵を付与する事が出来たのに、鼻メガネを渡した理由……?
………………………………………………( ^ω^; )
──い、以上だ!!!
見てくれてありがとうございます! 宜しければ是非ともブクマなどをお願いします(*´∇`*)