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イカ＆タコ

◆◆◆一方その頃（ころ）（イカ＆タコ目線（めせん））◆◆◆

『グジュルゲパァアアア？』

（訳（やく）：主（しゅ）は満足（まんぞく）して下（くだ）さるだろうか？）

『オボロシュアジュアァ！　オブルジュアギュア！！』

（訳：当（あ）たり前（まえ）でしょ！　きっと喜（よろこ）んでいるわよ！！）

　──海面（かいめん）から僅（わず）かに顔（かお）を出（だ）すと……、

「イカぁ！　タコぉお！！！　早（はや）く逃（に）げてぇえええ！！」

　……主（しゅ）が、何（なに）やら言（い）っておられる。

『グジュルルパァ？』

（どうだったの？）

『グラキャバァ！　ギャル、ジュルギャパァシュ？？』

（本当（ほんとう）だ！　だが、あれは喜んでおられるのか？？）

（※面倒（めんどう）なのでココからは訳（やく）したモノをどうぞ）

『──何言ってんのよ、喜んでいるに決まっているでしょ！　主が「サービスシーンってやっぱ大事（だいじ）だよな！」って言ってたもの！！！』

『だが姐（ねえ）さん、主が仰（おっしゃ）っていたのは確（たし）か女性（じょせい）キャラ？……なるモノに対（たい）してでは無（な）かったか？？』

　はて？　と、オクトパス姐さんは一瞬（いっしゅん）考（かんが）えるような素振（そぶ）りを見（み）せるが、

『いや、同（おな）じ人間（にんげん）なんだから大（たい）した違（ちが）いって無（な）くない？　それとも何（なに）か造（つく）りに違（ちが）いでもあるのかしら？？』

◆◆◆一方その頃（海面（かいめん））◆◆◆

「──キャーーーーーッッッ！？！！？　ちょ、この触手（しょくしゅ）いったい何処（どこ）に入（はい）って！　あッ、やめ、ソコは……ッ！！！」

「気持（きも）ちの悪（わる）い声（こえ）を出（だ）さないでくれないか鈴木（すずき）くん！　って、な！？　ぅんッ、や、やめたまえ！！！」

「しょ、触手が水着（みずぎ）の中（なか）に！？？　やッ！　せ、先生（せんせい）……助（たす）けッ……んんッ！？」

　え？　何（なに）この状況（じごく）？？　あの軟体（なんたい）動物（どうぶつ）共（ども）何してんの？

◆◆◆一方、イカとタコ◆◆◆

『──どうだ？　オクトパス姐さん？？』

『んー？？　いや、全（まった）く理解（わか）んないわ！　そもそも人間（にんげん）の雄（オス）と雌（メス）に違いなんてあるの？？？』

　再（ふたた）び海面（かいめん）から主を覗（のぞ）き見（み）る。

『オクトパス姐さん大変（たいへん）だ！　主から「何してんだコイツら？」的（てき）なオーラを感（かん）じる！！！』

『え？　それ私の所為（せい）なの！？？　だ、だってコイツら何かピラピラしたのが邪魔（じゃま）して調（しら）べられないのよ！？』

『ならばいっそ、ソレを取（と）ってから調（しら）べれば良（よ）いのでは？』

『ッ！？　アンタ天才（てんさい）ね！！！』

◆◆◆一方、海面◆◆◆

「いやぁあああああッッッ！！？？？　こ、今度（こんど）は水着を脱（ぬ）がせようと！？」

「へ、変態（へんたい）だ！　紛（まご）う事（こと）無（な）き変態だぁ！！！　社長（しゃちょう）、見（み）てないで早（はや）く助（たす）け──む、娘（むすめ）の前（まえ）でポロリだけはッ！！」

「意地（いじ）でも取（と）らせねぇからなぁあああああああああああああああああああああああッッッッッ！！！」

　──アイツら本当（ほんとう）に何（なに）してんだろ？　オレ、嫌（いや）がらせされるような事（こと）何（なに）かしたっけ？？？

　まぁ、それは追々訊くとして……、

「あの、千尋さん……こんな事を頼（たの）むのは何か違（ちが）うだろうし、個人的（こじんてき）には面白（おもしろ）く無（な）いんですけど──この地獄（じごく）に終（しゅう）止符（しふ）を打（う）ってもらっても良（い）いですか？」

　……この薔薇（ばら）の花（はな）びらが散（ち）りまくる地獄を止（と）めてくれ。正直（しょうじき）、メンタル的（てき）に見（み）ていて辛（キツ）いんだ。

「そ、そうね……何（なん）か急（きゅう）に騒（さわ）ぎ出（だ）したから様子（ようす）を見（み）てたけど正直──きッッッついわ！！！　ティアマトちゃん！」

『(｀・ω・´)？』

「──この地獄を終わらせるわよ！」

『(￣^￣)ゞ』

　──こうして、一夏（ひとなつ）の地獄（じごく）は呆気（あっけ）なくその幕（まく）を閉（と）じたのであった。

　え？　もっとちゃんと描写（びょうしゃ）しろ？？　端折（はしょ）るなだって？？？

　………………はぁ……。

◆◆◆_:(´ཀ`」 ∠):◆◆◆

『姐さん、どうだ？　何か理解ったか？？？』

『ちょっと待（ま）って……コイツら、メチャクチャ抵抗（ていこう）して来（く）るのよ！　主の方はどう！？　何か変化（へんか）はあった！！？』

　再び、海面より主の方を覗き見ようとした──瞬間（しゅんかん）ッ！

『ぬぐッ！！？？！』

　──突如（とつじょ）として、鋭（するど）い痛（いた）みが身体（からだ）を駆（か）ける！

　焼（や）けるような痛（いた）み……そして、先程（さきほど）まであった筈（はず）の人間（にんげん）が消（き）えていたのだ…………私（わたし）の、触手（うで）ごと。

『ちょっとアンタ大丈夫（だいじょうぶ）なの！？　いったい何が──きゃあッ！？？！！』

　すぐ近（ちか）くでオクトパス姐さんの悲鳴（ひめい）が上（あ）がる！

『──姐さん！？？』

　間違（まちが）いない……我々は襲撃（しゅうげき）を受（う）けているのだ！

『主よ！　急（いそ）ぎお逃（に）げください！！！　正体（しょうたい）不明（ふめい）の敵（てき）が襲撃を──』

　海面へと浮上（ふじょう）し、急（いそ）ぎ主へと報告（ほうこく）しようとした……だが、その瞬間（しゅんかん）……身体（からだ）が、動（うご）かな、い？？

　──視界（しかい）がズレる？　主より賜（たまわ）った身体（からだ）が……崩（くず）れ…………？？？

『クラーケン！　ちょっとどうしたのよ！？　しっかりしなさ──ぁ……？』

　──姐……さ…ん……。

　最後（さいご）に見（み）えたのは、崩れる姐さんの姿（すがた）と……紅（あか）く、どこまでも紅く染（そ）まった海（うみ）。

　そして……化物（ばけもの）共（ども）を従（したが）えた、大（おお）いなる存在（そんざい）の──御姿（すがた）だった…………。

　──主よ、アレは……あの、存在（そんざい）は…………危険（きけん）で、す…急ぎ……逃げ…………て……。

◆◆◆( ´_ゝ`)＜……ふぅ。◆◆◆

『(｀ω´ )＜メッ！』

　──ティアマトちゃんが、クラーケンとオクトパスを襲撃したと同時（どうじ）に……ティアマトちゃんの能力（スキル）によって召喚（しょうかん）された、仔（こ）ども達（たち）も同時（どうじ）にイカとタコへと襲（おそ）い掛（か）かる！

　そして僅（わず）か数十（すうじゅう）秒（びょう）後（ご）には……

　…………クラーケンとオクトパスは……立派（りっぱ）なイカとタコの活（い）け造（づく）りとなって、大海（たいかい）へと散（ち）ったのであった。（完）

　見てくれてありがとうございます！　宜しければ是非ともブクマなどをお願いします(●´ω｀●)