VS 申
◆◆◆〜〜〜VS 申〜〜〜◆◆◆
「──それでは先鋒……参る!」
テンション高く告げ、モブGはモンスターを召喚する。
……え? あー、先取制なのね?? 3対3で一気に決着をつけるモノだとばかり思ってたわ。
はぁ、コレは長くなりそうだ…………。
『ランクA/猿神 (Lv 32)
(HP 6291/6291)
(MP 1203/1203)
(攻撃力 1837)
(防御力 1493)
(魔法力 1272)
(魔法防御力 1169)
・
・
・ 』
──う〜ん、ステだけで見れば久遠が圧勝しそうなモノだが……。
「ぷッ……! 何よあの能力値、全く大したことn──もがッ!?」
「──千尋さん、そういうフラグを建てるのやめてもらっても良いッスか?」
オレは手で強引に社長の口を塞ぎ、何とかフラグが建設されるのを阻止する!
「何だよ──全然大した事無さそうじゃねぇか! ね、先生??」
訂正…………阻止、できなかったわ。
「久遠お前……後で説教な? (^ཀ^#)」
「──ぇ?」
素敵なキラキラ笑顔で同意を求めてきた伏兵に、オレは笑顔を返し答えるのだった。
◆◆◆
「………………」
戦闘の流れを見る限り、やはりと言うべきか……久遠が召喚した白龍は苦戦を強いられていた。
「ん? どうしたどうした?? 能力値では其方が勝っているのに、劣勢とはコレ如何に?」
「ッ、ホントにどうなって……何で攻撃が当たらねぇ!?」
余裕の笑みを浮かべ、モブGは久遠を煽る。
そしてまた、久遠もソレに引っ掛かっているワケだ。
ふぅ…………コイツ、オレとの一戦から何も学んで無いのかねぇ?
──どうすっかな?? 試合には勿論のこと、参加は出来ない。
かと言って、オレの手駒がむざむざ潰されるのも面白くないし……久遠が今度はモブGに弟子入りとかしたら、せっかくの手駒が無くなるどころか敵が増えるまである。
「……まぁ、今後の成長に期待って事で──」
そう呟き、オレは久遠へと言葉を投げる!
ま、アレだ……未来への投資ってヤツだ! と、己の心に言い聞かせるのも忘れない!!
「──相手のペースに乗せられるな! そんな言葉に流される暇が有るのなら、相手の動きをその目で捉え、どうすれば良いか……勝機を掴めるのかを考えろ!!!」
と、一喝! 自分でも驚くほどにマトモな事を言ったわオレ。
「は、はい! 先生!!」
「……如月さん…………」
内心驚くオレの事など知らず、後輩二人はキラキラと尊敬の眼差しを向けてくる。
が──、
「…………如月、アンタがいきなりマトモな事を言うと気持ちが悪いわね」
と──正直な話、オレもそう思っていた事を……真顔でお口に出しちゃった方が一人。
やれやれ、困った人だぜ。( ^ω^# )
◆◆◆コブラツイスト◆◆◆
「──ぃッッッだぃ!!? ちょ、アカンッこれホンマにアカンやつ!!?!? ギブむりギブギブギブヘルプごめんなさい締まってるからッ!!!!」
今日は技かけなくてもいいと思ってたのになぁーーー。
内心……そう愚痴る。愚痴りつつも、力は抜かない。世の中には言って良い事と悪い事があるんじゃよ?
「あのぉ……如月殿?」
「──あ"? なに??」
技をかけながら、モブGに聞き返す。
「えっと……戦闘中のそういう助言は卑怯では? 出来れば、今後は控えていただけると…………」
おずおずと言ってくるモブG。
それに対し、オレは堂々と言い返す。
「は? オレは試合には参加しませんけど、自身の発言権までその内に含めてはいませんよ?? 大体、勝負事に卑怯も糞も無いでしょ、勝てば良いんですよ勝てば! 貴方だって言葉で久遠を煽っていたでしょうがそれはノーカンですか??? 自分の事は棚に上げておいてよくもまぁ偉そうに注意出来ますね図々し過ぎません──(略)」
──そりゃあもうハキハキと! 相手に反論する隙なんて与えんよ。
「ふぅ! と、いうように相手を煽りたいのならもっと徹底的にやるように!! 久遠、やってみろ!」
そう言って、久遠へと視線を投げ掛ける。
「へ? あ、え〜と…………ばッ、バーカバーカ!!」
どうっスか? と、照れた顔でオレの方をチラ見してくる久遠くん。
「うん0点! 幼児でももっとマシな煽り文句言えるわ」
「──酷くないッスか!?」
その言い合いの最中にも、現在進行形で相手モンスターにボコられている白龍。
仕方が無い……これはあの最終兵器の出番だ。
「クソッ、どうすれば!!?」
ナイスタイミングで焦る久遠に、
「久遠! オレが渡したアイテムを使え!!」
と、オレは友情演出宜しく──ノリノリで言葉を放つ!
「アイテムって、この黒くてゴツゴツしているコレっすか!?」
そそ。それっすそれっす! (´∀`)
「キリッ(`・ω・´)──それを相手モンスターに投げるんだ!」
「──でも、相手のモンスターが速過ぎて!?」
「大丈夫だ! お前ならきっと出来る!!」
外したのならまた拾えば良いんだ! 当たるまでやれ!!!
「せ、先生……分かりました! どりゃあぁッ!!!」
(`・-・´)ノ===●(・・?)
そうして手榴弾を模したソレは……久遠の手から放たれると、まるでホーミング機能でも付いているかの様に──縦横無尽に素早く動き回っていた相手モンスターへと見事に命中したのであった。
──え? その後??
いやそりゃ、BOMが命中したんだから凝縮されてプチッ! と、消えたよ。当然じゃん!!
見てくれてありがとうございます! 宜しければ是非ともブクマなどをお願いしますm(_ _)m
( ´_ゝ`)──それにしても……もう40話か。
誰だ? オカメに一話一話は短くした方が良いって言ったの??
黙示録編が約10話だったのに対してさ、教皇編長過ぎない?
ま、まぁ……多分、50話までには次に行けるとは思いますんで、生温かい目で見てやって下さいお願いします!!!