結束ってスバラシイな!
◆◆◆申&酉&戌◆◆◆
「──えぇっと、では此度の試練は3対3で……」
「よしパラサイト、棍棒プリーズ!」
そう命じるや否や、オレの手に鬼が愛用してそうなゴツめの棍棒が出現する。
「へ……?」
「──纏めてかかって来るといい。3対3って事は、お前の背後に居る二人も参加してくるんだろ? そしてどうせ残りの勾玉の数的に……お前達三人で申、酉、戌──それなら、三人纏めて相手をすれば早く終わるだろう?」
棍棒でモブG〜Iをそれぞれ差して話す。
「せ、先生かっけぇ……!」
『主が格好良いのは今に始まった事では無いが──損得勘定を棄てた主も最高です!!』
そう褒めるな(//∇//)──シフト的に考えても、もう帰りの時刻なんだよオレ。
オマケに帰りに久遠の所にも行かなきゃいけないから、これ以上の時間ロスは避けたいのが本音。
「…………ねぇ、如月……アンタ、お母様に遅れるって連絡は──」
「──してると思います? 今から連絡を取ろうにも、ウチの母さん機械オンチなんで無理です……」
千尋さんの問いに、オレは爽やかな笑み(汗ダラダラ)で答える。
──我が家の門限は18時……そして今の時間は16時58分。
大丈夫……まだ大丈夫! オレはまだ舞える!! ここからマッハで片付ければ──まだ!
◆◆◆\(^q^)/◆◆◆
「──というワケで……サッサと掛かってこいやーーー!」
そう叫ぶオレに対し、怪訝そうな顔をするモブ共は……何やら懐をゴソゴソし、其々が一枚の紙切れを取り出し見せてくる。
そこには──ッ!
『試合不参加券:如月』
──と、書かれていた。あと、オレのサインも。
うん……うん。確かに売った。覚えてる。
辰の所で教皇が負け犬の遠吠えを上げ逃走した後に、オレはメッセージでのやり取りを教皇とし……確かに売ったのだ。アイテムを色々──そしてその中には、確かにこの券も…………あったね。ウン。
スゥウウウーーーッ、と、息を吸い……
「「「──毎度ありがとうございます、お客様!」」」
大声で叫ぶ!
我が麗しのMy☆Motherよりの仕置き(お尻ペンペン)は確定してしまったが、身から出た錆だと諦めよう。
──そしてこう思え、『時間制限が無くなった』……と!
あとダメ元で父さんの方にメッセしとこ。ワンチャンあるかもしれんし!
◆◆◆〜〜〜……え?〜〜〜◆◆◆
「ふぅッ──では、誰がいきます?」
千尋さん、綾ちゃん、キメラ、久遠の方へと顔を向けオレは問う。
「(¬_¬)」
「(¬_¬)」
『(・∀・)』
と……この時点で何かを察した二人+一匹。
だが──。
「え? その、先生が相手するんじゃ??」
──残念ながら、オレとの付き合いがまだミリ単位の久遠は……そう、口にする。
そうかそうか。なるほどね……。
「ん、なんだ? 久遠がいくのか?? よしいけ! 君に決めた!!!」
「……え?」
( ̄^ ̄)ノ( ゜д゜)ヽ(´ー`)
そして即座に千尋さんと綾ちゃんがドンマイ☆と、久遠を慰めに掛かる。
──いや〜〜〜、結束ってスバラシイな! と、しみじみ想うオレ。
「え? …………え???」
未だに話しが掴めていない様子の久遠に、オレは一つのアイテムを手渡す。
「久遠、コレをやる……危なくなったら使えよ?」
( ^ω^ )ノ●ヽ(° °?)
……恐らくだが、干支の順番的に久遠と戦う事になるのは『申』だろう。
そして、これはオレの偏見かもしれないが……猿とは元来、狡賢い生き物だ。
──真正面から堂々と戦おうとすれば、正直、どうなるか分かったモノじゃない。
なので、先手を打たせてもらう!
久遠には急遽試合に出てもらう『お詫び』として、アイテムを渡したのだ。
何らおかしくはない……『正当』な『詫びアイテム』だ。
「え、あの……先生? このアイテムはいったい??」
久遠はそう問うてくるが、
「──使えば理解るゾ☆」
と、満面の笑みで返しておこう!
そう……使えば理解るさ──この『BOM』の効果はな!!!
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