魔界転移 24
──申し訳ありません、次回の投稿は私用の為にお休みさせていただきます。
次の投稿日は10月22日(水)予定です。
■■■──東魔界/城周辺──■■■
「──ふぅ、一先ず……切り抜けた、かな?」
『あぁ。アマイモンが言っていたマヨネーズ工場と言うのが何処かは理解らないが、アマイモンの居城で彼の部下からでも話を聞けば場所も分かるだろう』
あの悪魔達の猛攻後……そう、鳥にn──えーと、ガープだっけ? は、教えてくれる。
『チッ……面倒だな』
「──まぁまぁ、急がば回れとも言うじゃん? ほらこのキー様の本でもどう??? まだまだあるよ」
『おい、人間の女……これ、ダーリンが攻めているモノは無いのか???』
…………そうだと、いいなぁ。
寧ろ、そうじゃないと何と言うか──耐えられないんだよ。色々と。
「それで、そのアマイモンさん? の、お城って何処にあるの?? 此処から近い?」
「うp……そうだと、ありがたいっす…………」
と、社長は上野の背中をさすりながら問う。
『──あぁ、この岩山を越えれば見えてくる』
そう、ガープが言い終わるや否や……僕達を乗せた悪魔は、一つ大きく羽ばたいて岩山を越える。
『はい──いらっしゃいませぇぇえええええ♡♡♡』
──なぁッ!!?!?
挨拶と共に振り下ろされる巨大な腕を、悪魔は紙一重で何とか躱わす!
『ッコルソン!? 貴様、なぜ此処に!!?』
『──バカな、コルソン……お前は、アマイモンのマヨネーズ工場を襲撃している筈──まさか!?』
もうアマイモンはやられてしまったのか? と、ガープはタマ……コルソン? へと問う。
……というか、コルソンってアレ──先輩が飼ってる悪魔だよね?
え? あの変態悪魔って、何か凄い奴だったの??
『主よ──私は確かに悪魔だが、それは元主に作られた種族としてだ。ああいう本物とは別モノだ』
──あぁ、そうなの???
あとバアルお前、よく僕の視線だけで訊きたい事が理解ったね?
『我が王よ!!! お願い申し上げます、何卒、もうこのような事はお辞め下さい! 何卒、何卒!!!』
と、翼の生えた悪魔がタマの前へと飛び出す。
『む……NTR野郎め、貴様も来ていたのか。だがまぁ良い、我は寛大故──許してやろう』
フフン、と何やらタマは不敵に笑う。
『我が友ガープ、そしてジニマルよ……』
『──私を友と呼ぶな、気色悪い! 貴様に操られた我が汚点、貴様を斃す事で精算しよう!!!』
『ふん、堕天使に協力するのは癪だが……今ばかりは手を貸してやろう、覚悟せよコルソン!』
あの……めっちゃ嫌われてるじゃん、タマ。
まぁ、僕達も先輩を取り戻しに来た以上……君とは戦う側なんだけども──少し可哀想になるんだけど?
キミ、いったい何したのさ???
ガープとジニマルさん?も、殺意全開でタマの前へと躍り出る。
てか、ジニマルってあの人?だったんだ。
もうちょっとこう、魔王っぽいのを想像してた。まさかヒナちゃん先輩の同人誌を食い入るように読んでたあの人……基、悪魔だったとは。
『──むぅ、一方的な殺意を向けられるのは別に構わんが……いや、むしろ大変に喜ばしいが我の話を聞け』
そして、この変態はやっぱり変態だわ。
あんな明らかにヤバいオーラを纏ってる二人を相手に平然と……いや、寧ろ喜ばしいとか言ってるよ。
先輩、アレにどういう教育したんだろ?
『──遺言か? ならば、言ってみるがいい』
『下らん事を言えば……理解るな???』
バチバチと、一般人にも理解るレベルのヤバいオーラを放出している悪魔二人。と──
『──おいクソ猫……主は何処だ???』
静かにバチギレしている虫が一匹。
「ねぇ悪魔ちゃん。一旦、ホントに一旦で良いから如月を返してくれない? 仕事さえ終われば、監禁でも何でもしてくれて構わないから、ね???」
「──社長さん…………」
「空気読もうぜ、女社長……?」
と、社長が一人とそれに呆れた目をしている二人。
「──ぅッ……ぷぇ! あ、ちょっとラクになって来たかもおrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrr…………!」
「あの、大丈夫ですの?」
「今更だけど、袋いる? そしてソレをあの変態悪魔にぶち撒けようぜ☆ 残弾無限だよ!!!」
そこ…………最低な兵器を作らないでもらえるかな?
「全員、ちょっと静かにしようよ。ほら、タマも話があるとか言ってるしさ? ね???」
どうして、僕が問題児共を纏めてるんだろ?
ふぅぅ、帰りたくなって来た。
「キミもさ、言うことがあるならチャッチャとしてくれない? 纏めるの、疲れるんだよね」
『──ん♡ 完全なる八つ当たり……グフフッ♡♡』
………………………………あ"???
『コホン、まぁいい。ガープ、それにジニマルよ……此度の件──本当に悪かった。ごめんなさい!!!』
『『は──??』』
ぇ???
タマは、そう言って深々と頭を下げ、
そして──
『──だが、ご主人様の命だ! お前達は兎も角、人間共は一歩たりとも通さんからな、覚悟せよ!!!』
と、咆哮をあげて襲い掛かってくる。
「「「「「「──は??????」」」」」」
『『『『『『──は??????』』』』』』
──はぁぁああああああああああああああああああああああああああああああッッッッッ!?!!???
ここまでお読み下さり、ありがとうございます! 宜しければ是非ともブクマなどをお願いします(゜∀゜)ノシ




