オレは 正気に 戻った
◆◆◆( ゜д゜)<は?◆◆◆
「──その、アンタのこと……先生って呼んでもいいか?」
………………
………………………………
………………………………………………( ゜д゜)<は?
お、おかしいな? コレ、日本語?? 意味が全く理解らないんだが?
落ち着け、一先ず落ち着こうオレ。何故こうなったのかをまずは考えてみよう……!
◆◆◆〜〜〜回想〜〜〜◆◆◆
坊ちゃんから勾玉を頂戴した。
↓
守護地から出たら、キメラが泣きながらタックルかまして来た。
(尚、社長は爆笑、綾ちゃんは心配そう、ジャバウォックは瀕死一歩手前だった……)
↓
キメラに説教をしていると……途端、教皇が悲鳴をあげる。
↓
そんな教皇を無視して坊ちゃんが来て、冒頭へ至る。
何故こうなった???
◆◆◆( ˙-˙ )???◆◆◆
──あれ? ホントに何でこうなった???
いや、エラく清々しく負けを認めたな〜とは思ったけどさ……え?
アレか? あまりのショックで頭が……あの、その……変な方向にね?? 駆けていっちゃったのかな?
「オレを……先生のその──し、舎弟にしてくれ!!」
「ええで」
──頬を真っ赤に染め、自分を小間使いにしてくれ! と、宣う坊ちゃん。
坊ちゃんの言葉を咀嚼し、駒は幾ら居ても困らないな。と、いう結果に辿り着いたオレ。
いやぁ、お恥ずかしい……何を混乱っていたのか。そうだよ、答えは単純。
──手駒が増えるのは良い事だ!
ウンウン、何も迷う必要なんて無いじゃないか! よし、取り敢えずこの紙にサインしよっか?
「この欄に名前を書けばいいんスか?」
「(^ω^)<…………せやで」
よしよし、コレで契約成r──
「──ちょっと待つで御座るよ久遠氏!! あと境夜たんも!」
瞬間、教皇が青い顔で割って入ってきやがった。
「どうしました、教皇さん?」
そうオレが問えば、
「ドウシタもコウシタもねぇで御座る!! 久遠氏はウチの子なのに、何でそんなにアッサリとソッチに取り入ろうとしているんでゴザるか!?? 久遠氏はそんな薄情な子では無いで御座ろう!!?!?」
と、教皇は吠える!
……成程、コレが負け犬の何とやらか。
「すまねぇ、鈴木さん……けど、オレは出逢っちまったんだ──オレの人生の先生ってヤツにさ……」
申し訳なさそうに坊ちゃんは告げる。
&──何言ってんの、この坊ちゃん? 状態のオレ。
え、なに? 人生の先生って?? 一体、いつオレがこの坊ちゃんの人生の先生になったんだろう……と、いう謎は残るが、せっかく手に入れた手駒を手放してなるものか!
「そういう事なんで(?)──坊ッ……久遠くん、今日から宜しく!」
「はい! 宜しくお願いします、先生!」
元気よく、久遠が挨拶を返して来る。
だが──、
「──それで納得しろとか無理ゲーですけど!? まさか境夜たん……ウチの久遠氏をせ、せせ、洗脳したでござるか!?!!?」
待て、どうしてそうなる?
「コイツならまぁ、やりかねないわね……」
「あ〜〜〜、すみません……否定……は、出来ませんね」
…………千尋さん? 綾ちゃんも??
オレ、信用無さ過ぎて笑うんだけど?
『そう言えば……「洗脳って楽しそうだな」って言ってましたもんね主!』
「おっほぉ〜〜〜〜〜ww キメラくん、ソレはいったい何処の主さんの話かな?」
(訳:お前ちょっと黙ってろや)
◆◆◆〜〜〜そんなに言うなら!〜〜〜◆◆◆
「──やはり! 久遠氏、目を覚ますでござるよ!! 今の久遠氏は境夜たんに操られているのでござる!」
「そうよ! 大体ね、そんな若さでコイツの舎弟になんてなってみなさい!? 骨の髄までしゃぶられて棄てられるのがオチよ! 目を覚まして!!!」
「龍鬽くん……自分の人生を、どうか大事にしてください……」
──コイツら……言わせておけば、随分と好き放題に言ってくれるじゃあないか!!!
「いや、オレは正気だし……操られてなんか──」
「──洗脳された人間は全員そう言うのでござるよ! 拙者は詳しいんだ!!!」
あまりの勢いに、久遠が言い淀む。
( #^ω^ )……もう、我慢しなくてもいいよね?
スマホを操作し、とあるアイテムを召喚──ソレを手に久遠の眼前まで移動し、そのアイテムを久遠の口へと勢い良くぶち込む!
「もがッッッ──!??!?」
「は〜い、良く噛んでゴックンしようね〜〜〜」
七色をした葉のようなアイテム──『操れなさ草』をinしたお口を手で塞ぎ、強引にアムアムと咀嚼させる!
「──ッ、ッッッ!!!?!?」
うんうん、不味かろう! だがオレの名誉の為だ許せ。
「き、境夜たん何を!? その葉っぱは何でござるか!??」
「あ? 『洗脳』の状態異常を解除するアイテムですよ。オレの名誉の為にも、こうするのが一番手っ取り早いでしょうが??」
オレの言葉と共に、ゴクン、と久遠が葉っぱを飲み込む。
「──オレは 正気に 戻った── って、何すんだ先生!!?」
「ほらね? オレは洗脳なんてしていませんよ!!」
まったく失礼しちゃうわ!
「いやそれホントに洗脳解除出来てるでござるか? そもそも証明方法が──」
「──あ"ん? 何なら、今から状態異常を解除するアイテムを片っ端からこの坊ちゃんの口の中にぶち込んでも良いんですよ?? ……アイテムの金額は後で鈴木さん宛に請求しますね♡」
そりゃあソッチが疑ったから使うハメになったんだ、勿論、払うよなぁ鈴木さん♡
「ぴぇッ!」
こうして、オレは自身の無罪を証明し──当初の目的であった坊ちゃんへの『復讐』をも見事やり遂げたのである。
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