もう一方では・・・6!
■■■──会社/会議室──■■■
『──あの●●●●●●●●猫、マジねぇわ……。』
「凄いわ虫ちゃん、貴方いま如月が五度見しそうなくらいのヤバい顔で……如月が聴いたら卒倒しそうな事を言ったわよ?」
そ、そうだね??? まぁでも──。
「き、ききき如月さんがゆゆ誘拐??? それも悪魔に? それってつまりあの●●●とか★★★★されたりとかしちゃうんですかね!? ひッ、ひひひひひひひヒナちゃんさんに連絡しなきゃッッッ!?!!?」
「──落ち着け佐藤。頼む、落ち着いてくれ!」
「…………? あの、●●●って何ですの???」
それはまだ君が知らなくても良い事だよ。君がそんなの知ってたら、君のお爺さんが泣くよ?
「イャァァアアアアアアアアアアーーーーーーーーーーーーッッ騎士様が! 最推しが穢されたっスッ!!!」
そりゃあ、こんな濃いメンツに囲まれてたらね?
率先して教えそうなのの連絡先を知ってる時点で、最早お察し案件だよ。
──というか、あの……話が進まないんだけど? 先輩が頭抱える気持ち、少し理解ったよ。
なので、一度柏手を大きく打ち……やや強引に僕へと視線を集める。
「はぁ……一先ず、今分かっている事を言えば──先輩は飼い猫、基、飼い悪魔に拉致られた」
『ふぁふぁふぃはふふぁふぃは!』
(私は無罪だ!)
はいはい、バアルはフゴフゴ言わない。
「で、先輩を取り戻す方法だけど──」
「──悪魔召喚よね! OK、理解したわ!!!」
『殺してしまっても構わんのだろう?』
と、何処からか赤いチョークを取り出す社長。あとその本なに? 自由帳???
虫くんも準備体操しないッ!
「落ち着け、単細胞共! 素人がそんな事しても精神病院に連れて行かれるか、他所様を呼び出して憐れな犠牲を増やすだけだよ。もっと頭を使いなよ」
まったく! 大の大人がコレだからね。
「えーと、佐藤ちゃん。悪いけど、ヒナちゃん先輩に連絡を入れてくれる?」
「へ? ぁ、はい!!!」
ホントは頼りたく無い人だけど……悪魔やら黒魔術関連はこの人の分野だしな。仕方ない。
あ、スマホありがとね。佐藤ちゃん。
『──はいはい! どうしたのアー様??? キー様の新刊の件ならもうちょっと時間掛かりs──』
………………………………佐藤ちゃん? キミ、ちゃっかり大悪魔の常連さんになってるの???
ま、まぁ今はそんな事よりも──
「佐藤ちゃんじゃなくてごめんね。ちょっとヒナちゃん先輩にお願いがあって連絡を取ってもらったんだ」
『──ふぇッ!? ぇ、久保??? なになになに、ウチ何もしてないよ?! あ、もしかしてキー様の新刊のコト? ちょっと誰バラしたの!?? たしかに絡みを激しくし過ぎたコトは反省も後悔もしてないけどウチら学友じゃん? キー様だって怒って無いだろうしコンクリダイブはいくらウチでも厳しいと思うワケでありまして……』
………………………………。
「それは初耳だね? しかもソフトじゃなくて、ハードタイプかぁ〜〜〜へぇぇ???」
相手役は誰なんだろうなぁ〜〜〜?
『ぁ、やべ! もしかしてウチ、墓穴掘った??』
…………^ ^
「まぁ、今はそんな事よりも──明日、暇? 時間ある? いや、寧ろ時間を作れ。そんで来い」
──イイナ? 拒否権??? あると思うの?
『え!? いやぁ、明日はちょっと……ウチにも色々と用事があるワケでありまして、また後日とかぁ?』
「ハードなのが好きなんだよね。用意しとくよ^ ^」
惜しくもない学友を亡くしたよ。ホントに。
『──ウソウソウソウソです、めっちゃ暇! ぇ、何時集合!? 行く行く絶対に行くからハードタイプのおもてなしは無しでお願いします、狂信者!』
それで良いんだよ。まぁ、僕も鬼じゃないからね。
「そう、ありがとう。無理を頼むお礼に、バアルを3日間無償で貸し出すから売り子なり何なり使うと良いよ」
『──え? ミ( ゜д゜)』
『マ!? マッッッ!!? ぇ、あのイケメンさんを好きに使っても良いの!? しかも3日も!??』
『ちょ、あるz──』
「──いいよ。僕が許可する」
無理を頼むんだから、コチラもね、相応の報酬を約束しなきゃダメじゃん? ね、バアル???
『──Fuuuuuuuuu!!! 俄然やる気が出て来たよ、で? 集合場所は、持ち物とか何か必要なモノとかある!?? オヤツは幾らまでですか!?』
「集合場所は先輩の家で──必要なのは──」
『あの……あるじ?』
「はいはい、はーい。じゃ、また明日〜。よし、プロは呼んだから今日はもう解散でいいね」
ね? 社長???
「──へ? ぇ、ええ???」
もう眠いんだよ、僕も。
何時間、此処に居ると思ってるの???
「じゃあ皆んな、明日に備えて今日はもう解散!」
先輩の事だから、一日やそこらでどうなったりもしないでしょ。
しかも、拉致ったのは先輩のペットだし。
「じゃあ、僕達はもう帰るよ。ほら、バアルも放心してないで帰るよ……社長、残業ガンバッwww」
ふぁぁ〜〜〜、ねむ。
一仕事した後は、やっぱ疲れるね……。
まぁ、なんであのペットがそんな事をしたのかとかは──明日、当悪魔から訊けばいいか。
──じゃ、僕はもう帰って寝るよ。おやすみ〜。
『──レンタル……しかも、3日間も…………』
ここまでお読み下さり、ありがとうございます! 宜しければ是非ともブクマなどをお願いします(゜∀゜)ノシ