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VS 辰4



◆◆◆



『ランクS/混沌龍こんとんりゅう (Lv 52)


(HP 52934/344480)

(MP 72891/146480)

(攻撃力 32941)

(防御力 15234)

(魔法力 25387)

(魔法防御力 9051)

     ・

     ・

     ・     』



「──は? 何だよ、コレ……??」



 おぉ、予想よそう以上いじょうに混沌龍の能力値ステータスがってたわ。


「何って、君のモンスターの能力値ステータスだよ。見たら理解わかるだろ?」


 オレのあとに、自身じしんのモンスターへとスマホを呆然ぼうぜんとした様子ようすつぶやいたぼっちゃんに……わらいながらそうげてやる。




「──ッ、なんで!? 何をしやがった!!?!?」




 は? 何をしたかって?? ソレ、わざわざ必要ひつようある?


 ……まぁ、今は大変たいへん気分きぶんなのでおしえてやろう!!




弱体化デバフだよ」




 こたえはシンプルisベスト! 弱体化じゃくたいかさせたからだ。おどろきもクソもいね!!


 気分きぶん悪役あくやく脳内のうない最高さいこうタノチー状態じょうたいのオレはペラペラしゃべはじめる!


 策士さくしキャラが自分じぶんさくをベラベラはな気持きもちがようや理解わかったわ。コレはクセになる!!!




「──弱体化デバフ、だと?? そんな、いつ!?? 一体いつやりやがった!!?」




 最高さいこう反応はんのうありがとうございます! いちから、真摯しんしにおこたいたしましょう!!!


 かがやかんばかりの笑顔えがおで、オレはパラサイトに指示しじす。




「パラサイト、もうとげたてはいいよ……投槍スピア形態フォルム変化チェンジ




 指示しじするやいなや、へと穿うがたれていた棘はすべくだり、盾は大型おおがたの投槍へとその姿すがた変化へんかさせた。


百聞ひゃくぶん一見いっけんにしかず……ちゃんとているように」




 そうおしゃべりしながら、投槍を混沌龍へと投擲とうてきし──神々しくもうつくしい、かの巨龍きょりゅうへととす。




「…………っ……!」


 坊ちゃんがいきんでいるが、気にせずつづけよう。


 ──ああ、まだ混沌龍のHPはのこっているからえてないよ。すずめなみだ程度ていどのHPだけどね。




「コレがそのこたえだよ」




 ……口元くちもとみをかべ、先程さきほど、撃ち墜とした混沌龍を「見てみろ」とばかりに目を向ける。


 其処そこには──オレが投擲した投槍が深々と身体からだにブッさった状態じょうたいの混沌龍が力無ちからなく地にしていたのだが……、




 つぎ瞬間しゅんかんには──投槍がドロリと液状化えきじょうかしたようにけ、投槍がさっていた傷口きずぐちからニュルリと、まれるように混沌龍の体内なかへとながんでいった。




「──やりが、混沌龍の中に……どうなって…」


 アッサリとした説明せつめいわるいが、コレが『いつやったか』の正体しょうたい




「そもそも、パラサイトの能力スキルは『武装ぶそう』では無く『寄生きせい』だ。オレがげていた投槍も、馬鹿ばかみたいにちまくってたも……そのすべてがパラサイトを君のモンスターに『寄生』させるためにしていたこと──ご理解りかいいただけまして?」




 結果けっかからってしまえば、投槍でも矢でも……それが命中めいちゅうした時点じてんで、あとはただ『時間じかんかせぐだけ』でよかったのだ。


 ──パラサイトの能力スキルは『自己じこ再生さいせい』に『捕食ほしょく』、『分裂ぶんれつ増殖ぞうしょく』、くわえて『寄生きせい』である。




一発いっぱつでも攻撃こうげき命中めいちゅうしたのなら、その傷口きずぐちから即座そくざにパラサイトは相手の体内なかへと侵入しんにゅうし『寄生きせい』する。そして宿主やどぬしが敵であるのなら体内をモグモグしてえていくし……味方なら、何か色々やって身体からだ強化きょうかしてくれるってワケだ!」




 ん? アバウト?? いいのいいの、体内モグモグされても無事ぶじでいられる存在そんざいとか多分たぶんないから! そりゃあ、能力値ステータス時間じかん経過けいかともがるワケだわ。


 ──え、ちがうそっちじゃない? 強化バフの方はどうやってるのって??




 ………………それは……うん、頑張がんばって何かやってんじゃないの? アレだよ、企業きぎょう秘密ひみつってヤツだよ。




 というか……ソレはオレがりたくない。だってこわいじゃん! 自分の体内で現在げんざい進行形しんこうけいこっていることなんだよ!? 知りたくねぇわ!!!


 ──んん? 坊ちゃんをあおってキレさせてた理由りゆう??


 はっはっは、そんなの……、




「いやぁ、きみ最後さいごまで気付きづかなくてホントにかったよ。あそこで状態じょうたい異常いじょう回復かいふくスキルとかアイテムとかで解除かいじょされてたら……とか、かんがえたら結構けっこうヤバかったしね?」




 ↑がおも(6わり)な理由りゆうだよ。


 ……人間にんげんおこると冷静れいせい判断はんだん出来できなくなるからね。


 まぁ、のこりの4わり単純たんじゅんにこの坊ちゃんへの復讐ふくしゅうって事で。オレはまだゆるしてないからな?




「──全部ぜんぶ、アンタのてのひらうえだったってワケか……?」




 坊ちゃんは小さな声で、ポツリとつぶやく。


 オレにけているは、くやしそうにも見えるが……何処どこか、自身じしんけをみとめているようにも見えた。


 ──え〜、何か予想よそうちがうんスけど? もっとこう、ギャーギャーわめいて自分の敗北はいぼく意地いじでもみとめないみたいなさ……そんな展開てんかいしかったんだけど??




「さぁ? どうだろうね??」




 らない。


 ……なので、最後さいごいのこたえくらいは自分で出せバーカ! と、どもような理由りゆうわるいがはぐらかしておこう。


 自分のあたま使つかってかんがえてろやぼっちゃんめ! オレはこたえるい!!!




 ──そして一刻いっこくからずに、


「オレのけだ」




 と、清々しい声で……坊ちゃんは自身の敗北はいぼくをめっちゃアッサリとみとめてみせたのだった。

 見てくれてありがとうございます! 宜しければ是非ともブクマなどをお願いしますm(_ _)m

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